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カテゴリ:日本と外国:比較文化
続きです。
スペインは本当に食費が安いので、自炊すれば、毎月生きていくために日本人から観たらほんの少しの金額で事足りるのです。農業国だから、貧しくても食べ物だけは豊富にあるのです。 米なんて、日本と同じ形の丸いお米(ジャポニカ米)で、パエーリャに使うものは、1キロ100円とか150円位でしたよ、留学当時。 「え~! 一体、日本ではこれ主食やのに何倍するねんっ! 2キロでいくらと思っとるんやっ!」 (・・・帰国時に持参しよか?と一瞬思い、それもあほらしいな~とやりませんでしたが。) スペインで、もしも失業して家に何も食べるものが無い人でも、米1キロで数日はしのげますよね。それは乞食をしたら恵んでもらえる金額ですね。 スペインの市場で、知り合いの路上ミュージシャンが「捨てるつもりの野菜と果物があったら、捨てないで私に恵んでください」と実際に言ってみたら、ホントに、売るには痛みかけているけどまだ十分食べれる、かえって熟れ頃のものをタダでくれた~!助かった~!と言っていましたから。 そうするとほとんど食費がかからず生き延びられますよね。1ヶ月で一人300円で生き延びられます。肉魚抜きで、野菜と米しか食べなくても人間は十分健康に生きられます。 帰国するたびに思っていましたが、日本はなぜ、こんなに食費が高いんだろう?高っ!!!とビックリします。農業国ではないからですね。 食費のためだけを考えても、何か働かなくてはならない金額がかかります。 とにかく米と野菜と果物が高いですし、肉魚はもっと高いですよね。 もし、市場とかスーパーに行って、上記のスペインの失業者・路上ミュージシャンと同じことをしたら、遠まわしに断られることが多いでしょうしね。 捨てるつもりの野菜や果物は特売品コーナーに集めて積まれていますものね。 それで、日本独特の言葉、「働かざる者、喰うべからず」というのがあるのでしょう。 日本では餓死がありますしね。(スペインでは餓死は歴史的に無いそうです。食べ物がどんな時でも豊富だったからです。その前に誰かが助けるせいもあります。) よく考えたら、これは恐ろしいことです。 働かない者は食べるな!ということですから。世界の他の国々に言ったら、”え~!それはひどいね。”とビックリされることでしょう。 ・・・そういう言葉はスペインには無いです。おそらくイタリアにも無いことでしょう。 もし、自分が働き者の方が、他人に対しても自分の基準と同じそれ「働かざる者、喰うべからず」を押し付けるのは、それは余計なお世話ですよね。 自分が働き者の性質で、黙々と他人の何倍も働くのは構わないのです。 でも、自分が働き者であることを「良いことだ」と刷り込まれて洗脳されているせいで、自分より働きが少ない者のことを「怠け者だ」とか「悪い」と評するのは、やらないほうがいいですよね。 働かざる者のことを「怠け者だ」と決め付けるのは間違っていますよね? そして、怠け者は悪いことなのでしょうか? 別に本人が良ければ、それでいいのではないでしょうか? 放っておいてあげたらいいことですよね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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