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2005.06.25
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テーマ:戦争反対(1190)
サマワ爆発 陸自、安全確保を強化 車両、走行方法変更へ 6月25日2時58分 (産経新聞)
 イラク南部のサマワで陸上自衛隊の車両が爆弾で損傷した事件を受け、防衛庁は二十四日、不発だったもう一発が爆発していれば「隊員に被害が及んだ」(幹部)との危機感から、宿営地外での安全確保の強化に着手した。サマワの陸自部隊は、公共施設の復旧など宿営地外での活動に重心を移しており、米軍に多くの損害を与えている「路肩爆弾」は、陸自部隊にとっても大きな脅威だが、その対策には限界があるのが実情だ。 
 外務省によると、サマワがあるムサンナ県の評議会は、今回の事件を非難し治安当局に「自衛隊を守るために必要な措置」を取ることなどを求めた決議を採択した。
 一方、大野功統防衛庁長官は二十四日の記者会見で、「宿営地外の事件であることと、爆発物を伴っているという二点で、深刻に受け止めなければならない」と述べ、宿営地外を移動中の隊員が爆発に見舞われた今回の事態を、極めて重くみていることを鮮明にした。
 サマワでの陸自部隊の活動は給水、医療、公共施設の復旧が三本柱。当初は宿営地内での給水業務が中心だったが、政府開発援助(ODA)で供与した浄水施設が稼働し始めたため給水は今年二月に打ち切った。これに伴い、活動の重点は、宿営地外での道路や公共施設の修復に移行。実際、これまでの派遣部隊が実施した施設復旧は二十件程度だったが、現在の第六次復興支援群は三十件以上をこなしている。
 事件から一夜明けた二十四日、小泉純一郎首相は自衛隊の撤退は「考えていない」と明言したが、当面の安全確保の強化策として政府は、軽装甲機動車に乗り込み路上を監視する警護要員の増員や、道路を事前に調べ、不審物の有無を確認するルートチェックの強化などを想定している。
 しかし、これらは「一般的な防護策」(軍事専門家)にすぎず、今回の事件で使用された路肩爆弾に対する有効性には疑問符がつく。路肩爆弾を砂利に埋めたり、動物の死骸(しがい)の体内に隠したりするケースが多く、事前に発見するのが困難なためだ。また、路肩爆弾は遠隔操作で起爆させるのが通例で、爆弾を仕掛けた犯人を発見するのは不可能に近い。
 このため、防衛庁は移動に使う車両や走行方法の変更を検討。具体的には、爆弾でフロントガラスなどが破損した高機動車の後部はホロで覆っているだけで危険性が高いことから、外部に装甲を施した装輪装甲車などで隊員を輸送する。また、走行方法についても、四両が十メートル間隔で走行していたのを、間隔を広げることで被害を最小限に抑えたい考えで、爆弾の種類などを特定した上で、具体策を講じる方針だ。
■と言うことで、昨日に引き続きサマーワでの自衛隊車列への攻撃についてですが

>外務省によると、サマワがあるムサンナ県の評議会は、今回の事件を非難し治安当局に「自衛隊を守るために必要な措置」を取ることなどを求めた決議を採択した。

地元の評議会にまで守られるというまさに米帝軍とは大違いの奇跡の占領軍っぷりを発揮しております。

さて、今回の攻撃を受けての自衛隊側の対策と言えば

>事件から一夜明けた二十四日、小泉純一郎首相は自衛隊の撤退は「考えていない」と明言したが、当面の安全確保の強化策として政府は、軽装甲機動車に乗り込み路上を監視する警護要員の増員や、道路を事前に調べ、不審物の有無を確認するルートチェックの強化などを想定している。

