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カテゴリ:フランス映画
「シェルブールの雨傘」はカトリーヌ・ドヌーヴの出世作となった恋愛映画の傑作である。物語の冒頭から誰一人としてセリフを喋らない。登場人物全員が”語る”のではなく”歌う”のである。 全てのセリフを美しいメロディに乗せたこの映画は”フィルムオペラ”という新しいジャンルを築き上げた。 この作品が世に送り出したのは、33歳の新進気鋭のジャック・ドゥミ監督と新人女優カトリーヌ・ドヌーヴだった。21歳の彼女は妖精のように可憐であった。 「幸せになろう。僕たちの最後の時を美しい思い出にしよう。生き抜く勇気を与えてくれる思い出に」 恋人ギーにアルジェリア戦争への召集令状が届く。出発の前夜、二人は永遠の愛を誓い、ジュヌヴィエーブはギーの子供を宿す。そして、ひたすら彼の帰りを待った。しかし、ギーからの音信は途絶え、戦死したと思い込んだジュヌヴィエーブは母の勧めで再婚する。そして・・・降りしきる雪の日、二人は再会を果たす。音もなく降り積もる雪が、二人の思いを代弁するかのように・・・ 音楽監督のミシェル・ルグランは当時31歳、ジャズ界やポップス界からも注目されるホープだったそうである。 撮影は音楽と歌を先に録音、プレスコの音をプレイバックし、俳優はそれに合わせて口パクで演技をした。劇中の歌声はすべてプロ歌手によるものだった。 曲は全世界でヒット、アカデミー賞では作曲賞、歌曲賞にノミネイトされた。 1964年製作 フランス・カラー 監督 ジャック・ドゥミ 出演 カトリーヌ・ドヌーヴ ニーノ・カステルヌオーヴォ ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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