パナソニックメロディアスライブラリーは、
今回2月3日と来週の2月10日の2週にわたって、
エミリー・ブロンテの「嵐が丘」を取り上げます。
この作品は長編小説の金字塔であり、
世界の文学史の中でも、まずトップ20入りは不動と思われます。
メロディアスライブラリーでも上下2巻に添う形で2週になりました。
この嵐が丘って作品は映画や演劇で何度も上映・公演されています。
変わった処では松田優作があらすじをモチーフにして、
時代劇の形で主演した日本映画もあり、見たことがあります。
結構古い「愛の嵐」と名を変えた戦中戦後を舞台に、
実に巧妙に再構築されたようなドラマを見た事があります。
出演俳優・女優が若くてそれだけが面白かったイメージがあります。
いずれの作品も泣くほどの感動は全くありませんし、
どちらかと言えば、どんよりした気分で終わるような作品です。
映画は見たことがありますが、小説は読んだことはありませんし、
多分これからも読む事にはならないだろうと思われます。
ブロンテ自身はこの作品を書き上げて直ぐにこの世を去りましたので、
後にも先にも「嵐が丘」が唯一の作品に成っています。
シェークスピアの方が日本人にはしっくり来る気がしますし、
我が国の忠臣蔵や曽我兄弟のようなエンターティメントは微塵もありません。
凡そ人間が持つ負の感覚の見本市のような物語で、
感動巨編ではない事だけはお約束できる話になっています。
とは言え文学史上の金字塔ですので、
若い頃は困難に感じる方ほど、かかる年齢になると読み応えがあるようです。
放送終了後、随分経って知ったのが、このE・ブロンテの末裔の女性が、
ドラマ「ハゲタカ」の主題歌を歌っていました。
エンドロールのクレジットを見ていてまさか縁続きとは思いませんでした。