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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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西部劇ファンなら誰しも見た記憶がおありだろう。日本映画「七人の侍」を翻案した痛快な西部劇「荒野の七人」。

この映画は世界中で話題を呼んだ黒澤明監督の時代劇「七人の侍」(1954年製作)のリメイク版である。村人に雇われた七人の浪人が野武士の襲撃から村人を守る「七人の侍」を観て感動したユル・ブリンナーが、映画化権を僅か250ドルで買い取り、農民をメキシコ人に置き換え見事な西部劇に翻案したものだ。

監督は西部劇の名匠ジョン・スタージェス、共演者の選択はブリンナーにまかされた。

七人の侍たちがいかにガンマンに変貌したか比べてみるのも面白い。
ユル・ブリンナー=志村喬   
スティーブ・マックィーン=稲葉義男+加東大介
チャールズ・ブロンソン=千秋実
ジェームス・コバーン=宮口精二
ロバート・ヴォーン=モデルなし
ブラッド・デクスター=加東大介+稲葉義男
ホルスト・ブッフホルツ=木村功+三船敏郎
複数人物をミックスさせた役柄が出てくるのも面白い。

映画の前半は村人からの要請でクリス(ユル・ブリンナー)が用心棒集めにまわる。最初に仲間になるのはクリスと共に国境の町でならず者たちを撃退したヴィン(マックィーン)。その後、凄腕たちが次々に仲間に入ってくる。

クリスの古い友人ハリー(ブラッド・デクスター)、村の子供たちに慕われるオラリー(ブロンソン)、ナイフもライフルの腕も超一流のブリット(コバーン)、神経を病んでいる殺し屋リー(ロバート・ヴォーン)、力不足と追い返されても後を追う若いチコ(ホルスト・ブッフホルツ)。いずれも一癖も二癖もあるガンマンばかりだ。

こういう連中が織り成すドラマは、この作品を味わい深い人間ドラマに仕上げている。村人たちとの交流を挟んで凄絶なカルヴェラ一味との銃撃戦に突入していく。クライマックスは将に圧倒的な迫力で見せてくれる。

「あなた方はカルヴェラ一味を、風がイナゴを吹き飛ばすように退治してくれた。そして今、風のように我々の土地を過ぎ去ってゆく」
村を去るクリスに長老が喋る言葉だ。

「別れは早い方がいい・・・農民だけが勝ち、土地と同じように永遠に生き残っていくだろう」

この作品は三本の続編が作られ、公開後に年々評価が高まり、今や不朽の名作と言われるまでになっている。

1960年製作 アメリカ・カラー 監督 ジョン・スタージェス 出演 ユル・ブリンナー スティーヴ・マックィーン ジェームス・コバーン

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Last updated  2006.12.30 15:07:18
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