パキスタンにF16売却へ、米政府が政策転換 3月26日11時32分 (読売新聞)
【ワシントン=菱沼隆雄】米政府は25日、パキスタンにF16戦闘機を売却する方針を決めたと発表した。
米政府は1990年にパキスタンの核開発疑惑に対する制裁措置として、F16の売却を凍結しており、今回の決定は、米国の政策転換を意味する。
米政府高官によると、今回の売却決定は、「2001年の同時テロ後、パキスタンが対テロ戦や核の闇市場であるカーン・ネットワークの解明に協力するなど両国関係の深化を反映した措置」と語り、ムシャラフ政権が対テロ戦や核拡散防止に協力した見返りであるとの見方を示した。
また、カシミール地方の帰属問題などを巡って対立関係にある隣国インドを刺激する可能性があること関しては、「インドも戦闘機を大量に購入する予定で、軍事バランスへの影響はまったくない」と強調。インドが米国の米国製戦闘機の購入を望めば売却する用意があることを明らかにした。
パキスタンへのF16戦闘機の売却については、米国が欧州連合(EU)の中国への武器輸出解禁に反対している絡みで「二重基準」との批判もある。これに関しエレリ国務省副報道官は25日の記者会見で、「中国への武器禁輸が89年の天安門事件を受けた人権侵害が理由」とし、比較は適当ではないとの考えを示した。
ブッシュ政権はパキスタンをはじめインドやアフガニスタンなど南西アジア一帯を対テロ戦の遂行上、重要地域を位置づけている。また、世界最大の民主国家であるインドとの戦略的強化も進める予定。米政府高官は、7月にシン首相が訪米するほか、年末か来年初めにブッシュ大統領もインドを訪問し、関係強化をはかる考えであることを明らかにした。
米大統領、パキスタンへのF16戦闘機売却に合意 3月26日15時46分 (ロイター)
[クロフォード(米テキサス州) 25日 ロイター] ブッシュ米大統領は25日、パキスタンにF16戦闘機を売却することに合意した。米政府の政策転換は、対テロ戦争の主要同盟国パキスタンへの報奨措置とみられる。
テキサス州クロフォードの牧場で休暇を過ごしている大統領は、インドのシン首相に電話し、売却決定に至った経緯を説明。米国は、パキスタンの核開発疑惑に対する制裁措置として15年間、F16の売却を凍結していた。
シン首相の報道官によると、首相は「非常な落胆」を表明し、ブッシュ大統領に対し、今回の動向は、「インドの治安環境にマイナスの結果をもたらす恐れがある」と警告したという。
米大統領、パキスタンへのF16戦闘機売却に合意
3月25日、ブッシュ米大統領は、パキスタンにF16戦闘機を売却することに合意した。
対テロ戦争の主要同盟国パキスタンへの報奨措置とみられる。写真はF16戦闘機。
米空軍発表(2005年 ロイター)(ロイター)15時46分更新
■なんつーかまぁ露骨な飴と鞭ですね。
パキスタンのみならずインドにも売却すると言うことは間接的に中国の軍事的プレゼンスを打ち消す意味合いもあるんでしょうね。
そうなれば我が国としては願ったり叶ったり。
さて、インドと言えば
インドと天然ガス開発・日本政府、夏にも探査 2005/3/26 (日本経済新聞)
日本、インド両政府はベンガル湾沖合のアンダマン諸島付近で天然ガスの共同開発に着手することで基本合意した。今夏にも日本の独自探査を開始し、早ければ来年から民間主導で共同採鉱を始める。日本政府は天然ガスの輸入先を多角化するとともに、エネルギー分野の協力でインドとの関係強化に弾みを付けたい考えだ。
天然ガス資源開発はインドを訪問した自民党の安倍晋三幹事長代理が22日のシン首相らとの会談で大筋合意した。4月末の小泉純一郎首相の訪印をにらみ、両政府は詰めの交渉を進める。
■と、インドと我が国の関係は着実に深まりつつあります。
記事にもありますが安倍幹事長が訪印、今年四月には首相の訪印も控えていると言う事もあってか昨日のTV報道では自民党内ではインドが今熱いそうです。
「敵の敵は味方」ではありませんが対中共包囲網にアジアの雄、核保有国インドが加われば鬼に金棒間違いありません。