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カテゴリ:音楽日記
音楽のことを書くのは少しひさしぶり。
今日はNUU(ぬう)さんという、唄う女性のライブに行ってきました。 NUUさんは、歌手、というのではないし、シンガーソングライター、でもないし、強いて言えばアーティストかな、とも思うけれど、「唄うひと」というのがいちばんしっくりくるのです。 ある人に教えていただいて、HPの日記を読んで、そうしたらどうしても彼女の音楽を聴いてみたくなったのです。 ライブは、江古田の「星光山 蓮花寺」というお寺で開かれました。 (なんて美しい名前のお寺でしょう!) 小さくて上品。女性的なお寺です。 境内のさくらが休みなく花びらを落としています。 さくらふる。光りながらふる。 このお寺は、お経がよく響くように、床下が空洞になっているのだそうです。 今までにも、バイオリンやギターを弾くひとが、ここで演奏したことがあるそうです。 マイクのない生の声と、笹子重治さんのギター(これも生音)だけで聴かせる、小さなライブ。 白いワンピースに虹色のストールをまとったNUUさんが現れたとき、妙な話ですが、「うわあ、なつかしい」と思いました。 そしてさらに大それたことには「何だかわたしに雰囲気が似ている…」と思ったりしました。 わたしは彼女よりおでぶだし、あんなに洗練された綺麗な空気を纏っていないけれど、なんとなく、全体の印象が。 そして、うた。 ああ。 なんてきれいな声。 なんて楽しそう。 つられてお客さんが笑顔になる。 歌声が体に響く。 ひとの、生の歌声ってすごい! 寄り添うようなやさしいギターの音が声にそっと絡まって、いちばん深いところにずん、と落ちてくる。 お線香のにおいがして、静寂の中にまっすぐな歌声が響いて、窓の外ではさくらがもくもくとうす桃色の雨を降らせて、ああ、これは瞑想に似ている。 「手のひらサイズの心臓」「hometown」「あかり」「土」「123456789,10」などがとてもよかった。 小春ちゃんの歌もじんとした。 泣いたり笑ったり一緒にうたったりして、いそがしい。 昭和の歌や「悲しくてやり切れない」「スーダラ節」(!)も、すごくNUUさんの声に合っていた。 彼女の小さな体は、まるで楽器のよう。 音が、言葉が自然にあふれ出して、おしゃべりしているみたい。 歌の合間に、彼女が言った。 わたしたちは、ひとりで始まってひとりで終わるんじゃない。 そうか。 ひとりだけど、ひとりじゃないんだ。 それはなんて心強いことだろう。 なんとすてきなことだろう。 わたしは来てよかったのだなあ。 今日、疲れているからといってライブに来るのをあきらめないで、本当によかった! 大好きな音楽が、またひとつ増えてうれしい。 帰りがけに買ったのは、CDでもTシャツでもなく、NUUさんが身に着けていたのとおそろいの、虹色ストールでした。 「これ、売り物ですよね」とたしかめながら、自分でもちょっとびっくり。 このあいだオーラソーマに行ってから、すごく色に敏感になっている。 * 夜は銀座泥武士で、お友達hちゃんとうまい野菜を食らう。 ああ、おいしい。幸せ。 励ますつもりが、元気をたくさんもらった。 それから「手」の話をする。 エッセイストの黒川伊保子さんが書いていた。 手は大事です、女子のみなさん! 本当にこの男性と付き合ってよいのか、と迷ったら、手をつないでみましょう。 (日本ではまあ、手をつないじゃったら引き返しにくい、という現実もありますが) あなたの直感が、作戦を続行すべきか撤退すべきか、教えてくれるでしょう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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