ついこの前、母の「ビックリ」と「大笑い」は、あんまり期待してないと言ったのだが、「怖いわ～」は若干期待できる。

実は数週間前の日曜日、お昼にインターホンが鳴った。母が応対に出ると、ニッカボッカ姿の若い二人連れの男性が立っていたそうだ。
門扉越しに話を聞くと、この近所で工事をするらしい。
「そうですか。分かりました。どの辺で工事するの？」
と聞く母に、若者は、
「そこの郵便局前です」
と答えたらしい。

ところが、いつまで経ってもアスファルトを削岩する音が聞こえない。削岩しなくとも、何かしら音がするもんだが、静かなもんだ。
「全然、工事が始まらんやん」
「え？　明日ちゃうの？」
母は何故か、日曜日に工事をすることはないと思い込んでいて、月曜日の話だと頭から決め付けていた。でも、全く工事の気配がないところからすると、母の思い込みが正しいのかもしれない。

が、月曜日になっても、全く着手されないのだ。
・・・中止か？

そして、今日。
母が仲のいいご近所宅から、「怖いわ～」と戻ってきた。

なんと、そのニッカボッカの若者達、空き巣なんだそうだ。
工事関係者の格好でお知らせして回るふりをして、何処が留守宅か探っているという。
以前は「空き巣は営業マンスタイル」とよく聞いていたけど、これからは工事関係者スタイルにも注意せんとあかんのか！

その夜、回覧板が回ってきて、このことに触れていた。
多く目撃されているのはニッカボッカ三人組で、工事の日程や場所を聞くと、無言で立ち去るという。
その点、うちの場合は二人で、郵便局前なんて具体的なことを言うてたなぁ。新たなシナリオを作ったか。

インターホンが鳴っても、たまに面倒臭くて出ないことがあるんだが（セールスが多いんやもん）、これからは何らかの形で家人がいることをアピールしないと、連中は留守宅と判断して、勝手に門を開けて入って来そうやなぁ。んまぁ、入ってきたら警察に電話すると同時に、竹刀か木刀持って飛び出すけどさ。
「ベンジャミンがいてるやん」って？
・・・エサ投げられたらキャンキャン甘えた声出して、尻尾振って食いつくから、あれは番犬にならんのよね（泣）

「人を見たら泥棒と思え」って、殺伐とした嫌な言葉と思ってたけど、何かそんな感じになってきたわ～。