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カテゴリ:アメリカあれこれ
ここんとこふと、成田美名子の「エイリアン通り」を
読み返している。あらためてデータを調べてみると、 なんと1980年からの連載だったのね・・・。 なにはともあれ、アメリカに来ることなんて考えるずっと 前、日本にいたころに、初めて読んだわけなんだけど、 内容はもちろんのこと、描かれている「アメリカ」を何の 疑問もなく受け入れつつ読んでいたな。当たり前といえば あたり前なわけだけど。 しかしてアメリカにどっぷりつかって早十ウン年、その間 にも何度か読み返す機会もあったわけだけど、舞台としての 「アメリカ」のリアリティーは全く感じられなくなって しまった。 これは120%、日本人が日本人的視点から理想化そして 美化したアメリカだな。 ちなみに相変わらずいいストーリーだとは思ってるけど、 その舞台はあくまでも日本のどこかにある「アメリカ」 という舞台セットの上で、日本人の役者が演じている物語 といった印象にすっかり変わってしまった。 登場人物が全て理想的な顔、体型というのは、あくまでも ドラマって部分でまだいいけれど(ちなみに実際は、デブ やらなんやら非常に多い)、 登場人物の(日本人的な)繊細な心理。 そんな人、アメリカで会ったことないっす(爆)。 思いっきり美化されたアメリカの町並み。 そんな綺麗な町並み、実際にはないっす。(観光で短期間 来た人には、感動の心理もあいまって、そう見えてるかも しらんけど。) そして、登場人物の書く英語は全て日本の中学の英語の クラスで習うような、ほとんど印刷物のような筆記体。 ちなみにアメリカ人の書く筆記体(そして、自分も すっかりそうなってしまった)って、よめりゃーどうでも 的に、日本で習う筆記体からは想像がつかないほど ひっちゃかめっちゃかで、物語中に出てくるような 筆記体はカリグラフィー(こっちの習字のようなもの) くらいでしかお目にかからない。 ちなみに成田美名子の「エイリアン通り」に続く作品、 「CIPHER」や「ALEXANDRITE」も、 アメリカという舞台のリアリティは全く感じられなく なってしまった。 いや、作品としては相変わらず好きなんですけどね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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