父親は、アメリカか?
「韓日、20年後には双子の国」 中央日報http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=131608&servcode=A00§code=A10韓国と日本は、戦後の復興時代を、アメリカと共に歩んだという点で類似した国だ。だから、数十年後には、双子とはいわずとも家族関係になりたいという希望は、多くの人が持っているはずだ。第一次世界大戦での勝利さえ無ければ、日本は、西洋に対する脅威を大東亜共栄圏という形で実現させようなどという考えを起こさなかったかもしれない。領土を広げるのは、戦争で奪い取ればいいのだから、簡単なことだ。近代兵器の発達が、図らずもそれを可能にしてしまった。しかし、武力で領土を拡大することはできても、その領地に住む人々の心をひきつけるには、また別の力が必要だ。どこかの国の、政権交代にそれはよく現れている。過去にも、そういった、領土を巡る細かい駆け引きの繰り返しがあったことは、北東アジアの歴史を紐解けば、すぐに知ることができる。ただ、今回の戦争と占領が未解決の問題を残してしまった背景には、戦争の規模と内容(例えば、占領地での行為)を詳細に検討することなく、日本への断罪が、東京裁判であたかも決着が着いたかのように処理されてしまったことにある。そしてアメリカは、韓国と日本を引き離し、朝鮮半島からアジア大陸に向けて、覇権の機会をうかがい続けている。韓国と日本が双子だとしたら、父親は、アメリカである。だが、韓国と日本の母親は、それぞれ別にいて、腹違いの兄弟というのが現状ではないかと思う。そして、北朝鮮の父親は、かつてのソ連であり、金日成の思想である。かつて、開戦を反対するスターリンを押し切ってまで金日成が仕掛けた朝鮮戦争には、それがいいことかどうかは別としても、アメリカから同胞を取り戻そうという強い意思があったことは確かだ。北朝鮮の父親は既に歴史の表舞台から姿を消し、中国とロシアが後見人として見守る孤児となった。北朝鮮の母は、韓国の母でもある。父親違いの兄弟がいまも睨み合う世界は、沈鬱で悲しみに満ちている。