日頃はとても仲の良い二人だが時々攻してケンカをする。原因は何時もあまりに他愛の無い事なので怒るのも馬鹿馬鹿しくなる。
今日もつい先程まで仲良く遊んでいた女の子と少年が急に何かの取り合いを始めた。
何をしているんだ!と問うと...
「ボクの消しゴムだよ~!」と少年。
「私が探したから貰っていいんだよ!」と女の子。
今回は単純に聞くと女の子が少年の消しゴムを取ろうとしているの図だ。
テレビのニュースを観ていた私はそれを邪魔されてちょっと苛立つ。女の子を一喝したいところ問題解決としたいところ。しかし安易に大声を上げると後で皆に「パパは直ぐに怒る」なんてクレームをつけられる。
「OK!探した人がそれを貰って良いいんだな」
と女の子に念を押して、少年に消しゴムを渡すように言う。
「その代り、
今度少年が女の子のものをどこかで捜したら
それは少年のものだからな!」
喜んで少年から消しゴムを受け取ろうとしていた女の子はギクっとして差し出した手が止まる。
「お父さんはどっちでもいいからな!
自分達でルールを決めろよ!
でもルールは一つだけだからな!
決めたら絶対守れよ!」
私の強い口調に何かやばさを感じたらしい女の子。頭の中で素早く損得を計算。消しゴムを少年に返し、「探した物は持ち主に返す」とルールを変更。こっちの方が得策と答えを出したらしい。
自分たちのルールを自分達で決めさせる。我ながら良いアイディア。これで私を含めて誰も悪者にならずに一件落着。
って、本当にこれで良かったのだろうか?
っま、私は再びニュースに集中する事が出来て目出度しメデタシだったのだが...