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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:イタリア映画
アメリカとメキシコの国境沿いの町、サン・ミゲルではロホ一家とモラレス一家が対立していた。ある日、この町に凄腕のガンマン、ジョーがやって来る。 これは世界的巨匠・黒澤明の名作「用心棒」を西部劇としてリメイクしたアクション映画の決定版だ。 その1:黒澤映画の大ファンというセルジオ・レオーネ監督の、エネルギッシュな演出と凄まじいガン・アクションにより世界中で大ヒット、マカロニ・ウエスタン・ブームを生みだした作品である。 当時はB級スターだったクリント・イーストウッドは、本作での凄味のきいた名演で一躍世界的に注目された。また、エンニオ・モリコーネの音楽も実にいい。 その2:随所に工夫が凝らされているが、軍配はやはり黒澤の作品にあがる。軍隊の兵士虐殺シーンなどは余りにも陰惨だ。本作は東宝から著作権侵害で告訴された曰く付きの作品である。 その3:火の海から逃げ出すモラレス一家全員を撃ち殺すシーンもやりすぎだ。やはり銃と刀の違いなのであろうか。ちょっと頭の弱い加東大介の役のような男が出てこないのは国民性の違いであろうか。 その4:最後の決闘シーンはさすがに見応え充分だ。白煙が消え去るとジョーが立っている。ラモンが続けさまにライフルを連射、何度撃たれても立ち上がるジョーに慌てるラモン。カチャ・・・弾が出ない。ジョーはポンチョをはらい胸の防弾鉄板を足元に落とす。 手下たちが銃を向けるより早くジョーの早撃ち。 「拳銃とライフルの対決では拳銃に勝ち目はない。本当かどうか試そうぜ」 手の拳銃から弾を出し地面に投げる。 「弾を込めて撃てよ」 二人、銃とライフルを拾い上げて弾込めして撃つ。一瞬、ジョーが早い。斃れるラモン。 その5:一時期、マカロニ・ウエスターンはアメリカ本家のウエスターンを凌ぐ勢いだった。しかし、所詮マカロニはマカロニ、やはりいつの間にか衰退してしまった。クリント・イーストウッドというスターの名前を残して・・・。 1964年 イタリア・カラー 監督 セルジオ・レオーネ 出演 クリント・イーストウッド マリアンネ・コッホ ジョン・ウェルズ ヴォルフガング・ルクシー ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ エンニオ・モリコーネの音楽をお楽しみください お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.09.17 23:04:26
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