La vida 千代丸

アルコール過敏症で
お酒は一切嗜まないワタクシでありますが、

唯一
ワインだけは必ず試飲する
そんな習慣があるんですな。

美味しいワインに当たった時は
飲めないこの身をたいそう怨みます。

丸子（元旦那）がワイン好きで
食事毎に私も一緒に
２口、３口ほど試していたのが災いし、
気付いたら


飲めねーくせに
味にうるさい


そんな厄介なババァになっていました。

あるワインが旨いか否か
意見が別れた時には
大抵私が判決係りを勤めさせられる程
信頼された味覚です。
↑
自慢

ってか、
お酒の好きな人は
アルコール分に満足し
味に寛容になってしまうトコロを
私は味覚のみを追及する

しかも天性のオタク性質から
その追求が深みにはまった結果かと。

さて、前置きが長くなりましたが
そんな訳で行って参りました


The
ワイン
フェスティバル

マジョルカ、メノルカ、イビサ中の
約４０のワインレーベルがブースを出す、
毎年ポジェンサで開催される
ローカル・ワイン市。



来客はたった５ユーロ（約８００円）の
入場料を払うと
全参加銘柄とブース番号記載の
小さなノートと
ボールペンと
試飲用のワイングラスが入った
厚手の紙袋が与えられる。

紙袋はワイン２～３本入る大きさなので
不便無く購入出来るよう配慮したかと思われる。

マジョルカ人も遂に
「配慮」「考慮」出来る位進化したか、
はたまた外国人の入れ知恵か。

↑
後者に１票



しかしだね
幾らなんでも４０店舗
しかも
各店舗につき５～１０種類あるから
全て試す事はほぼ不可能。

飲食店関係者は特別パスで
２日間何度も何度も通うらしいが

一般客
しかも
飲めねー私は
大当たり商品オンリーで行くしかない。

そこで偶然ってより、
当たり前に巡り合ったのが


台所の錬金術師

高級シェフのダミアン！

早速彼に要試飲銘柄をチョイスしてもらい
試飲開始なのだ。



幾ら試飲とは言え
ワインやシャンペンを
紙・プラスティックカップで頂く事は許されない。
各自与えられたグラスを片手に歩き回り
ちゃんとグラス洗い場も設置されているのだ。

会場は古い教会の
中庭のある回廊

今日は天気も良く
昼間っから飲み始めるのに適した
素敵な環境である。



老若男女



車椅子に恋人達



子供以外は何でもアリで
皆それぞれにワインを楽しむ。



T兄さんもワイン好き
しかもオタク系ウンチク野郎なので
大い批評して楽しむ。

結局
合計４店舗１１種のワインを試飲。
幾ら各３～４口とは言うものの
ワイングラス半分位の量だ、

これ以上は

致死量



でもね、
みんなこの大きなグラスに1/3の量を
注いでくれるんですよ！

その殆んどを捨てるのも申し訳なくて
私はT兄さんのグラスから少々頂きながら
周ったんだが

酒飲みには嬉しい限りだろうねー。

800円で飲み放題
しかもワイングラスプレゼントって
どうよ？

付属のノートに
試飲の結果をアレコレ書き込んで

赤白の激旨セレクトを3本ずつ購入。



白は
Son Bordils
Chardonnay 2007

この白は試飲第一発目で大当たり、
お陰で他の白が全然楽しめなかった秀作。
ほのかにシャンパン風の香りと刺激があり
後を引く味わい。
退屈だと思ってた白ワインが
こんなに楽しいものだったとは！
と、思い知らされた一品でした。

赤は
Ca'n Vidalet
Cabernet Sauvignon 2004

マジョルカでこんなに旨いワインが採れるとは
思いもよらなかった！
ここの葡萄畑は標高400mの、
島にしては涼しい地域に作る事により
カリフォルニアや南欧の
暖か過ぎる場所の葡萄に有りがちな
欠点を解消した秀作。
世界レベルでマジ旨い。

この赤は2007年物も若いくせに古い香りで
フルーティーなのに落ち着いた味わい、
とても飲み易く
日本人に好まれる味だと思われる。
赤を冷やすのは邪道だが
コイツは夏に冷やして
ジュース感覚で楽しめそうだ。
って、私は無理だけど。

ちなみに2004も2007も
何かのメダルをブリュッセルから受賞していたよ。



皆に
「日焼け？それとも酒焼け？」
と聞かれるほど
真っ赤に出来上がって居た私。

今迄具合を悪くしてただけのアルコールが
今日はちょっぴり楽しかったのだ。

で、
すっかりへべれけな私達は
どちらも運転出来そうに無いので
ポジェンサのテラスレストランで
ゆっくりランチを楽しんで
夕方家路につきましたとさ。

いい土曜日だった。