カテゴリ:75年英国
all titles composed by Dicken
「甘美のハード・ロッカー」ってアルバム名もいくつかの曲につけられた邦題も実に痛々しいミスター・ビッグのデビュー作。 当然アメリカのミスター・ビッグとは別モンです。 ミスター・ビッグってのは4人編成ながらドラマーが2人いるのがミソ。 普通この人数だったらギター・ベース・ドラム・鍵盤各1人ずつか、ギター2本になるよね。 でもこやつらはツインドラムなのですね。 まーとにもかくにも“英国のミスター・ビッグ”だとか“ドラマー2人”だとか、そういう視点でばかり注目されてるような気がしないでもないですが… 私にとってミスター・ビッグというのはディッケン!まずはこれです。 この人は全曲を1人で書いてアレンジもやっていて、そのどれもが…とりわけ1曲目の“異次元の感触”なんて最高にナウいんだけど、歌声は変声期を迎えた男子中学生っぽいんだよね。 つまりは子供以上大人未満、ハスキーなんだけどかわいさが残るガナリ調っていうか。 舌足らずで半端なアイドル声は私の好みにぴったりなのだ。 以降ミスター・ビッグのアルバムを買う時も、動機はいつも「ディッケンの声が聴きたい!」がトップに来てるんだ。 サウンドはジャケや邦題、時代(75年)を考えれば妙に納得してしまうようなもの。 キラキラで元気がよくて、ノリはいいしみんなで歌おうぜ!だし… スケールも結構大きくて、無限の広がりを感じさせてくれることもあります。 ドラマー率50パーセントだけどあからさまにドコドコではないね。 音を大きくするというよりは音の密度を濃くしている感覚かなあ。 私に言わせればディッケンの男子中学生声とハードなギターのがインパクト強いんです。 ギターは弾き倒している時間も長くてね、5分半のタイトル曲などかなりの暴れっぷりですよ。 続く“麗しのザンビア”は歌メロが一昔前のモーニング娘。を彷彿とさせるバカっぽさで最高! そう、グラム・ロックの要素もあればハード・ロックの要素もあります。 そうなるとクイーン?となるかもしれんけどクイーンほど知的な感じはないな。 クイーンが学校の成績上の上だとしたらこっちは中の下。そんなイメージ。 余談ですがブライアン・メイが天体物理学(だったっけ?)の論文を大学に提出するそうで。 アホだのバカだの言いたい放題ですが、このアルバムはもー滅茶苦茶お気に入り。 世間では圧倒的にメリケンの方のミスター・ビッグが人気だろうが私は英国ミスター・ビッグのが断然好き。 というか「ミスター・ビッグはアメリカのバンドだよ(笑)」と言われてしまうのがオチだろうなー。あーあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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