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chun36jet project~夢稽郭(むけいかく)~

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2012年09月13日
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カテゴリ:雑感
表記の本を読了しました。
本書のカバー範囲は素晴らしく広く、最先端の宇宙論、物理学を幅広く網羅しており、さらに正しさが証明されていない諸学説についても言及しています。
あまりにも気に入ったため、この場で長々と説明したくなった、というわけです(^_^;。
この話を肴に、一緒に酒が呑んでくれる方を強く募集致します(笑

さて、本書は5章構成になっています。以下に、各章の概略を載せます。
ただ要約してもつまらないので、後半には私の主観も入れています。

1.初期の宇宙はどこまで解明されているか。
本章では、遠方の宇宙(≒過去の宇宙)の観測技術を紹介しています。
遠方の銀河を観測することで、宇宙の過去の状態がわかります。
少なくとも、「マイクロ波背景放射」を観測することで、誕生から38万年後以降(ビッグバン後)の宇宙は確実に観測可能です。
一方、それ以前の観測には電磁波以外の観測手段が必要です。その一手段としてニュートリノがあり、「宇宙背景ニュートリノ」を観測できれば、宇宙誕生から1秒後までは観測可能になるとのことです。ただし、現在の観測技術では、太陽からのニュートリノは観測できますが、背景ニュートリノは微弱すぎて、まだ観測できません。
さらに、宇宙誕生から10^-36秒後には、(インフレーション理論が正しければ)「宇宙背景重力波」が発生したとされています。一般相対性理論では、その存在が理論的に予言されている重力波ですが、まだ観測に成功した人はいないそうです。
観測的な限界がある一方、原子核物理学の理論を使えば、宇宙誕生から10^-12秒後までは遡る事ができるそうです。この時点ではまだ原子どころか、陽子や中性子もできておらず、クォークや電子といった素粒子が飛び交っているのだそうです。
なお、それ以前となると、クォークや電子のさらに元となるものは何か、という話になり、現在の物理学の限界を超えており、よく分かっていません。
ともあれ、「宇宙が生まれてからそんな短時間の出来事を知って何に得になるのか」という問いに対しては「物質の起源が分かる」と明確に回答出来るわけですね。


2. 宇宙の始まりに何が起きたのか
本章では、現代物理学に存在する4つの力、つまり「電磁気力」「強い力」「弱い力」「重力」の統合の歴史を説明しながら、宇宙の始まりを説明しています。宇宙の初期ほど、上記4つの力が区別できない、とされているからです。
電磁気力(電磁気学)と弱い力を合わせた理論は「電弱統一理論」として確立されています。
さらに、そこに強い力を合わせたのが「大統一理論」なのですが、これはまだ確立されていません。
ちなみに、ここで「確立されていない」とは、理論(物理モデル)と観測が一致していないことを言います。
さらに、宇宙誕生から間もない、超高温高圧の時期は、上記4つの力は同一視できた、とされていますが、そのような「超大統一理論」と言われる物理学もまだ確立されていません。
本章後半では、これらの候補として、ストリング理論、M理論を紹介しています。
さらに初期宇宙の候補として、インフレーション理論、エピクロティック宇宙論、ホーキングの理論など紹介しています。
色々な「理論」の名前が出てきますが、定量的な話は殆ど無いため、雰囲気だけで終わります。
深掘りしたい人は、本章をヒントに本屋さんでタイトルを探すと良さそうです。
古典物理学すら怪しい私でも定量的に分かるような優れた教科書があれば、ぜひご紹介いただければと思います(殴


3.宇宙の形はどうなっているのだろうか
本章では、地球近辺→月→太陽系→近所の恒星→銀河系→銀河群→銀河団→超銀河団→宇宙の大規模構造→宇宙の全体構造 というふうに、徐々に言及範囲を広げながら、宇宙全体の形について述べています。
宇宙の大規模構造までは観測的に分かっている一方、、宇宙の全体構造についてはまだ理論の域を出ていません。
一番分かりやすいのは曲率0の「平坦な宇宙」ですが、もしかしたら曲率が正の「閉じた宇宙」かも知れないし、曲率が負の「開いた宇宙」も知れません。さらには、「非自明なトポロジー」といって、もっと変な構造をしている可能性も、数学的には否定できないそうです。
ちなみに私はトポロジーの本を読んで挫折したことがあります(^_^;。


4.宇宙を満たす未知なるものと宇宙の未来
本章では、ダークマターとダークエネルギー、さらにそれが宇宙に及ぼす影響について説明しています。
最近の観測によって宇宙が加速膨張していることがわかりましたが、その加速膨張を引き起こすために必要なのが、ダークエネルギーです。今月のNewtonの特集にもなっています。
ダークエネルギーの正体についてはわかっていませんが、宇宙が膨張しても薄まらないという点が、他の種類のエネルギーと大きく異なる点です。
ただ、ダークエネルギーの密度が未来永劫、一定のままなのかというと、(正体不明である以上)そんな保障はなく、時間とともに変化することもありえます。
本章後半では、ダークエネルギーの性質が「変化しない場合」「減衰した場合」「増加した場合」それぞれについての、宇宙の運命を予言しています。
乱暴に言うと、太陽の寿命を何十桁も上回るほど気の遠くなるような年月が経ったら、宇宙は「何もないも同然のスカスカな状態になりながらも時間が流れ続ける」か「体積がゼロになって時間が停止する」か「体積が無限大になって時間が停止する」のだそうです。
「時間が停止した後、どうなるのか?」という問いについては、「停止したのだから後という概念は無い」という回答になるのですが、書いている私も良く分かりません(^^;。
(ホーキング氏はそういう「特異点」を作らないように、虚数時間を導入していますね。じゃあ、時間が虚数になったらどうなるのかって言われてもサッパリわかりませんが(^^;;;;)


