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カテゴリ:美術館日記
ブリヂストン美術館で、「じっと見る」展をじっと見る。
「じっと見る」は、4月8日まで開催の所蔵品展。モネ、セザンヌら印象派の作品や、アンリ・マティス、ローランサンら20世紀の画家たちの作品が見どころかと。 ブリヂストン美術館は、大好きな印象派の絵がたくさんあるのに、休日でもたいてい空いていてじっくり見られるので、お気に入りの場所のひとつ。 所蔵品展なので目新しいものはないけれど、展示室の壁がパステルカラーに模様替えされていたり、並べ方が変わっているので、新鮮な気持ちでおもしろく見る。ヨーガの後なので心がゆったりしていて、絵と会話するような気持ち。 コロー。シスレー。ルノワール。セザンヌ。そしてモネ。 このあたりの絵と向かい合うと、無条件に胸がときめく。 昼下がりの日差し。夕暮れの光。木漏れ日。水面に踊る光。女性の肌のやわらかさ。ぬくもり。 なんて美しいんだろう。二次元のカンヴァスに三次元の光と水を閉じ込めようなんて、一体誰が最初に思いついたんだろう。 モネの睡蓮を見ると必ず連想する、ラヴェルの「水の戯れ」が耳の奥でわんわん鳴っている。 ここに来るたび、近づいたり離れたりついには座り込んだりしてじーっと見惚れてしまうのが、有名なモネの「黄昏、ヴェネツィア」。 虹色の空。空をうつす水。光の洪水の中に浮かび上がる、ぼんやりとしたヴェネツィアの影。 許されるならここに寝袋を持ち込んで、パンでもかじりながら、何も考えずひと晩中この絵を眺めて暮らしたい。 ミュージアム・ショップで、3万円の複製画を注文すべきかどうか、しばし真剣に悩んだ。 ブリヂストン美術館は、カフェも居心地がいい。 アットホームな喫茶店というよりは、きちんと背すじを伸ばすために来るとっておきのカフェという感じ。 名物?のサンドイッチ、次こそ食べようと毎回思うのに、来てみるといつも売り切れている。 おいしいものを食べたければ、早起きしなければだめですね。 代わりに食べたガーリックチーズのスコーンも、やわらかくて香ばしくてとてもおいしかったけれど。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.03 22:34:15
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