カテゴリ:省力家事
我が家の洗濯機は黄色い。今日までは。
結婚時に購入したサンヨーのドラム式洗濯機。 カラフルな色が選べるのが特徴の製品で、夫は「黄色」の選択を主張。 私にとってはありえない色だったけれど、まあユニークでいいかな?と承諾してみた。 最初に住んでいたアパートでは浮いた存在感を放っていたけれど、現在のマンションに引っ越してみたらインテリアにマッチ。 「息子は洗濯機といえば黄色だと思いこんでしまうかも」なんていらぬ心配までしたりしながら愛用していた。 しかし、新製品を購入するとトラブルもつきまとう。 7年間の間で3回も「無料修理」騒動があった。どうも乾燥機能に問題があるらしく、「修理のお知らせ」の手紙が来て、こちらからコールセンターに電話して、地元の修理担当会社からコールバックがあって、日にちを決めて修理にきてもらう。 休職期間はまだよかったのだけれど、仕事がある時は連絡を取るのも一苦労。 また、息子を亡くしたばかりで気分がふさぎこんでいた時には、修理のお知らせそのものを無視したりもした。 そんなこんなで7年間愛用してきた我が家の黄色い洗濯機だが、この度ついに「乾燥機が火をふいて怪我人が出た」とかで回収されることに。 「代わりに弊社の新製品をお届けします」とありがたい申し出を受けたのだが、納期まで何ヶ月もかかるとのこと。その間、当然乾燥機の使用は禁止。共働きの我が家では天気のよい週末しか洗濯できなくなってしまう。 そこで家族会議の結果、下取り料金(我が家の場合は12万円でした)を原資に、新しい洗濯機に買い換えることにした。 今日は今までの洗濯機の引き取りの日。 しかし、私は年末年始に職場でいろいろとあって洗濯機に思いを馳せる余裕はなかった。 引き取りにきてくれたおじさまは2人組で、中年の社員の方と年配のスタッフという容貌。「ああ、この二人の人間関係は大変そうだな」とすぐに思う私はきっと疲れている。 やけに丁寧に梱包する社員の人に対して、時間をもてあましたスタッフのおじさまが「ずいぶん慎重ですね」と揶揄を含んで言った。 「いや、先週いろいろとありえないことが重なりましてね。ずいぶん困ったことになったのですよ」と言い訳するかのようにつぶやく社員の方。 私は思わず場を和ませるために「ああ、そういう時ってありますよね。私も先週そうでした」と声をかけた。(ああ、こんな時にまで人に気を遣うから、私は職場で消耗してしまうのだ)と思いながら。 するとこれまで私と目も合わさなかったおじさまが突然振り返り「じゃあきっと、来週はいいことばかりですよ」と思いがけない笑顔で言った。 思いがけない言葉と笑顔に、私は不意をつかれ、心が少しほぐれるのを感じた。 運び出された洗濯機は、そのまま廃棄処分されるらしい。 今朝まで我が家の一員だった洗濯機が、もう産業廃棄物になってしまう。 私は様々な感傷を吹き飛ばすべく、洗濯機の置いてあった場所を丁寧に掃除してみた。衝動的に。 長年愛用してきた洗濯機とのお別れは、ちょっと寂しい。 けれど明日には新しい洗濯機が届く。 私も心機一転がんばろうと、改めて思った。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
January 9, 2010 04:39:21 PM
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