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Mar 16, 2011
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カテゴリ:チーズ
ご質問を頂きましたのでそのお返事です。

Q:
凝乳酵素はどんな状態であるものですか?(粉末とか)
市販されていて一般人も購入可能でしょうか。
そして実際チーズ造りの時ははどのようにして加えるのですか。
(水に溶かしてとか・・)

A:
ここで言う『凝乳酵素』とはカーフレンネット(子牛由来)の事でよいですか?

現在日本で流通しているレンネットは液体のレンネットが主流かと思います。
粉末もありますが、私は使用した事無いのでわかりません。すみません。

私が工房で仕事をしていたときは、蒸留水で希釈をしたものを使用していましたが、
希釈の量はそのレンネットの力価によっても違うようです。
また、メーカーによっても使用方法は違うと思います。

レンネットの力価から作りたいチーズを作るための凝乳時間を計算して、
レンネットの量を決めています。

なお以前はフランスさんのレンネットが主流でしたが、
BSEの発症以来輸入はできなくなっていて、
今はオーストラリアやニュージーランド産が主流となっているようです。

フランスやイタリアの農家ではいまだに干した子牛の第四胃を水に漬けて
その抽出液を使用しているところもあるそうです。

レンネットの原料は「内臓」ですのでBSE発症国からの輸入はできません。
万が一、現在輸入をしているオーストラリアやニュージーランドでBSEが発症してしまうと
日本へレンネットの輸入ができなくなってしまいます。

そこで、各酪農関係の研究機関では『微生物レンネット』の開発を進めています。

レンネットは一般の方でも買おうと思えば購入できるかと思いますが、
通常レンネット一本1~2リットルくらいで売っています。
1リットルのミルクを凝乳させるのに必要な量はホンの数グラムですので、
一般で購入するには莫大な量になってしまいます!

本当に必要であれば、良心的なチーズ生産者の方に相談をすれば分けていただけると思います。

なお、レンネットを作るために子牛をわざと殺しているなんて噂もありますが、
オスの牛は通常肉用として出荷をされてしまいますし、
欧米はもとより、日本人だって子牛の肉を食べていますから、
レンネットのためにわざわざ殺すような事はしていません。

以上、レンネットについてのご質問のお返事でした。





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最終更新日  Mar 17, 2011 12:06:17 AM
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