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2010.06.27
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1.<エデンの想い>

エデンはギルドホールで、こっそりヒロの帰りを待っていた。
今日は、どうしても言いたい事があるのだ。

明日はギルドバトルがある。
勝負とはいえ、命を落とす事になるかもしれない。

心配だった。
だって、ヒロは突っ走るタイプだから。
戦況が不利でも、立ち向かっていくタイプだから。

ギルドバトルをやる事には反対だった。
ジェネシスはまだ弱いギルドだし、ヒロが傷つくのを見たくなかったからだ。

エデンは明日の事を考えると、いてもたってもいられなくなり、
ギルドホールの外で待つ事にした。
既に日は暮れ、町の露店商人が店をたたむ姿が見える。

「ヒロ遅い。」

エデンはそう呟くと、ギルドホールの入り口に座りこんだ。

しばらくそうしていると、向こうの方から近付いてくる、ヒロらしき人影が見えた。
エデンは立ち上がると歩み寄り、声をかけようとしたが、隣に人がいるのを見て、
口をつぐんだ。

「あれ、エデン。どうしたんだ~?」

「エデン、こんばんは。」

ヒロは一人じゃなかった。
最近ギルドに加入した女剣士のアヤカと一緒だった。

「ちょっと涼んでたの。ヒロには関係ないでしょ。」

「あっそ。行こうぜ、アヤカ。」

そう言うと、ヒロはエデンの横を通り、ギルドホールの中に入っていった。
アヤカもそれに続いた。

アヤカがギルドに加入してから、ヒロはアヤカと一緒に行動する事が多くなった。
エデンはその事を、あまりよく思えなかった。

嫉妬するなんて、バカみたい。

自己表現する事が苦手なエデンは、想いとは裏腹に、いつもヒロとは喧嘩になってしまう。
正直、素直なアヤカが羨ましかった。

待ってたのに。

エデンは苛立ちを覚え、とてもヒロ達がいるギルドホールに入る気分になれなかった。





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Last updated  2010.06.27 19:23:20
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