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2013年04月28日
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カテゴリ:読書

困っているひと

ひさしぶりに 面白い本を読みました!と言える本でした。

大野更紗著「困っているひと」です。

面白い本――というのは、ちょっと語弊があるかもしれない。ご本人の難病発症とその病と闘う中での困難を書きつづられたノンフィクションだからです。
しかし、深刻で重い内容なのに、常に客観性が立っていて笑いがまぶされて シビアでヘビーにかかわらず なにか毅然とした精神に触れたすがすがしさが残る読後感です。

この大野さんは福島県ののどかな田舎町で育ち、東京の上智大学フランス語学科に入学。
ここから先はちょっと本の著者紹介を写しますね。

学部在学中にビルマ(ミャンマー)難民に出会い
民主化運動や人権問題に関心を抱き研究
NGOでの活動に没頭
大学院に進学した2008年
自己免疫疾患系の難病を発症する
1年間の検査期間、9ヶ月間の入院治療を経て
現在も都内某所で生存中

 

私も親や家族の発病と入院闘病 それに伴う看病の時期がけっこうありました。

いえね、親は年を取るしそれに伴い、老いた親の世話や看病なんかは 大抵人生にもれなくくっついてきます。
中には そういうものと関係ない人生もあるかもしれませんが、ま、これは生まれた場所の運しだいですね。

でね、普通に生活している時間から 看病で病院に通う生活になると、そのとたんに世界がガラッと一瞬にして変化する。
まるでA世界からB世界へ、パラレル移行したような奇妙な感覚がありました。

看病してる側の元気な子どもでもそうなのだから、入院して自分の身体が自分でどうにもならない 人に頼って任せるしかない、患者本人にしてみれば、まさに異世界突入体験に違いない。

 

この大野さんの難病は本当に珍しく難しい病気で 病名が診断されるまで、あちこちの病院を渡り歩き その期間1年間!

やっと病気が診断され、治療してくれる病院にたどり着くも その先に待っていたあれこれの苦難。
日本の医療制度、公共のケアを受けることの困難などなど。

自分の経験した困難を きわめて冷静に分析的に しかもユーモアをもって表現しておられます。

 この世の地獄とは、見ると体感するとでは、大違いであった。
 わたしは、これだけ見て歩いても、なにひとつとしてわかっていなかったのである。ただ頭でわかったようなつもりになっていただけだった。「難」は、タイやビルマに確かにあったが、それは所詮、他人事であった。
 すぐそこ、わたし自身に、ほんとうの「難」がおとづれる。

 

この本は おととし2011年に出て 話題にもなったし、たくさん読まれた本のようです。

彼女は幾多の困難の中で 何度も挫折するし 人との難儀も経験するし、自殺願望におちいるし、でもきれいな恋愛にも出会うし、最後には生きることへの大肯定へと突き進む。

まあ、すばらしいです。

ぜひ一度お読みください。

 

 ひとりの人間が、たった一日を生きることが、これほど大変なことか!
 それでも、いま、「絶望はしない」と決めたわたしがいる。こんな惨憺たる世の中でも、光が、希望があると、そのへんを通行するぐったりと疲れきった顔のオジサンに飛びついて、ケータイをピコピコしながら横列歩行してくる女学生を抱きしめて、「だいじょうぶだから!」と叫びたい気持ちにあふれている。そんな傍迷惑な気持ちなどいらないという意見はとりあえず置いておく。何があったかって?もーいろいろ、すごいことがありました。人生は、アメイジングなんです。

 






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最終更新日  2013年04月28日 12時40分52秒
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