徒然日記「多事某論」 楽天支部

サマワに火力発電所建設へ　イラク支援で政府方針 5月15日2時6分 (共同通信)

---

　政府は１４日、陸上自衛隊が展開するイラク南部サマワに６万キロワットの発電能力を持つ火力発電所を建設する方針を固めた。今年夏にも着工し、２００７年夏の稼働を目指す。無償資金協力として実施、総事業費は１億ドルを超す見通しだ。一連のイラク復興支援事業の中で初の大規模インフラ建設となる。自衛隊派遣終了をにらみ、対イラク支援の重心を政府開発援助（ＯＤＡ）に移していく転換点となりそうだ。
　政府は昨年末から二度にわたって派遣した現地調査団の調査結果などをもとに、最大の懸案だった治安面などを勘案しても建設は可能と判断。既にサマワを州都とするムサンナ州政府に対しても建設方針を伝えた。多額に上る見込みの警備コストを加えた事業費を最終的に確定させた上で、正式決定する方針。

■と言うことで、国連安保理決議1483に基づきイラク特措法が作られ、国連安保理決議1546に基づいて多国籍軍が編成され自衛隊もそれに加わったわけですからその駐留切れと共に撤退するのが、イラクにも我が同盟国たる米帝にも尤も波風経たない方法でしょうね。

無償資金援助でインフラ整備をするのは「極めて異例」（外務省経済協力局）だそうですが、ODAは小回りがきかないと言う批判もありまして、ゲスの勘繰りかもしれませんがサマーワで二年間無事に活動することができた事に対するお礼の意味もあるかもしれません。
なんにせよ、人による支援の時期は終わってこれからは日本の尤も得意とするカネによる支援の時期に入ってきました。

ちなみに六万キロワットというのは英国にある世界最初の商業用原子炉「コールダーホール」の総出力と同じで、世界最大出力の東京電力の柏崎刈羽原発（出力820万キロワット）の1/137で、火力発電所としては小規模のようです。


参考リンク
・火力発電 (01-03-07-01)(原子力百科事典　ATOMICA)