通うにつれ
昨日はEコースにて講習を行いました。降雪の翌日だけに、ルートの状況を少し心配していたのですが、積雪は標高600m弱のところで10cmちょい。スパッツを着けていないとシューズの中に雪がちょっと入る、という程度でした。それでも雪山の趣きは十分です。最後の△567.7の小ピークから、尾根の分岐を確認するために20mほど支尾根に踏み込んだとき、雪を乗せた梢の合間に、 寄(やどろぎ)方面の集落が見えたのですが、ああ、地図読みはここで一時中断して、1時間くらい、コーヒーでも飲みながらぼーっするのもいいなあ、と思いました。完全無風、音は雪がぜんぶ吸収してしまっている。色は黒と白のみ。寒くもなく、暖かくもなく、そして冬の冷たい匂いが少し感じられる。時がとまった瞬間って、まさにああいう状況をいうのでしょうね。目を閉じて、それから開けると、1年くらい経っていそう。心に残る一瞬でした。それにしても、このEコースはいくたびに好きになります。前半の沢の部分が、去年の台風以降、少し歩きにくくなってしまったのですが、それがかえってワイルドさを増すことになって、いい感じなのです。汗をかく登りあり、駆け出したくなる広い下り斜面あり。フィナーレは乗馬場の馬場というもの面白い。小じんまりとしているわりに、地図読みの材料は豊富で、引っかけ問題みたいのも2つ3つある。それが絶妙に配置されていて、最近になってようやく、このコースが持つ力に私自身も気づき始めたというところなのです。あ、最後に。見ましたよ、「氷壁」の第2回。1回目で見るのをやめなくてよかったーと思いました。詳しい感想はまた後ほど。小坂、じゃなかった、北沢の遺体発見と、そこにカラビナがついているかいないか、がポイントになるのかな。