女子っていくつまで?
先週、娘がカレシと旅行に行った。カレシは私達(相方や親戚も含めて)公認のお相手、もちろんカレシのご家族にもお付き合いは公認だし、娘も成人しているので、旅行に行ったからとなんら問題はない。いずれ遠からず結婚する二人だ。今回の旅行は娘の誕生日旅行だから、カレシも娘に喜んでもらおうと、だいぶ頑張ったようだ。旅行からの帰り、ちょうどホームグラウンドの花火大会の前日だったので、二人揃ってこちらの家に寄り、カレシは一泊していった。花火大会当日のブランチは彼らのお土産をいただくことになった。キンメ、アジなどの干物に鯛ミソを肴に寿萬亀というお酒を相方は娘カップルと楽しんだ。そして食後は塩羊羹とビワ羊羹にビワ茶。午後から花火大会に行くというのに、相方は寿萬亀でどんどん絶好調になっていった。お酒が入った時の話題だからどんな経緯だったかわからないが、話は「女子会」と言われる集まりについてに。「そう言えば、○○子ちゃんは会社の同僚を『女子、男子』という言い方するよね。」と私。○○子ちゃんは飲み仲間の一人で、今年40になる独身女性。「へぇ、私でさえもう友達のことを『女子、男子』なんて言い方しないよ。」と前日23歳になったばかりの娘。「『女子、男子』という言い方って、いくつくらいまでを指すんですかね?」と娘のカレシが相方に聞いた。正しい言葉の意味と一般社会のイメージとでは多少ズレがあったとしても、参考までに正しい枠を聞いておこうというわけだ。相方に言わせると『女子』と言われて違和感のないのは30代あたりまでだという。女性の集まりにしても『女子会』と言われて違和感のないのはそのくらいの年齢まで。「でもさあ、私、もうすぐ60というのに、公の場で『女子会』って言葉使ってた人、知ってるわよ。」と私。それは「創作」に出てくるおばちゃんのことだ。「え?誰?ずいぶんあつかましいレディだね。」「あなたも見たことある人よ。うさこ。」「言いそうだなあ、おばちゃんなら。いつ言ってたの?そんなに何度も会ってないと思ったけど。」確かに会ったのは1回だけだが、彼女の性格を知るために、公表されている文章はたくさん読んだ。彼女はよく飲食店の口コミに投稿している。ご自分の健在ぶりを世間に知らしめるためかどうかわからないが、ホテルのレストランやら赤坂の店やら、わざわざ口コミを読まなくても評価はわかりそうな一流店ばかり。「あの人の口コミ、用途が『女子会』って書いてある。」「先月60でしょ?56~7で『女子会』って、自分で言ってるの?ありえない!」と娘。カレシ君は今年30歳で某企業の人事部に勤めている常識ある好青年だが、彼も笑い出した。「うさこさんは自分は特別な人間だと思ってる人だから言いそうだけど、ある程度の年齢以上になったら、「女子会」というよりも「親睦会」だと思うね。集まった人が女性だけだってだけでしょ?」熟年の女性だけで食事会や飲み会を開いてもおかしくはない。むしろ若くても手のかかる家族のいる20代、30代よりも時間はあるし、自由になるお金もある。でも熟年真っ只中にいるおばちゃんの年齢の集まりにわざわざ「女子会」と銘打つところが、うさこさんのおかしなところ だと相方は言う。「仲間内で『女子会なのよ』って言うならわかるけどさあ。せめて『親睦会』だよね、常識人なら。世の中、そんなものですよ。」「そんなものって?」「上品ぶってる人ほど裏の顔を持って家族を欺いていたり、あつかましいことを平気で言うってこと。」と、相方のおばちゃん批判は手厳しい。人のふりみて我がふり直せ。私もいろんなことを気をつけなくっちゃ。「熟」がつくまではまだまだ余裕がある娘は、この話を傍観者のように笑って聞いていた。「熟」がついた頃に思い出してほしいものだ。