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テーマ:男優たちの華麗な酒盛り(277)
カテゴリ:アメリカ ・ 西部劇
一度、悪の道に染まった者は、そこから抜け出ることは出来ないのだろうか? 首に残る傷跡・・・それは生涯残る烙印なのか? その1: 人は心の持ち方で変われるのだ かつてミズーリ州境の無法者、今はオレゴン州奥地へ移動する開拓団の誠実な道案内人を勤めるグリン・マクリントック(ジェイムズ・スチュワート)は、名代の無法者エマースン・コール(アーサー・ケネディ)を今しもリンチという間際を救った。 無法者同志の奇妙な友情は、襲来したインディアンを協力して倒したことなどからいよいよ深まったが、ポートランド到着と共に、コールは土地の顔役ヘンドリックスの賭場に居つき、幌馬車隊はインディアンの矢に傷ついた隊長ジェレミーの娘ローラ(ジュリー・アダムス)を治療のため残して、出発した。 開墾一年目の冬が迫り、ヘンドリックスと契約した食料の未着を怪しんで再びポートランドに来たジェレミーとグリンは、意外にも砂金景気に湧く町の有様を見た。 その2: 大金か 100人の人間の命か 彼らの食料は砂金堀の山男たちに売られかけていたのである。コールとローラの妹マージーの愛人トレイ(ロック・ハドソン)の協力で食料を奪取した彼らは、追跡するヘンドリックス一味を壊滅させた。 傷ついたジェレミーを心配してローラに話しかけるグリン。 「具合はどう?」 「眠ったわ。父さんはコールのこと、まだ疑ってるみたい、悪人は永遠に悪人だと」 「君も?」 「いいえ」 「人を愛すれば変わる。そうだよな」 「あなたは信じてる? 人は変われるものだと」 「信じてるよ」 「ありがとう」 しかし、食料を金堀の飯場に売れば莫大な利益になることを知ったコールは人夫たちと謀り、グリンを丸腰にする。そして、コールは射殺しようとする人夫たちをさすがに押し止め、ポートランドまでの食糧を投げ与える。 馬車を奪い去ったコールの後を、グリンは執拗に追い続ける。不安に悩むコール一味の眼前に、現われたグリンは手下たちを追い散らし、コールと河の中で猛烈な格闘となる。そして激闘の末、コールを河底に沈めた。だがグリンは激流の中だ。トレイはロープを投げてグリンを救出、そのときジェレミーが首の傷跡に気づく。 「縄で傷がついたか?」とジェレミーがいう。 「そうじゃない、昔の傷だ」 「大泥棒だった頃のか」 「縛り首にされかけた」 「彼も腐ったリンゴ?」 ローラが父に問う。 「いいや、考え直した。リンゴと人は違う。認めるよ」 ジェレミーはグリンの肩を叩きながら云うのだった。 かくしてグリンはローラたちと100人の食糧を救い出したのだ。 悪を乗り越えるのも人間の意志、悪に染まるのも人の意思だ。 1951年 アメリカ・カラー 監督 アンソニー・マン 出演 ジェームズ・スチュアート アーサー・ケネディ ジュリー・アダムス ロック・ハドソン ロリー・ネルソン 人気blogランキングへ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.14 12:35:53
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