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テーマ:大分&熊本 観光地紹介(838)
カテゴリ:季節を感じる話
昨日の夜から降り始めた雨、夕方から激しくなり、つい先ほどから風も吹き始めました。九州に台風が接近しています。今年初の台風です。風速15メートルっていうから、そんなに心配はしていなかったんです。この地域は吹きっさらしの台地、15メートルくらいの風なら台風でなくとも冬から春先にかけてしょっちゅう吹いています。しかし、勢力が強まっている模様。心配です。
なんだか眠れないので、本日2本目の日記を。午前中に更新した日記で、竹田市の鐘楼流しにちょっとだけ触れてみましたが、ちょっとこの鐘楼流しの紹介をしたいと思います。 私が子どもの頃、祖父は竹田市の川の近くに住んでおり、食堂を営んでいました。お盆に泊まりに行くと、夜は橋の上から祖父といっしょに灯籠流しを見たものです。山間部に住み、近くに川のない私にとっては新鮮なことでした。 祖父が亡くなったとき、私は日本にいませんでした。海外に居住していたので、祖父が亡くなって1週間たって家族が知らせてくれました。しかし、祖父が亡くなった日は胸騒ぎがしていました。祖父の葬儀には出ることはできませんでした。祖父は禅宗で、葬儀は鐘や太鼓を鳴り響かせて、時々和尚さんが「カーッ」なんて叫ぶ派手なものだったらしいです。長いお経に眠りこけそうになった妹も、その声でビクっとしながら目を覚ましたとか…。 禅宗では、初盆のときに鐘楼流しをします。身内で故人の鐘楼を作り、15日の夕方にそれを駅前の稲葉川に持っていきます。和尚さんにお経をあげてもらい、鐘楼に火をつけて川に流します。身内は花火をしながらそれを見送るのです。私も叔母や妹と祖父の鐘楼を作りました。鐘楼の写真もあるのですが、仏壇と祖父の遺影も写っているので、公開はちょっと控えます。 祖父の初盆の時には写真を撮りませんでしたが、翌年は妹とアメリカ人の友人といっしょに鐘楼流し見物に行きました。友人と私は紙で作られた灯籠を買い、それを川に流しました。友人は亡くなった親戚の名前を灯篭に書いていました。その年の川は水量が少なく、板の上に灯籠を並べてボートで引っ張って行くという、ちょっと風情に欠けるものでした。でも、流れなければどうしようもないし…。 灯籠を流す様子です。 禅宗で、初盆を迎える家の人々が鐘楼を抱えて持ってきます。鐘楼の周りにはろうそくが何本もあげられていて、それに和尚さんたちがお経をあげるのです。 この鐘楼に火をつけて川に流した後、身内の人が花火をして鐘楼送りをします。 ゆっくりと水に流れていく鐘楼を眺めていると、たとえ自分の親族のことではなくてもなんとなく感傷的な気分になります。これで夏も終わりか…なんて、寂しいようなそんな気持ちです。でも、暑さは容赦ないんですけどね! ※この鐘楼流しの写真は2002年のものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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