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カテゴリ:アメリカ ・ 西部劇
お尋ね者と混血のあばずれ女の悲恋を描く西部劇。これも隠れた名作といえる作品だ。B級西部劇としては良く出来ている。「駅馬車」以来、久しぶりの大人の西部劇だ。ほかに「赤い河」「拳銃王」「ウインチェスター銃73」「地獄への道」いずれも良質のものばかりである。 1870年代、中西部のコロラド。ともに裏街道を生きる牢破りのお尋ね者とあばずれ女が運命に翻弄されながらも不幸な絆ゆえに結ばれる。一瞬の希望に生きようとする二人だったが保安官たちに”死の谷”へ追い詰められていく。 開巻いきなりの脱獄シーンから始まり、大詰め近くの列車強盗・・・ジョエル・マックリーはひたすら更正を願っているだけなのに、どんどん自滅の道を歩んで行く。まさについていないこと夥しい。廃墟の教会で結婚式を挙げようとするが・・・。 そしてラストは”死の谷”で女と手をつないでシエリフの銃弾に倒れるのである。盗んだ金は教会の部屋に隠して。再建された教会の鐘が美しい音色で響く。ある婦人が聞く。 「牧師さん、この鐘は誰が寄付したんですか?」 「幸せそうな若いご夫婦ですよ」 駅馬車と悪漢の追跡劇、列車強盗の息詰まるシーンに加え、コロラドを舞台に繰り広げられる壮大な景観にも圧倒される。"月の都”と呼ばれる断崖絶壁で撃たれるシーンのロングショットは見事と言うほか無い。 1949年 アメリカ・モノクロ 監督 ラオール・ウォルシュ 出演 ジョエル・マクリー ヴァージニア・メイヨ ドロシー・マローン ヘンリー・ハル ブログランキング参加中 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.06.02 22:52:54
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