ことほどさように。
ほぼにちのGW特別企画で「谷川俊太郎質問箱」というのがある。で,本日の質問。「他愛のないおしゃべり」のできないひとが、どうすればみんなみたく楽しいトークができますか?と聞いていた。このひとは24歳の女性で人のこととかまじめな話しかできないらしい。それに対して谷川さんは「自分の言いたいことはおさえて 相手のいうことをバカにしないできいて 相手のひととなりに好奇心をもち 話題についていけなくとも、その場の雰囲気をたのしむ。 おしゃべりって意味だけで成り立ってるもんじゃないから くだらんことしゃべってても気持ちが通じるってこともあると思う。 でも楽しいトークができないっていうのも個性のうちだからね まじめな話のできる相手、気のあう相手を 探すことも必要でしょう」と答えている。なるほどなー、さすが谷川さんだなあと思う。「でも楽しいトークができないっていうのも個性のうちだからね」この言葉もいいなあ。ひろくていいなあ。同時に、が、しかし!と、うなってしまう。「自分の言いたいことはおさえて 相手のいうことをバカにしないできいて 相手のひととなりに好奇心をもち 話題についていけなくとも、その場の雰囲気をたのしむ」この部分は他愛のないトークについてと言いながらまるで傾聴ボランティアの心構えとおなじだ。(雰囲気をたのしむではなく、相手の感情を受け入れるのだが)実際のところこれがうまくできるひとなんてそうそういない。そんなことない、と言い張るひとはよほど自分に甘いひとだろうとわたしは思う。他愛のない話は、ことほどさようにむずかしい。