初恋~深夏編~(13)
「うん……男の子って……変わるものなのかなーって思って……」 わたしはぽつりと言った。「何? 男の子?」 真奈の声が裏返ってる。「深夏―。誰のことよぉ?」 花澄は身を乗り出して聞いてくる。「ちょっと、深夏? 何があったの?」「深夏が男の子の話するなんて珍しいじゃない?」 花澄と真奈は興味津々! っていう目をしている。 そうだよね。 だってわたし、全然男の子の話なんてしなかったもん。 そりゃーね、あの子カッコいい! ぐらいは、花澄と一緒になって言うこともあるけど……。 自分からこんなこと話すなんてめったにないもんね。 だから、興味を示すのも分かる気がする。 未だ、好きな人だっていないしね。「もー何々?」「うん……昨日ね、13年ぶりに男の子に会ってね……」「13年ぶりぃ~?」 花澄が驚いてる。「それがさ、すごく変わっちゃって……」 驚いたの何のって……。 全然、分かんないくらいだもん。「そりゃ、変わるでしょ? 13年も前でしょ? うちら、2才? 3才?」 真奈は当然だよ! っていう顔をしてる。「3才……」「3才だもん。変わるよ」「だって! 今、すごいんだよ? 髪は染めてるし、ピアスだってしてるし……全然面影ないんだもん。潤くんじゃないみたい」「深夏、それって、今時の子じゃない? それに、3才と今じゃ、変わってないほうがおかしいよ?」 ったく……何を言い出すかと思ったら……って、真奈が呆れ顔。 そうなんだけど……。 分かってるんだけど、変わりすぎじゃない? ってわたしは言いたいわけで……。 >>>つづく ↑↑ランキングに参加しています☆ポチッと押して頂けるとやる気が出ます☆