596006 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

本読みのひとりごと

本読みのひとりごと

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Free Space

読むこと、書くことが大好きなbiscuitです。
夫、元気すぎる2人の息子と4人暮らし。

新聞記者を経て、フリーランスライター/エディターに。

Profile

biscuit5750

biscuit5750

Comments

biscuit5750@ Re[1]:木々との対話(09/12) >micoさん こんにちは!すっかりご無沙汰…
mico@ Re:木々との対話(09/12) bisさん、こんにちは。まずは次男くんのご…
biscuit5750@ Re[1]:さようなら、クウネルくん(01/27) >micoさん お久しぶりです! コメントを…
mico@ Re:さようなら、クウネルくん(01/27) クウネル。新装された表紙を見てお別れし…
biscuit5750@ Re[3]:子どもを持つことの不自由と、自由(11/17) >バーソロミューさん お久しぶりです! …

Rakuten Card

Archives

2024.11
2024.10
2024.09
2024.08
2024.07

Category

2009.06.12
XML
カテゴリ:美術館日記
マリーゴールド

隣町の美術館にハンス・フィッシャーの原画がやってきたので、くまをさそって観に出かける。
ハンス・フィッシャーはスイス生まれの絵本作家。
(ほかにも、版画家、壁画家、舞台美術家の肩書きをもつ総合芸術家なのですが、この展覧会で紹介されているのは絵本作家としてのハンス・フィッシャーでした)
こねこのぴっち」や「ブレーメンのおんがくたい」などの作品が知られています。

美術館で絵を鑑賞する…というより、ハンス・フィッシャーの絵本を順番にめくっているような楽しい展覧会。
原画の横には、絵本の文章と、その日本語訳が添えられている。
原画が欠けているページも、ちゃんとコピーが貼ってあるから、物語の流れがとぎれることなく観られる。
すっかり絵本好きの子供に戻って、くすくす笑ったり、小さく歓声を上げたりしながら、たっぷり楽しみました。

なんといっても魅力的なのは、生き生きとした線たち!
軽やかで、さっと引いたように見えるのにとても繊細。
写実的ではないけれど、描かれるすべての動物に命が宿っていて、今にも動きだしそう。
見れば見るほど味わいがあって、一度別の絵を見てからもう一度さっきの絵に戻ると、まるで別の絵みたいに表情が変わっている。

絵と同じように、物語も自由で明るい。
「子供むけ」の絵本にありがちな、お説教がましさはいっさいなし。
好奇心のおもむくまま、ぴょんぴょん飛び回っていたずらする猫たち。
おはなしがどこへ跳ねてゆくか予想がつかないから、ページをめくるたびにわくわくする。

添えられていた説明書きによると、ハンス・フィッシャーの絵本の多くが、自分の子供たちの誕生日や、クリスマスのプレゼントとして描かれたみたい。
創作の基本は、やはり一対一なのだなあ。
家族を喜ばせたいとか、友達をびっくりさせたいとか。
たったひとりの心に届けたくて一生けんめいになる気持ちが、ものを創るときの出発点だと思う。
逆にいえば、どんなに広がっても、いつだってそこへ戻ってくることができるんだ。



↑わたしがいちばん夢中になった作品。
主人公のねこがすごい迫力!
長ぐつをはくために七転八倒するシーン、がまんできずに声をたてて笑ってしまった。
滑稽なのに勇ましい。ばかばかしくて愛らしい。
ハンス・フィッシャーの絵のおかげで、このお話が大好きになりました。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2009.06.12 07:41:32
コメント(2) | コメントを書く
[美術館日記] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X