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テーマ:好きなクラシック(2328)
カテゴリ:音楽日記
この週末は、家事やそのほかのことをすべて放り出して、音楽のシャワーを浴びています。
本日は、昼間クラシック。夜はジャズです。 ご縁があって、日フィルと、ヴァイオリニスト岡崎慶輔さんのコンサートを、東京芸術劇場S席(!)で聴いてきました。 岡崎さんは、現代最高のヴァイオリン教師として名高いザハール・ブロン師の愛弟子で、2005年、難関・ミュンヘン国際音楽コンクールのヴァイオリン部門で1位を受賞した実力派…とまあ、難しいお話はともかく。 コンサート、1曲目はベートーベンの「田園」です。 オーガニックレストランでたっぷりのコースランチをいただいた、その昼下がりのコンサートで、1曲目から交響曲、それも、田園… お昼寝にうってつけの条件がそろってます。 第1楽章、「田舎に到着して晴れ晴れとした気分がよみがえる」のあたりはまだ、コンサートミストレスさんのダイナミックな弓の動きにみとれていたのですが、2楽章、小川のほとりあたりからうとうと… 4楽章で突然田園に雷鳴…じゃなかった、ティンパニがとどろき、驚いて我に返りました。 元祖、クラシックは王侯の子守唄だったそうですが、演奏が美しければ美しいほど、夢見ごこちになってしまうのですねー。 夢と現実のはざまで聴く音楽って、ほんとに幸せなんだ、これがまた。 そして2曲目。 わたしがヴァイオリンを弾きはじめた12の年に初めて聴き、背筋を電流がはしり、以来機会がある度に何度となく聴きつづけてきた、ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番、ト短調。 岡崎さんが登場し、ヴァイオリンの優美なからだにそっと弓を添える。どきどき。 演奏が始まった瞬間、息が止まりそうになりました。 だって、あんまりすてきな音色なんだもの。 ヴァイオリンが、まるで感情を持っているみたいに、ふるえながら歌っている。 小鳥のさえずりのように澄んだ高音も美しいけれど、低音の深み、広がりが本当にすごい。 これがあの小さな一台の楽器? 本当に? と耳目を疑うほど。 岡崎さんはヴァイオリン弾きというより、300年生きてきたヴァイオリンが思うさまうたう手助けをする、まるで職人みたいだった。 やさしくて繊細で、ときに荒々しく、情熱的な音。 3楽章に入るころには、音が身体中にしみ込んでいて、クラシックのコンサートで初めて泣いた。 永遠に聴いていたいと心の底から思った。 3曲目、交響詩「ローマの松」は、打楽器と金管楽器が大活躍する、きらきらした楽しい曲でした。 「これぞ交響詩!」という、ロマンチックな曲の構成になってます。 小さい子でも、この音楽なら楽しめそうだな。 岡崎さんのヴァイオリンがあまりにすてきだったので、ちょっとぽーっとしていたのが悔やまれます。 次に東京で岡崎さんのヴァイオリンを聴けるのは来年2月、サントリーホールだそう。 なんと、大好きなブラームスのヴァイオリン協奏曲なのです。 行きたい…っていうか、ぜったいに行くのだ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.09.27 15:36:34
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