サマーソニック大阪(8/9)~I Love Rock & Roll~
日曜日は朝から雨模様。それに加えて暴風が吹き荒れるというフェスには嬉しくない天候に見舞われてしまいました。雨のため暑さが和らいでちょっと涼しいというのが救い。ちょっとだけ気になるHOLLYWOOD UNDEADを観るため11時に会場入り。マスクを被っているからSLIPKNOTみたいな感じを期待したけど、ありがちなラップ系のロック。初期のLINKIN PARKを彷彿させるような歌メロ有りなんだけど、打ち込み多用がどうもな~。だらしなく腕を上げて「おいで、おいで」するみたいなユルいダンスで会場はそこそこにノッていたけど私にはムリだった。MASTODONに備えて後方待機。そして、いよいよお目当てのMASTODONの登場。メタラーらしき仲間をほとんど見かけないけど大丈夫か!?オープニングは重厚な新作の"Oblivion"で始まった。各楽器の音のバランスはそこそこいいんだけど、ヴォーカルがちょっと聞こえ辛い。歌はあまり上手くないバンドだけに、多少聞こえ辛いのが功を奏した!?メインパートをほとんど歌ったトロイの健闘ぶりも良かったけど、なによりも各楽器の超絶テクニックが素晴らしかった。重厚なノリの曲だけに、棒立ちで聴き入る人たちが多かったのも仕方なし。しかし、2曲目に狂乱のメロディーとリズムの"Bladecatcher"で雰囲気が一変。モッシュとヘドバンでグチャグチャになりながら、気が付いたらステージ中央の前から2,3人目のところまで来てしまっていた。この曲は家でCDで聴いてるとキチガイじみた変な曲としか思わなかったけど、ライヴだとこんなに素敵な変態曲に変貌するんだね。"Bladecatcher"がお気に入りになったよ。クリムゾンのようなリフから始まる"Colony Of Birchmen"や、疾走感の気持ちいい"The Wolf Is Loose"という流れが最高だった。複雑なリズムでも結構ノリノリだったと思う。MASTODONのファンじゃ無さそうな人もかなりいたけど、ちゃんと腕を上げてコール&レスポンスやってたしね。あとから知ったのだけど、B'zファンが朝から最前列を死守していたらしい。B'zファンのおばさんパワー恐るべし。新作の長尺曲"The Czar"から"Crack The Skye"がハイライト。暴風と雨もいい演出になっていたように思う。セットリストは下記の通り。01.Oblivion 02.Bladecatcher 03.Colony Of Birchmen 04.The Wolf Is Loose 05.Crystal Skull 06.Megalodon 07.Blood And Thunder 08.The Czar 09.Crack The Skye 10.Iron Tusk 11.March Of The Fire Antsベストな選曲にも大満足。今度は単独公演で来日してもらいたい。MASTODON "Bladecatcher~Colony Of Birchmen"MASTODON終了時点で13時30分だから、16時のJOAN JETTまでたっぷりと時間が空くため、とりあえずスカイステージへMANDO DIAOを見に行くことに。ちら見だけして、早々に退散。食事を取って、リクライニングシートに寝そべりながらスクリーンに映るオーシャンステージを優雅に見ていた。そしたら、PLACEBOが1曲目で中断。なんか機材のトラブルだろうな~なんて思っていたら、ヴォーカルのブライアンが体調不良とのこと。そのまま引き上げてしまった。これ目当てに来ていたファンはガッカリだったろうね。私のリクライニングシートによる優雅なサマソニ観戦も大粒の雨で避難せざるを得なくなって、スカイステージへ移動。道中も雨でぬかるんでエライことになっていた。EGO-WRAPPIN'が終了するや否やスカイステージはガラガラ。HOOBASTANKへとかなりの人が流れていったのだろう。おかげでJOAN JETTはステージ中央の最前列で観ることができた。人数は少ないけど、濃いめのロックンローラー達が集まっていい雰囲気。JOAN JETTのオープニングはアップテンポな"Bad Reputation"でスタート。タテノリでジャンプしながら踊りまくった。2曲目はランナウェイズの"Cherry Bomb"でシンガロング。"Do You Wanna Touch Me"でもシンガロング、コール&レスポンスですでに声がガラガラになってしまった。雨がどんどん激しくなってくるけど全然OK!!ロックンロールアンセムでもある"I Love Rock & Roll"では、バカみたいにノリまくって、ロックンロールが大好きなことを実感。アンコールの"A.C.D.C."まであっという間のロックンロールショー。