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カテゴリ:音楽日記
夏じゅう聴いて、秋が来てもまだ、毎日のように聴いている音楽。 ハナレグミ「あいのわ」。 永積さんが「あいのこども」の最初のフレーズを歌いだすと、彼の声の中に、全身すっぽり包まれているような気持ちになる。 ハナレグミの声がある。 そう思うだけで、ひとりの夜もさみしくない。こわくない。 あなたがその声で歌をうたおうと決めてくれて、本当によかった。 キンモクセイが薫る仙台で、念願のハナレグミライブを聴いてきました。 CDで聴くやさしさやぬくもりに、ライブならではの力づよさがプラスされて、永積さんの声が体の芯をつき抜ける。 ホールなのに2曲めからスタンディングで、汗ばむくらい踊るおどる。パッと光浴びて、叫ぶ人たち。 受けとるだけじゃなく、こちらからもエネルギーを外に出すことができるようなライブでした。あー、気持ちよかった! 永積さんは最初から最後まで全力で、次の曲があるから。とか、まだツアーがつづくから。とか、そういう脱力を一瞬も感じさせない。 リズムに体をゆだねるアップテンポな曲でも、じっくり聴かせる弾き語りでも、それは同じ。 自分のすべてを声にのせて、まっすぐにうたう。 深呼吸して、ハナレグミの音の粒を体の中にとりこむ。 透き通っていて、あたたかくて、しょっぱい涙が出る。 体の中の悪いもの、よどんでいたものが全部流れ出て、自分があたらしく生まれ変わるよう。 ホールにはこんなにたくさんの人が集まっているのに、そのひとりずつが「自分だけのために歌ってくれているみたい」と感じられるのが、プロというものなのだろうな。 音楽にかぎらず、絵画でも小説でも、それは変わらない原則だ。 次の日も、その次の日も、ライブの余韻の中をたゆたって、永積さんの声の内側で暮らしている感じがつづく。 SUPER BUTTER DOGの歌詞をひけば「メロディの毛布」みたいなハナレグミの音楽にくるまって、今年の冬も過ごすことになりそうだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.10.08 08:12:52
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