「ツレがうつになりまして。」幻冬舎
http://item.rakuten.co.jp/book/3998233/『病みは闇なり。 およそ一年半の闘病生活を乗り越え、振り返って思う。 まさに自分は闇の中にいたのではないかと。 闇の中にいるときは、あせって動けば障害物にぶつかり、 また足元の起伏で転んでと、痛みが増すばかりであった。 何も見えていないのだから、動き回ることはたいそう危険である。 かといって、じっとしていても寒さが身にこたえ、 どうにかしなければならないという思いが頭をもたげてくる。 この闇は永遠に続くのではないかと思える。 そんなとき、心ある知人が直接、または人づてに、僕に箴言を伝えてくれた。 「夜は必ず明ける」と。』 本書「おわりに ツレ」より1ページに5・6コマあればいいほう、かわいいのほほん系のイラスト、ぱらぱら~と、わずか数十分で全部読めてしまいました。私にゃそれはないなーという点も、時々あったけれど、全体的には共感できる点が多く、「うちがこの状態なのは、やっぱり、病気のせいやったんや」と、この本を読んで、改めて安心することができました。もうひとつ、改めて思ったことがあります。それは、「なんちゅうケッタイな病気やねん」と、いうことです。しかし、これほどまでクソ丁寧に噛み砕いた本書は、相当わかりやすいと思います。自分のうつ病の重さが、どの程度なのかわかりませんが、私としては、読んで良かったと思えるものでした。日々、自分自身でも信じられないような考え、発言、行動をするたび、そんな自分を、「キモイ、おかしい、こんな自分大嫌い、生きてる価値がない」と、責めてばかりの私ですが、「ああ、うつ病って、こういうことか」と、ちょっと落ち着けたような気がします。うつ病を実際患っておられる方、身近にうつ病の患者がおられる方、この難解な病気の、理解の手助けになるかと思いますので、興味をもたれましたら、ぜひ一度読んでみてください。ただし、アマゾンネットのレビューで、「治りかけのうつ病患者が読むのは危険、本書を読むことによって、辛い頃のことを思い出し、またぶり返すことがある」との書き込みもありました。ご参考までに。あくまで私の見解としてですが、実際、ぶり返すか大丈夫かは、もはやギャンブルやと思います医者にも、100%大丈夫とか、そうでないとかは、わからないような気がします。(そういう点からも、この病気の厄介さを物語ってるように思います)私は幸い、特別マイナスにはなりませんでしたが。(いつかマイナスに転じることがあるのかも・・・それは誰にもわからない)とにかく、「夜は、必ず、明ける」(BYツレさん)そうなので、うつ病の人も、そうでない人も、人生、ぼちぼちいきまっしょう