カテゴリ:おもうこと
仕事帰りにトロントで発行されている日本語新聞を購入して、地下鉄の中で読みながら帰ってきました。しょせん週間の新聞だからさほど目新しいことも書いていなくて、どっちかというと一週間のニュースダイジェスト的な感じです。広告主も毎週ほとんど変わらないのですが、今週はある新しい広告に注目してしまいました。
日本でも大手の人材派遣会社がトロントにもあるのですが、久しぶりに広告が載っていていくつかの募集がありました。社名は伏せてあっても日系企業の数などさほど多くないので、だいたいどの会社か想像はついてしまうのですが・・・。 私が驚いたのは「給料」です。だいたいの給料額が書いているのですが、安くてびっくり。私も大学時代アルバイトで日系企業で働きましたが、その時の自給はひどいものでした。でもって仕事はキツイ。大学卒業後、日系企業に勤めましたが日本から進出したばかりで現地の事情が何もわかっていないようだったから給料をふっかけてみたら、その通りの額がもらえてしまったので運がよかったです。その広告には日系旅行会社のマネージャー募集がでていましたが、当時の私の給料と一緒ですよ・・・。マネージャーでそれしかもらえないの・・・とちょっと愕然。だってそれも4年前の話だし、こっちはインフレもあるから最低給料は毎年3%くらいは上がるとして、ひゃー、ちょっと信じられない安さですよ。 他には経理アシスタントで会計士の資格要ってのがありましたけど、これも私の現給料より安い。会計士といってもいわゆる監査のできる会計士じゃないので、日本人がCPAを持っているような感覚の程度の会計士の資格ですけど、私がそれだけの資格持っていたら今の年収の2倍は稼げますよ・・・。 去年NYにいったとき、日本語の現地新聞を読みましたけど、かなり日本人向け求人広告がありました。それもみんな給料安くて驚きですよ。こんな給料でどうやってNYで生活するんだ~?!みたいな・・・。あのー、それだったら日本語なんて話せないほうがいいじゃないって思いますよ。そんなに日本人の能力って安く買いたたかれちゃうのかーと悲しくなりました。 NY滞在中のある晩、日本食レストランで食事をしていると隣のテーブルには日本人駐在員数人と現地採用されたと思われる20代半ばか後半の女性がいました。どうやら彼女の歓迎会らしく、彼女の経歴なども語られていたため、つい耳がダンボになって聞き入ってしまいました。どうやら留学経験はないが英語はちょっと得意っていう日本の一部上場企業出身と見られる女性です。高そうではないけど小奇麗な白いブラウスに身を包む、いかにも日本の駐在員が好みそうなタイプ。 余計なお世話かもしれないけど、数年で終わりだな・・・と思いました。本人が社外でどれだけ努力するかによるけれど、努力しなければ日本のオヤジに数年ちやほやされ、華が枯れたらお払い箱でしょう。見かけがお嬢さんぽかったので、本人は数年NYで働いてみたら見合いでもして結婚するつもりかもしれませんけどね。などと分析を始めちゃう私はもうすっかりオバサン化しています。 ただ彼女はどんな思いでNYに着たのか聞いてみたかったです。彼女がもらう給料でNYでの一人暮らしは絶対に無理。まともな感覚していたら駐在員との生活の格差に嫌気が差してくるはずです。そこまでしてNYで働きたい理由は何なのでしょう。所詮日本人駐在員のお世話係り程度の仕事を大都会で貧乏暮らししてまで耐える理由を知りたいです。 まあ私の場合も日系企業から安くコキ使われていた時代もありましたけど、その時は大学にも行っていたので「こりゃ本当に大学卒業して現地の企業に勤めないと一生貧困生活から抜け出せん~!!」と悟りました。卒業後、給料がよかったからという理由からまたもや日系企業に入りましたけど、中途半端にそこそこの給料もらっていても一生同じ仕事し続けるのは(駐在員のお守り)嫌だ~ということで、給料がどかんと下がりましたが現地の企業に入ってアシスタントからやり直したわけです。1年でアシスタントを卒業することができて、今では専属アシスタントがいるくらいですが。 こんな現実を目にしてしまうと、もし子供を持つことになっても本人が望まない限り日本語なんて教えないほうがいいのかも・・・と思ってしまいます。フランス語も公用語の国ですから、フランス語を覚えるとか、もっと他の資格の勉強するとかしたほうが将来性はありそうです。日本語を覚えても趣味以上になることもなく、それが自分の食い扶持を稼ぐ助けにもならないって悲しいですね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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