伝説の男!?
今回は、管理人の中の“伝説の男”であるIさんの話です。このIさん、年齢は50歳を越えていますが、とっても独創的な感覚の持ち主なのです。見た目は、くたびれた石田純一、だらしないフンイキの石田純一といった感じなので、年齢の割には若く見えます。(ご本人様、ご覧になっていたらごめんなさい)去年だったか、おととしだったか記憶があやふやなのですが、かつて管理人が広告の仕事をメインにしていた時のことです。岡山の小さな温泉地に仕事に行く際、どうしても1人で行くのが不安なのでついて来てくれ、と懇願され、彼の仕事に同行したのです。その時の車中でのこと。I氏「この前、鳥取県知事に会いに行ったんよ。」この言葉から、すべてが始まります。I氏も管理人も、鳥取県にはけっこう仕事で行っていたのですが、このI氏が、そんな人脈を持っていたのか?と疑問を持った管理人に、彼が説明してくださいました。どうも、鳥取県に対して“おもしろい企画”を思いついたらしく、それを県知事に直接会って、ご説明申し上げようと思いついたらしいのです。この企画の内容は、企業秘密の部分を含んでいるので詳細は述べられませんが、ホームページに関することなのです。話を聞いていると、次のようなことが鳥取県庁で起きた、と推測されます。 I氏「県知事に会いたいのですが?」 受付の人「は?お約束はありますか?」 I「いえ、約束はありませんが、知事にどうしても伝えなければならないことがありまして。」 受「アポがなければ会えません。アポをとってから、もう1度お越しください。」ま、これは管理人の想像なので、現実とは少し違うかもしれません。で、Iさん、そうとうダダをこねたらしく、受付の方も手に負えなかったのでしょう。観光課か何かの方が出てきて、企画書だけお渡しして帰って来られたようです。一企業の社長ならいざ知らず、相手は県知事です。おそらく、他の都道府県でも同様の扱いを受けたことでしょう。だって、どんな輩が来るか、わかりませんからねぇ。何と無謀な…まぁ、ビジネスの世界では、常識はずれな方(方法)が成功していることもあるので、彼の行動力は管理人も見習うべき点があります。さて、一通り話し終えたIさんが、唐突に「俺には、でっかい夢があるんや。」と切り出しました。以下、要約します。 国内・海外の有名観光地を取り上げたビデオDVDを¥1,500で売る。そういうビデオは あまり売られていないし、売っていたとしても高い。だから、この値段で売る。しかも、隠し玉 ではないが、トップスターを案内役で出演させる。例えばキムタクとか草薙君とか。もちろん、 行く場所によっていろんなスターを出演させる。そうすれば、旅行好きとタレント好きの双方が 購入する可能性が出てくる。と、いうような内容。ほぉ~IさんにとってのトップスターはSMAPなんだぁ、と思いつつとりあえず、管理人の不安要素を聞いてみる。管理人「¥1,500で利益でるんですか?取材・撮影費だけでもそうとうな金額が必要ですよ。」I氏「そう、だから近ツーとタイアップ(業務提携)する。」近ツーとは、言わずと知れた、大手旅行会社の近畿日本ツーリストのことです。官「何でJTBではなく近ツーなんですか?」※ちなみに、業界No1シェアはJTBである。I「おおもとが関西だから。」………ま、いっか。官「制作費は?DVDの焼付けも委託しなきゃならないだろうし」I「大丈夫。パナソニックとかSONYとタイアップするから。」えっ!?そうなんですか?官「じゃあ、タレントの出演費は?キムタクなんてCM出演でさえ7~8千万しますよ?ま、まさかそれも…」I「もちろん、タイアップ!ジャニーズ事務所とね♪」管理人、言うまでもなく大爆笑。それこそ涙を流して笑わせていただきました。今のご時世、タイアップが業務拡張の有効手段だというのは理解できます。事実、ご破算になったとは言え、旅行業界では、業界No1のシェアを誇るJTBに対抗するため、業界No2の近ツーとNo3の日本旅行が業務提携する直前まで話が進んでいたのです。しかし、そこまで最初からオンブにダッコを目指すとは!ある意味、大物かも!?まぁ、利益が発生した時の、それぞれの取り分をどうするのか?というような細かい問題点は置いておいて、彼の計算では、これで採算が取れるらしい。しかも、彼がこの計画を実践したいのは、長引く景気の低迷を脱却する起爆剤を投下して、「プロジェクトXに出たいんや」との事。これは、ご存知のように某国民放送局の長寿番組で、“風の中のすぅばるぅ~♪”と言うアレですね。管理人、またもや大爆笑。マジメに言っている方を前に失礼だとは思いますが…確かに、景気の回復には何らかの起爆剤が必要。例えば、関西圏では阪神の優勝とか。中学校とか高校の社会科に出て来るように、景気とは、おカネが“市場(しじょう)”を動く流れのこと。つまり、おカネが“市場(しじょう)”で動くためのキッカケがあれば、景気は回復するわけです。なるほど。政府ですら、なし得なかった起爆剤の投下に成功すれば、もしかしたら番組に取り上げてもらえるかも…“日本経済を救った男”として。しかし、それがそのビデオDVDですかぁ?しかも、自分の収入とかより名誉をとりますかぁ?プロジェクトXって…んんん~~~~~~~やっぱり大物かも!?もしかしたら、売れるかもしれないし、景気回復の起爆剤になるかもしれない。ですが、管理人には何かピンと来ないんですよ。Iさん、ごめんなさい。ただ、目的がどうであれ、目標があるのは素晴らしい。管理人にはツマラナイ目標、と言うかセコイ目標しかないので、彼の話は、笑ってしまいましたが輝いて見えましたよ。こうやって書いているのは、決してバカにするためではなく、応援しているからです。(違う方法を探した方が良いとは思いますが…)彼の話は、一見、すっとんきょうに聞こえてしまい、大笑いしてしまいました。ですが、その、目的に向かって自分自身を信じることができる姿勢は、尊敬できます。今は、管理人も広告関係にはあまり携わっていないので、彼のその後の状況を聞くことはできませんが、プロジェクトXにご登場される日を楽しみにしています。ちなみに、伝説の女・Iさん(今の仕事仲間)もいるのですが、彼女の話は、また別の機会に…