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カテゴリ:雑感
何となく愚痴っぽい文章になってしまいました。不快感を覚えたら申し訳ありません。
金曜夜に原発がらみで、「科学への不信感」というタイトルで、NHKニュースの特集が組まれていました。 放射性物質の測定量と、それに関する見解について、政府や企業(東京電力のことでしょうね)が発表する情報は信じられない、という市民団体が「政治や企業と何の関わりも無い、科学調査グループ」をあてにしている、というものです。 政府や企業の発表情報が信じられない、少なくとも、鵜呑みにはできない点については同意なのですが、それを「科学への不信」と題することには疑問を感じます。TV局はセンセーショナルなタイトルを作りたかったんでしょうけど、逆効果だと思います。 だいたい、科学に不信感を持つなら、祈祷でもするのかと思っていたら結局、調査は科学に基づいているんですから(笑 正確に言うなら「政府の科学的情報への不信感」なのでしょう。 科学そのものが槍玉に上げられていることに不快感を覚えました。 まぁ、私の感じる不快感は、少し偏っているので、おいておきます。 別に私は科学万能主義ではありませんし、むしろ「科学が万能ではない」なんてことは当たり前です。 むしろ今まで、科学を妄信している人が、多すぎたのではないか?と心配になりました。 今の物理学だって、全ての物理現象を説明しきれていません。 しかしながら、理学の分野で不完全であったとしても、工学の分野では有用なら使うのです。 原子力エネルギーだって、そうやって活用してきたのでしょう。 それでも、(私は専門外でサッパリですが)原子炉制御の理論とかは、かなりの精度で説明できているのだと思います。 ただ、放射性物質の人体への影響となると、そんな実験データなど日本にはろくに無いのですから、誰もわからなくて当然です。 (理論だけでは限界がある。アメリカやフランスやロシアがどのくらい、そういうデータを持っているかは未知数ですが、簡単に開示してくれるとは思えないし) よく、「放射性物質の影響は無いのか?あるのか?」ということが話題になりますが、確率論的にしか語れないことを確定論的に語ろうとする時点で、まともな結論に達するとは思えません。 そりゃ「影響が無いとは言えない」と言うしかないでしょう。 では確率論的に「○○%の確率で、甲状腺がんが発症します」って言えるかというと、それはデータがないからわからない。 むしろ、今回の事故によって、初めて大規模な(統計的に意味のある)データが取れるかも知れませんね。 但し、放射性物質の人体への影響の大きさの統計的有意差について、結論が出るまでには10~20年くらいかかるのではないでしょうか。(明確な根拠はありませんが、がんや白血病ってそのくらいのスパンで発症するものですから。但し私以上の年齢の場合です。) 偉い人も、分からないものは分からない、と正直に言うべきだと思います。 そして、技術が確立できていない部分をどう確立していくか、ロードマップを示すべきでしょう。 あとは、みんなが自分の頭で考えるべきです。 もっとも、みんなが自分の頭で考えた結果、民間の運動が活発になったのですから、あるべき方向に進んだ、ということでしょうね。 これによって、宮古市のがれきを東京に持って来たら放射能が心配だ、なんてバカな事を言う人も少しは減ってくれればいいのですが。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年11月05日 23時14分16秒
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