5.宇宙に外側はあるか
最終章は、本のタイトルと同じになります。現代宇宙論の最先端を垣間見ることとなりますが、むしろ「哲学的」な内容も含みます。
通常の宇宙論の本では最後の数ページくらいしか書かれないこともありますが、本書では60ページ以上も割いてくれており、個人的には本書の最大の購入意義だと思っています。
最初は、ブラックホール、ワームホール、タイムパラドックス、並行世界論と、よくある話からはじまり、そこから「量子論の解釈問題」に続きます。
量子論と一般相対性理論は相性が悪いとよく言われますが、「未来を確率的にしか決めることが出来ない量子論と、未来が確定的に決まっている一般相対性理論との境目はどこにあるのか?同じ宇宙での出来事なのに、なんでそういうちぐはぐなことが起こるのか?」というのが、私の理解する量子論の解釈問題です。
本書では、量子論の解釈問題への答えを4つに分類していますが、そのうち1つである「測定結果が確定することは無く、一つの測定結果をもたらす世界しか、人間の意識は認識できない」という「エヴェレットの解釈」を紹介し、その後の話を膨らませています。
その正しさを証明することができない、並行世界論とエヴェレットの解釈ですが、これがあると「この宇宙に30個ほどある物理定数が、あまりにも人間に都合良くできていること」-これを微調整問題という-を説明できるのだそうです。
具体的には「数ある宇宙の中で、人類が存在できる都合の良い物理定数を持つ宇宙でしか人類が誕生できないため」という説明になります。人間視点で言えば「失敗作」の宇宙は他にも無数にあり、我々が認識できないだけだ、と言っているのです。
さらに人間が存在するという条件のもとで宇宙の性質を説明しようとする「人間原理」についても言及しています。平たく言えば、人間が存在する場所は宇宙の特別な場所である、という立場です。確かに、人間がそこら辺の宇宙空間に放り出されたら死んでしまいますから、人間のいる地球は私たちにとって特別な場ですね。
人間原理を使うと、人間が恒星の近くの惑星に居る事や、宇宙の年齢が100億才程度であることも説明できます。
ただ、なんか「論理が一巡している」ような違和感を覚えるのも事実です。
この本の著者も、人間原理だけで説明を諦めるのは、科学者として健全ではない、と仰っています。

本書では最後に、マルチバースの世界にも詳しく触れています。
以下の1~4(本ではもっと細かく分けられていますが簡単のため割愛)のうち、私たちのいる宇宙は1で、並行世界とかマルチバースと呼ばれているものは2以降です。
1まだ人類には観測されていないが、原理的には観測できる宇宙の範囲
2いくら技術が進んでも原理的に観測できない宇宙の範囲
3原理的に観測できないが、論理的に存在可能な別の宇宙
4論理的に存在可能かどうかを原理的に証明できない別の宇宙

マルチバースは2以降と書きましたが、個人的には1と2の境界というのが納得できていません。
「原理的には」って何でしょう?
超大統一理論や、さらにそれを超える凄い理論が確立されたら、ほかの宇宙に行けたっていいじゃないかと思うのです。もちろん、何の根拠も無い「願望」でしかありませんが。
まあそれでも、到達難度の低い宇宙と高い宇宙はありそうですね。
そして3と4は、数学の世界になってしまい、残念ながら私の頭ではわかりませんorz
特に4は、ゲーデルの不完全性定理というものを使っているようで「存在しないことが証明できない世界」という位置付けのようです。何が何やらですが、とにかく「あるかどうかもわからない」ことはわかりました(^^;。
誰か分かりやすい例を挙げてください(殴

こういう論議を突き詰めた果てには、空間とは何か?時間とは何か?という話になります。
こうなると科学なのか宗教なのか分からなくなります。確かに、マルチバースとか多世界解釈といった単語を、Amazonで検索すると、科学書よりも哲学書が引っかかります。

ともあれ、ここで本書は終わりです。
「今後の物理学と人類の発展に期待したい」という感じで綺麗に締めています。
個人的にも、同じ思いです。
私は子供の頃から宇宙図鑑が好きだったものの結局、電気屋になりましたが、エンジニアたるもの、全ての技術の基礎となる物理学(と数学)の発展は押さえておきたいところです。
学校を卒業して10年以上経ってから、そう思うようになりました(爆
なお、在学中の私は、物理や数学では単位取得に非常に苦労しておりまして、ギタドラならDANGERが点灯しまくっている状態でした(死

ま、後ろ向きな話はやめておきましょう(^^;。今はもう、テストや単位から完全開放されているし、競争する気も皆無なので、速さも深さも自分の好きなペースで選べますから。
自分の理解力では最先端理論になど手も足も出ませんが、出来る限り、自然科学全般について「打てば響ける人」でありたいと思います。





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最終更新日  2012年09月13日 23時46分30秒
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