006554 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ぶろにっき☆

ぶろにっき☆

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

Keyword Search

▼キーワード検索

Profile

ゆりまじろ

ゆりまじろ

Calendar

Rakuten Card

Favorite Blog

まだ登録されていません

Comments

Freepage List

Headline News

2010.07.04
XML

3、<戦い>

魔方陣に飛び込むと、そこには砂漠のフィールドが広がっていた。
気温と湿度が高くて蒸し暑く、おまけに足場が悪い。
踏み出した足は砂にうもれ、沈んでゆく。
その為、同じ場所に留まっていると、動けなくなりそうだ。
戦うには最悪の環境だった。

せっかちなシュンを先頭に対戦相手を探すため、エデン達は砂漠を走った。

「見つけた」

しばらくすると、先を急ぐシュンが敵を3名ほど発見した。
エデンは体力がさほどなく、砂漠を走った事でだいぶ体力を消耗していた。

このままでは、足手まといになってしまう。
エデンはそう思い、魔法を使い、自らの姿を剣に変えた。
魔法使いが変身した武器は世界一強いと言われ、誰もが一度は使いたがる代物だ。
変身していられる時間は、魔法使いの精神力が続く限り可能だが、
エデンは精神力がある魔法使いとして有名だった。
本当はヒロの武器になりたかったけれど、エデンはなんとなくそれを躊躇った。

見ると、ヒロは先頭をきるシュンに続き、早い速度で敵を追いかけている。
その後にアヤカ、たかちゃん、ユナ、クロノスが続く。

ヒロが怪我をしませんように

エデンはそう願った。

敵との追いかけっこは暫く続いた。
追いかけても追いかけても、敵は戦おうとせず、逃げてばかりだ。

「何かおかしい」

たかちゃんの剣になったエデンが口を開いた。

何処かに、誘き寄せようとしてるんじゃないかしら

エデンは不安になった。
ヒロは前線にいる。
やがて、敵は狭い崖の間を通り抜けた所で足を止め、こちらに向き直った。

頭のいいエデンは挟み撃ちされるだろう事に感付いたが、
気付いた時にはもう遅かった。
敵は前後からじりじりとエデン達に詰め寄り、
後衛にいた敵の魔法使いはエデン達を目掛けてメテオを落とした。
クロノスがとっさにバリアを張ったが、前の方にいるヒロ達までは届かず、
メテオの直撃を受けシュン、ヒロ、アヤカは重なるように倒れた。

あまりに一瞬の出来事で、応戦しようにも人数が足りず、
クロノスは状況を見かねて敵に降伏すると武器を手放した。

「俺達の負けだ。」

敵はそれを受け入れ、相手のギルマスがクロノスに近付き、握手を求めた。
勝負はついた。

エデンは自分にかけた魔法を解くと人間の姿に戻り、ヒロに駆け寄った。

「大丈夫?」

ヒロは一人ではとても立ち上がれない状態だった。
全身に酷い火傷を負っており、ぐったりとしていた。
辺りには肉が焼けた臭いが漂っている。

エデンは露店で買ってきたポーションを自分の口に含むと、
ヒロにそれを口移しした。
すると、みるみるうちに傷が癒えヒロは話せるぐらいまでに回復した。

「エデン、さんきゅ。助かった。」

「借しは大きいんだから!!」

こんな時まで素直になれず、エデンはそっぽを向いた。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2010.07.04 20:47:44
コメント(0) | コメントを書く
[私の居場所 番外編2] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.
X