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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:フランス映画
夜のパリを舞台にしたフランス製ギャング映画”フィルム・ノワール”。ジャン・ギャバンの名演技が光る傑作である。 その1: この映画は決してアメリカ映画のマネをしたギャング物ではない 「現金に手を出すな」は第2次大戦後のフランスでパリ生まれの監督ジャック・ベッケルが撮ったフランス製のギャング映画だ。 ギャバン演じるマックスは、若くもなければ男前でタフなギャングでもない。20年来の親友に文句を言いながらも世話を焼き、挙句は金も友も全て失ってしまうような男だ。 「おい、おまえ、自分のツラを見ろ。目の下のしわを見ろ。どうだ、男前か? とんでもねえ!もう見られたもんじゃないだろ? 俺も同じだ!」 マックスはそう相棒のリトンに言い放つ。 その2: 映画初出演のリノ・ヴァンチュラが狡猾なギャングを演じる 初老にさしかかったギャングのマックス(ジャン・ギャバン)は、頼りない相棒のリトン(ルネ・ダリー)とオルリー空港から5000万フランの金塊を強奪する。 マックスはこれを最後に危険な世界から引退しようと考えていた。しかし、リトンが情婦のジョジー(ジャンヌ・モロー)に金塊の秘密を漏らしてしまったばかりに・・・。 「この仕事を最後に、俺は静かに暮らす気でいた。---危ない橋を渡るのはもうごめんだ」 マックスはリトンに向かってこうぼやく。 二人はアンジェロ(リノ・ヴァンチュラ)率いる若手ギャング団に狙われる。ジョジーとアンジェロは通じていたのだ。 リトンは若手ギャング団に拉致され、金塊を要求される。マックスは金塊と交換にリトンを取り戻すが、銃撃戦になり、リトンは重傷を負う。 その3; 新進女優だったジャンヌ・モローは勝気で小悪魔的な踊り子を演じ・・・ ジャンヌ・モローの鮮烈な存在感には圧倒される。「死刑台のエレベーター」と比べても遜色ない。 「俺の間違いだ。一人でやるべきだった・・・」 永遠の別れを予感して、マックスはベッドのそばで淋しげな顔をみせる。 全編を彩った哀愁を帯びたテーマ曲「グリスビーのブルース」は日本でも大ヒットした。 1954年 フランス=イタリア・モノクロ 監督 ジャック・ベッケル 出演 ジャン・ギャバン ルネ・ダリー ジャンヌ・モロー リノ・ヴァンチュラ ブログランキングに参加中です 応援よろしくお願いします ↓ 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.01.23 20:58:55
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