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シネマに賭けた青春「夢を追いかけた日々」の想い出

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くーる31@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…
大西俊郎@ リンク了解しました 中々凝ったブログですね。勉強になります。
くーる31@ 相互リンク 突然のコメント、失礼いたします。 私は…

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”病んだ大都市”ニューヨークの闇。ベトナム帰還兵の青年が街の悪を一掃しようと試みるが・・・

マーティン・スコセッシ監督がロバート・デ・ニーロを起用し、70年代マンハッタンの退廃と堕落を描いた問題作だ。

まだ13歳のジュディ・フォスターが、少女売春婦の役で登場!


その1: ベトナム帰りの孤独な青年は自分の生きている証を何に求めたのか

繁栄する一方、娼婦やポン引き、麻薬中毒者が街をうろつき、凶悪犯罪が多発する1970年代のニューヨークが舞台。マンホールから立ち上る白い蒸気の中から突如現れたタクシーが夜の闇へ消えていく。

海兵隊あがりのタクシー運転手トラヴィス(ロバート・デ・ニーロ)は、ニューヨークに巣食う”人間の屑ども”に嫌悪感もあらわに「この世の中は堕落しきっている」と怒りの言葉を日記に書き綴る。その強い孤独感と疎外感は日を追って妄想を肥大化させていく。

「夜歩き回る屑は・・・すべて悪だ。奴らを根こそぎ洗い流す雨はいつ降るんだ?」
タクシーで夜の街を流しながらトラヴィスはこうつぶやく。

そんな彼の憧れの女神は大統領候補の事務所で働く優雅な女性ベツィ(シビル・シェパード)だ。トラヴィスは猛然とアタックし、デートに誘い出すが、彼女をポルノ映画館へ連れ込んだばかりに、彼女は怒って帰ってしまう。

この日を境にトラヴィスの狂気は更に膨らみ・・・


その2: 売人から拳銃をしこたま買い込み、来るべき時に備え拳銃の練習に励むトラヴィス

ある日、トラヴィスの車に転がりこんできた少女、後を追ってきた男が少女を連れ戻す。少女は13歳の売春婦アイリス(ジョディ・フォスター)、男はポン引きだった。

トラヴィスはアイリスと話をするため、彼女に「買いたい」ともちかけ、ポン引きと交渉、彼女と連れ込み宿に入る。

「逃げたいんだろう? 俺は何しにきたと思う?」
「あんたの車に乗った私を助けにきてくれたのよ」
アイリスはトラヴィスにこう答える。

彼はアイリスをレストランに誘う。そして無邪気に話す彼女を見ているうちに彼女をこの街から救い出すことが自分の使命だと思い始める。

フォスターは13歳とは思えない熱演を見せる。彼女はアイリスをリアルに演じるため、同じ年頃の娼婦に実際に会いその言動やファッションなどを参考にしたという。

ある夜、中年の男が乗ってきた。男はとある建物の前で車を止めさせる。
「3階の窓を見ろ、女の影が写っているだろう。あれは俺の女房だ」
下着姿の女のシルエットが見える。
「44口径マグナム拳銃で家内を殺す。マグナムで撃たれた顔をみたことはあるか? 粉々に吹っ飛び、何も残らん。これから殺しに行く」
静かに話す男。この客はマーティン・スコセッシ監督が自ら演じている。


その3: 誇大妄想の狂気は猛然と暴発する???

遂に暴発の時は来た。トラヴィスは売春宿を襲って、ポン引きやギャング一味と激烈な撃ちあいの末、彼らを撃ち殺す。だが、自分も傷つく。

この事件は売春少女の解放という結果をもたらし、彼はマスコミから英雄視され、アイリスの両親からは感謝の手紙が届くのだが・・・。

音楽はこれが遺作となったバーナード・ハーマン。物悲しいアルト・サックスの音色が、都会の孤独を強調している。

確かにこの映画は暗い、暗すぎるといいたくなる作品だ。しかし、世界中で大ヒットを記録した傑作でもある。

この映画から漂う香りは今の日本の今の世相とそっくりだと思うのは私だけだろうか。

1976年 アメリカ・カラー 監督 マーティン・スコセッシ 出演 ロバート・デ・ニーロ ジョディ・フォスター シビル・シェパード  

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Last updated  2008.05.29 19:27:59
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