楽しい時間は何故こんなにも早く感じるのだ!?周辺の濃いめのロックンローラー達と肩組んだり、ハイタッチしたり、なんだか変な連帯感が生まれて異常に楽しかった。セットリストは下記の通り。01.Bad Reputation 02.Cherry Bomb 03.Light of Day 04.Do You Wanna Touch Me 05.Change The World 06.You Drive Me Wild 07.Love is Pain 08.I Love Playin' with Fire 09.Naked 10.Love is All Around 11.School Days 12.Fetish 13.I Love Rock & Roll 14.Crimson and Clover 15.I Hate Myself For Loving You ~encore~ 16.A.C.D.C.JOAN JETT & THE BLACKHEARTS "I Love Rock and Roll"この後、一段と雨が激しくなってきたけど、ひたすら雨に打たれながら最前列でコステロを待つ。JOAN JETTの時と変わらず人が少ない。ロックンローラーが立ち去って、マニアックな人たちに入れ替わった気もする。時間通りに出てきてくれたELVIS COSTELLOはさすがベテラン。オールバックの髪型にサングラスというマフィアのような出で立ち。オープニングは"Stella Hurt"で地味に始まったけど、2曲目にノリノリの"Pump It Up"ではじけまくった。BUCKCHERRYやWILDHEARTSなど、この曲をカバーするバンドが多いからみんな知ってる大人気の曲だ。その後も"Radio, Radio"や"Chelsea","Oliver's Army"等、古めでノリのいい選曲なのも良かった。それから意外とコステロはギターを弾きまくる人だとわかった。前に出てきて楽しそうにギターを弾くコステロに好感が持てる。しかし、この豪雨のためか、機材トラブルが発生し、スピーカーから音が出たり出なかったりし始めた。周りでオロオロするスタッフとは対照的に、そんなトラブルも気にしないで渾身のパフォーマンスを繰り広げるコステロはさすがだった。アンコールでの名曲中の名曲、"Alison"ではとうとうヴォーカルマイクの音も出にくくなってしまった。しかし、サビはみんなで大合唱。逆にこのトラブルが会場一体となる感動的なコーラスを生んだ。感動に震えながら、ずぶ濡れになって歌った。Allison, I know this world is killing you Oh, Allison, my aim is trueセットリストは下記の通り。01. Stella Hurt02. Pump It Up03. Uncomplicated04. Radio, Radio05. Everyday I Write The Book06. (I Don't Want To Go To) Chelsea07. Oliver's Army08. I Hope You're Happy Now09. (The Angels Wanna Wear My) Red Shoes10. Bedlam11. Clubland12. Watching The Detectives13. (What's So Funny 'Bout) Peace, Love And Understanding?14. Alisonサマソニにコステロなんて大丈夫なのかと不安があったけど、終わってみればこれがベストアクトじゃなかっただろうか。さすが、大御所は美味しいところを持って行くと感じた。ELVIS COSTELLO "Alison"というわけで、お目当ての3バンドはどれも素晴らいライヴを見せてくれた。コステロの"Alison"の感動に浸りながら帰ろうと思ったら、帰り道のオーシャンステージからB'zの演奏が爆音で聞こえてきた。おや!?なんか聴いたことある曲だな~なんてのもあって、しばらくオアシスで休憩しながら聴いていた。「ウルトラソウル!!」なんてシャウトする声が聞こえてきたら、この曲が最後だったみたいで、B'zファンが大挙して退場してきた。これに巻き込まれたら大変だ~ってことでシャトルバスへ一目散。大トリのLINKIN PARKと花火は諦めて帰ることにしました。帰る頃に雨が止んだけど、さんざんずぶ濡れになったサマソニ。雨が降ると水たまりで遊んだ子供の頃のように、童心に帰って雨を楽しんだ。1日だけの参加だったけど、実感したのはI Love Rock & Rollということ。大満足のサマーソニック'09でした。来年もロックンロールを楽しめるサマーソニック'10を期待したい。