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テーマ:DVD映画鑑賞(14196)
カテゴリ:アメリカ ・ スペクタクル
この映画は巨匠デヴィッド・リーンがロシア革命を背景にした激動の時代を生き抜いた男女の”愛”を描いた傑作である。革命という嵐がロシア全土を吹き荒れた時代に自らの運命と闘い、愛を燃焼させた男と女の壮大な物語だ。 ノーベル文学賞を得たソ連人作家パステルナークの長編小説「ドクトル・ジバゴ」の映画化は大変な苦労の末、完成した。最大の難関は冷戦下のためソ連での撮影が出来なかったことだ。美術監督は1年かけてロシアの大草原や大雪原に似た風景を探し求め、世界各地をロケ・ハン。撮影はスペイン、フィンランド、カナダで行われた。再現されたモスクワの町並みは何と太陽が降り注ぐスペインの空の下に冬のロシアを現出させたのだ。路面電車まで忠実に再現させた美術スタッフの熱意に驚くほかない。 主人公ジバゴ(オマー・シャリフ)は革命への共感と反発という感情の間で揺れ動き、ふたりの女性を前にして悩む。そして苦難の末、恋人ラーラへの"愛”を高らかに謳い上げるのだ。 ジバゴの生き様は世界中の冷戦下に生きる人々に受け入れられ、圧倒的な支持を受けた。そして65年度アカデミー賞で最多5部門に輝いたのである。 幼い時に両親を失ったユーリ・ジバゴはモスクワの科学者に引き取られる。医師、そして詩人となったジバゴは育ての親の娘トーニャ(ジェラルディン・チャップリン)と結ばれる。 一方、ラーラ(ジュリー・クリスティ)は学生運動に身を投じるパーシャ(トム・コートネイ)に想いを寄せられるが、母の愛人である弁護士コマロフスキー(ロッド・スタイガー)と関係をする。 夜会でコマロフスキーを撃つラーラを目撃したジバゴは、野戦病院で彼女と再会、やがて強い絆で結ばれる。 「いずれ捕まるが、先が見えているなら精一杯生きよう。一緒にいられる間はーーー」 束の間のラーラとの愛の日々、ジバゴの愛人となったラーラだったが、ジバゴはパルチザンに誘拐される。その間、トーニャは出産、非情にもラーラが助産婦として呼ばれる。二人の女の葛藤ーーー・ パルチザンから脱走し、ラーラのもとへ向かうジバゴの脱出行は見応えがある。息も絶え絶えになりながら、漸くラーラのもとへたどり着くのだ。 「もっと前に逢いたかった。平和だった頃に」 ラーラが哀切を込めて云うセリフだ。 それも束の間、二人はコマロフスキーの魔手で引き離されて・・・・・。 1965年 監督 デヴィッド・リーン 出演 オマー・シャリフ ジュリー・クリスティ ロッド・スタイガー ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.02.22 12:07:20
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