カクテル&ドリームス(5)
(福岡から大阪に向かう新幹線の中でこの文章を書いています。) ビジョンも定まり、就職活動が本格的に始まった。当時、見るもの聞く話、どれも新鮮で楽しみながらやっていた気がする。就職活動用の名刺を作り、会社説明会や面接で出会った人や就職イベントで知り合った人などに名刺をバラ撒いた。多くの人々との出会える、そのことだけで十分に意義があったと思う。(みなさんにも、就活名刺を作ることをお勧めします。また、VISIONでは、1,500円で名刺100枚を提供してくれる良心的な業者も紹介できます。) 今思えば、その頃も就活勉強会や懇親会を主催したり、他人の相談に乗ったりと今と同じようなことをしていたように思う。 面接では、自分のビジョンを包み隠さずストレートに語った。面接官:「当社に入社して、将来は何をしたいですか?」私:「将来は起業します!」この後の面接官の反応で、その会社で自分がやりたいことができるかどうか大体の予想がついた。返答1:「・・・」(面接官、困惑の表情)返答2:「まだ入社する前から起業するって言われても困るんだよね~。」(面接官、苛立つ)返答3:「ぜひ、その心意気で当社で頑張って!」(面接官、笑顔) 自分を偽れば、面接官1や2のいる会社もクリアすることはできたと思う。でも、敢えて自分の信じるビジョンをストレートに面接官にぶつけた。「自分の気持ちを偽り、自分の合わない会社に入っても、先は知れている。」そう考えていた。だから、自分の想いをありのままストレートな言葉で表現し続けた。ベンチャー企業の一次面接だろうが、一流企業の最終面接だろうが、面接官が高齢だろうが、強面だろうが・・・。 ストレートにぶつければ、面接官からもストレートな反応が返ってきた。その中で自然と自分が求める会社が浮き上がってきた。いくつかの起業から内定を獲得し、最終的に現在の会社に決めた。コンサルティングも営業も、資料作成から請求書の発行まで、ほとんど全てのことを一人でできる環境。(未整備という説もあるが・・・。)それは、将来起業を志す私にとって、「早く一人前になる」、「ビジネスの流れを知る」、「自分が何をしているのかを知る」「自分がクライアントに受け入れられるかを知る」という点で願ってもない環境だった。 「この店、継がないか?」というマスターの一言から真剣に自分の未来を考え、自分が進みたい道を模索し始めてから約半年の月日が流れていた。 「〇〇さん(マスターの名前)、オレ大阪に行くことに決めました。」「そうか・・・オマエはそう言うと思ってた。行って来い!!」「はい!ありがとうございます!!」「でも、こっち帰ってきたら必ず顔出せよ!?」「もちろんです!!」 最後にマスターが作ってくれたカクテル・・・。<レシピ>ブランデー 40mlキュラソー 20mlペルノー 1dashその名は、「ドリーム」今でもこのカクテルを飲むたびに当時のことを思い出す。「夢は叶うのではなく、叶えるもの・・・。」 (END)