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テーマ:ニュース(100232)
カテゴリ:真面目に社会・時事ネタ
これは凄いと思った。新聞では、小さくしか取り上げられてなかったけど。 昨年、関西地方で生まれた乳児に、脳の異常が見つかった。 両親は「神様にお借りした体にメスを入れられない」と、宗教上の理由で我が子の手術を頑なに拒み続け、自宅に連れ帰ろうとした。 乳児の手術には親権者の同意が必要なため、病院側は両親の行為が虐待と親権乱用に当たると児童相談所に通告。同相談所は命の危険があるとして、親権停止の保全処分を大阪家裁に請求した。 保全処分の決定までには本来数ヶ月を要するところ、家裁は約一週間の早さで決定。家裁選出の親権代行者の同意を得て、乳児は手術を受けた。 その後、相談所が請求を取り下げたため、乳児の親権は両親に戻り、両親が育てているという。 児童相談所の権限が及ばなかったり、見通しが甘かったり怠慢だったりして、子供が見殺しにされるようなケースが後を絶たない。 それを思うと、この相談所の判断と、裁判所の連係プレーは天晴れだと思う。乳児の生命を第一に考えて、親から一旦親権を剥奪、手術の成功を見届けて親権を返したのだから。 病院がここまで手術を勧めるからには、この脳疾患を放置すれば重い障害が残るか、死期が近かったんだろう。 相談所がここまでしなくても・・・と言う人もいると思う。 でも、信仰しているのは両親であって乳児本人ではない。自分達の価値観を自分達以外の人間、それが例え家族でも、押し付けるなどということは傲慢も甚だしい。自分で何も判断できない乳児なら尚更だ。 宗教を理由に子供の生きる権利を剥奪するとは、この親は一体、命を何だと思っているのか。命を慈しむのが宗教ではないのか? 子供をこの世に産み出したのは母親であっても、その命は子供のものだ。親の所有物ではない。 病院の主治医は、 「自分が手を離せば赤ちゃんの運命が決まってしまう。助かる命を前に、手を出すのが医療者の責務だと思った」 と話したらしい。 "彼らの信仰している神様"が、この子を助けるべく、この主治医の下へ運ばせたんだろう。 幸い、手術を受けても育てていく姿勢を両親が示したらしく、これは関係者が説得、理解させたのだと思う。 今後、この "信仰"とは慰めや、自分を高めたり律するためのものであって、自分以外の命の行く末を決める権利などないことを。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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