まぁ恐らくはそれぐらいしか手の打ちようがないと言うことなんでしょうが、それほどIED(Improvised Explosive Device・即製爆発物)による攻撃というのはやりやすく防ぎにくいものです。
米軍もイラク戦争後、大規模掃討作戦の始まった03年05月以降この手のIED攻撃により多大な被害をだしていることは報道等でよく知られておりますが、イラク戦争終結時の03年05月の時点ではIED等によりこれほどの被害が出るとは予想していなかったようです。
しかし、03年10月頃から大規模な掃討作戦が開始されると徐々に損害が出始め、無装甲や軽装甲ハンヴィーでは無力であると分かると現地米軍も無為無策であったわけではなく03年9~10月頃からM1114装甲ハンヴィーやハンヴィー用追加装甲キットの追加配備を要請しています。
03年11月には実に約3000両ものM1114装甲ハンヴィーと8400両分の追加装甲キットの配備を要請していますが、約3000両も装甲ハンヴィーが実際に追加配備されたのは半年後の04年05月、8400両分の追加装甲キットが配備されたのはそれに遅れること一ヶ月後の04年06月のことでした。

いかに緊急配備が難しいかという好例ですね。
自衛隊も無為無策であるわけにもいかず、さりとて米軍のように柔軟な対応ができるはずもなく・・・。

>防衛庁は移動に使う車両や走行方法の変更を検討。具体的には、爆弾でフロントガラスなどが破損した高機動車の後部はホロで覆っているだけで危険性が高いことから、外部に装甲を施した装輪装甲車などで隊員を輸送する。また、走行方法についても、四両が十メートル間隔で走行していたのを、間隔を広げることで被害を最小限に抑えたい考えで、爆弾の種類などを特定した上で、具体策を講じる方針だ。

とまぁ無難な「現場で何とかできる範囲の努力」で対応しています。
例えば米軍が緊急調達したような南ア製バファロー耐地雷爆発物処理車(陸軍)やクーガー耐地雷装甲車(海兵隊)を調達するような話や車輌に追加装甲を装備させるような話は全くないわけで。

さてここでIEDについての簡単なおさらいですが、IEDの爆発物本体は今回自衛隊車列に向かって使用されたTNT爆薬や砲弾・地雷などで、爆発物本体が入手できれば起爆用信管をつけて延長コードで点火用バッテリーの付いたスイッチ部に結ぶだけで完成、あとは夜間密かに道路に設置すれば準備完了。
延長コードの変わりに無線を使う方法や赤外線を使う方法など徐々にハイテク化していっているようですね。

特に砲弾や大型の対戦車地雷を使ったIEDは破壊力抜群で、今年の軍事研究4月号によれば03年10月にはバクバ近郊で対戦車地雷3個を使ったIEDにより第4歩兵師団所属M1エイブラムス戦車の最新型であるM1A2SEPが底部にもろに直撃され大凡15tもある砲塔が見事に吹っ飛んで裏返しになり戦車兵二名が戦死。
また、05年01月にはバグダット市街地をパトロール中のM2ブラッドレー歩兵戦闘車が152mmもしくは155mm級の野砲榴弾と思われるIEDで相次いで爆破され、6日には第256歩兵師団のブラットレーが大破し乗員7名が全員戦死、10日にも同師団のブラットレーが被爆し乗員2名戦死4名負傷という損害を出しました。

装甲防御のある戦車や歩兵戦闘車-自衛隊の場合は96式装輪装甲車-と言えども全く安心というわけではないと言うことですね。
イラクに派遣された96式装輪装甲車には追加装甲が施されていると言う話もあります-ソース失念うろ覚え-が、これを気に軽装甲機動車や高機動車の追加装甲キット-重装甲型でもOK-の開発でもしてくれればなぁと。
今回はイラク派遣部隊が96式装輪装甲車を持って行ってたから良かったものの、例えば有事の際を考えればいつでもどこでも値段の高い96式装輪装甲車があるわけでもなくやっぱり歩兵の足は高機動車か軽装甲機動車になるわけですからね。

「賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ」と言う有名な言葉があります。
幸いと言っていいのかどうか分かりませんが、我々には米軍の「対IEDの歴史」があるわけですね、そして米軍は同盟軍です。
ちょっと過剰かも知れませんが金で安全が買えるならそれに越したことはありません、損害が出る前に対策を行うのが「歴史に学ぶ行為」ではないでしょうか。





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Last updated  2005.06.26 00:03:39
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背番号のないエース0829@ Re:【対馬丸】 「外間邦子」に上記の内容について、記載…
RENOU@ 再確認 反日な人たちは無知で反日やってるっての…
ナナシィ1190@ 流石 >もし、私が、ある国と私の考えが違う、…

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