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カテゴリ:最近見た映画
久々の映画鑑賞。
ヒラリースワンクという女優は「ミリオンダラーズベイビー」で初めて知ったのだけど彼女はすごい女優です。週末、何気に題名だけ見て借りて見た映画にグォーンと衝撃を受けてしまいました。1999年の作品です。 性同一性障害の女の子の役を見事に演じ切っていて私までキューンと胸が痛くなる箇所が満載。悲しいけど泣けない。ていうか泣く余裕もない。もっともっと重いのだ。同性愛者に対してアメリカの田舎の人々の保守的ぶりは半端ない。そこには憎悪以外のものはないと言っても過言ではないだろう。そこまでやるか?というような衝撃的シーンが後半は目白押し。ヒラリー、よくあんな役をやったよ!と抱き締めたくなりました。 すごいキツい話やなあ、と思ったとこにこれが実話だということが判明。さらにショッキングでした。 同性愛者の心中を深く考えたことはない。人それぞれだからいいんじゃないの?と呑気に考えていた。しかし、自分がそうなんだと自覚して、それを認めて生きて行こうと決心するまでの苦悩はすごいものがある。本人が良くても次は周りの反応、身内の反応に直面して行かなければならない。 映画の中でヒラリーは新しい土地では完璧な男として周りと関わって行く。車の窃盗罪などのため保護観察中の少年(少女?)。髪を短くしサラシで胸は締め付けジーパンの前部分には靴下を丸めて詰めて外見は華奢な男の子。たまたまバーで知り合った若者たちと彼らの住む田舎町に付いて行く。そこでは彼女を男と疑わないガールフレンドもできる。二人のラブシーンもかなり濃厚。私、多分しらふでは女とキスさえできないと思う(←聞いてない?) しかし、そんなまやかしは長くは続かない。ある出来事がきっかけで彼が本当は女だということが周りにばれてしまうところから話は恐ろしく凄まじい展開へ。 ぼろぼろになったヒラリースワンクのセリフで印象的なのは、彼が女と知ってもかばおうとするガールフレンドに傷だらけの顔で言った言葉。「なぜかわからないけど前より今の方が心が落ち着いているんだ」図らずもカミングアウトしたことで彼女は少なくとも心の平和は取り戻したのだろうか。やがて来る結末のことは露知らず。 いい映画だし私は見て良かったと思いましたが誰にでも勧めることはできない映画です。重すぎて・・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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