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Jan 20, 2011
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カテゴリ:チーズ
大阪チーズラヴァ~さんから、

『白カビは外にふきつける、青かびは中にいれる。これはどんな理由からでしょう』

と言う質問が掲示板にありました。
返事を書いていましたが、長くなっちゃいましたので、せっかくなのでブログの方で公開させていただきます。

まず、理由と言うよりも考えなくてはいけないのは環境です。
ただ、一口に環境と言っても色々です。

まず、チーズ自体の環境。
白カビは繁殖するのに大量の酸素を必要とします。
一方の青カビはわずかな酸素でも繁殖をするようです。
ハード系チーズの亀裂などに生えるカビや、真空パックしてあったはずのチーズに生えるカビが、白カビよりも青カビの方が多いのにはこんな理由からです。

それから、チーズが作られる環境。
ロックフォールチーズの
「たまたま洞窟にチーズを忘れたら青カビが生えていて美味しかった」
と言う逸話は有名です。
青カビにしろ、白カビにしろ元々は偶然の産物で、青カビを植え付けるのも、白カビを吹き付けるのも近代になってからの「技術」です。
それぞれの気候・風土に合わせてチーズを作ってきた結果、今のような作り方でしょう。

そんな感じなのが
『白カビは周りに、青カビは中に生える』
理由です。

ちなみに、「白カビは外に吹き付ける」とありますが、生産者によっては、ミルクの中に最初から白カビ菌を入れて作る方法を取っている方もいます。
切った切り口に白カビが生えてくるカマンベールは間違いなくこのタイプだと思います。
切った表面に酸素が行きわたり、中にいた白カビが一気に生えてくるんですね!
たぶん、昔からチーズの周りに白カビを吹き付けていたとは考えにくいので、空気中に浮遊しているカビの胞子がミルクに入ったり、チーズの表面に付着して、白カビチーズが出来あがったのでしょう。

もうひとつちなみに、白カビチーズが、表面に綺麗に生えそろっているのは、他の青カビなどを表面に生やさないようにするためです。
空気があれば生えてくる青カビですから、わずかな白カビの隙間でも生えてきます。
逆に、大量の空気を欲する白カビですから、青カビが生えちゃうとそこには生える事ができません。
なので、白カビチーズが生え揃うまでの熟成庫は非常に衛生管理が大変です。

以上!白カビと青カビの生え方講座でした!

大阪チーズラヴァ~さん、こんなもんでOKですか?





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最終更新日  Jan 20, 2011 08:36:22 PM
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