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テーマ:ニュース(100230)
カテゴリ:真面目に社会・時事ネタ
福田政権の愚かさは中国に対する態度で分かってはいたが、まさかここまでとは。 日朝実務者協議において、何の保証もない北朝鮮の口約束に対し、制裁の一部解除へ踏み切ったのだ。 北がまともでないことは周知の事実。 よど号乗っ取り犯は、もう北にとって何のメリットもないから引き渡すだろう。 が、拉致被害者に関しては再調査は勿論のこと、帰国させるとは到底思えない。 今までもカルテを偽造したり、別人の遺骨を提出したり、何度煮え湯を飲まされたことか。 福田政権としては、北問題で外交成果を挙げて政権の安定化を図りたいのだろうが、制裁措置というのはこれまでにない重要な外交カードだった。 それを簡単に手放してしまうとは、何という愚行だろう。 北にすれば、甘言で日本を対話路線に転換させて、制裁が解除されればしめたもの。 福田政権ならそれが可能だと見越していたのだろう、既に協議の数日前から万景峰92が新潟港への入港手続き準備に入っていたという。 北としては、今年の秋に建国60周年イベントがあるため、それまでに制裁で途絶えた物資や金を大量確保しなければならない。 だから、先ずは物流ルートを復活させるため、交渉のテーブルにつくふりをしたのだ。 再調査等の期限は設けれられていない。 のらりくらりと時間稼ぎをしながら、必要なものを本国へ運び出すだろう。 北のような犯罪国家は屈服させるべきであり、誠意など期待してはいけないのだ。 これをよく理解していたうちの一人が、安倍晋三前総理だ。 昨年夏、北朝鮮が水害被害に見舞われた際、朝鮮総連が日本政府に対し、自分達が集めたカンパを送りたいという名目で、万景峰92の入港許可を要請してきたことがある。 外務省は人道支援と見て、許可の方向で検討していたが、安倍総理(当時)がストップをかけた。 「制裁に一つ穴をあけると、そこからなし崩しになる。どうしても人道支援が必要ならば、国連機関などを通じて実施すべきだ」という考えからだ。 この制裁継続の姿勢は、北の計算を狂わせ、苦しめた。 しかし、福田総理が穴を開けてしまった。 制裁解除の対象は、万景峰92の入港禁止、北からの航空チャーター便の乗り入れ禁止、北への渡航自粛要請。 これらは一応、北が口約束を実行するか否かで時期を判断するとしているが、解除が遅ければ北は逆ギレしてくるだろう。 今回の措置について、拉致被害者家族が激怒するのは当然だ。 普通なら、拉致被害者を長年見捨ててきた日本政府を糾弾し、北の要求を全部呑んででも家族を取り戻せと強硬に求めても不思議ではない。 ところが、彼らは日本政府に対して徹底的な制裁を求め、金正日の息の根を止めて北を崩壊させ、そして愛する家族を奪還しようとしている。 これがどれほどの忍耐であり、辛苦であるか。 その心を汲み、家族から絶大なる信頼を寄せられていたのが、安倍前総理なのだ。 政策では何かと叩かれ、憔悴しきって辞任したが、私は彼が後々に評価される人だと確信している。 今回の結果如何によっては、更にその可能性は高まるだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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