[読書]の記事一覧 | 猫好きぷ～の　その日暮らしDIARY - 楽天ブログ

100万ポイント山分け！1日5回検索で1ポイントもらえる

820753
ホーム \| 日記 \| プロフィール	【フォローする】【ログイン】

カテゴリ別記事

よく読まれている記事

お気に入りブログ

カテゴリ未分類1102

家庭菜園247

動物・ペット220

世間の話題198

健康趣味136

日常生活496

庭の花々139

考えたこと184

学習・勉強5

[読書] カテゴリの記事

全38件 (38件中 1-38件目)

1

びっくり中国近代史＊＊ワイルドスワン

　ワイルドスワン　上・下　ユン・チアン著最近、また　ぼちぼちと・・・だけれど、本読みを再開しています。以前、とある人に「ワイルドスワンは読んだ？」って聞かれ、読んでないと答えたら、あの本は読んだ方がいいよ、読むと今の中国人がなぜこんな風なのかわかると思うよ、と　言われたのです。それで、そうかー読んだ方がいいのかぁ～と思っていたのですが。実はね、ワイルドスワンは出版された当時　ベストセラーになっていたし話題になって評価も高かったのですが、どうにも内容が重そうで暗そうで手を出す気にならなかったのですよね。私はどっちかといえば、エンターティメントの軽いのが読みやすく好きな人間だったし。でも、今回　図書館にあったら読んでみよう！と思い、図書館に行ってみたらちゃんとあった。（笑）で、借りてきて読みました。いやあ、感想を一言でいうと　すごい！すごい！すごい！！　２０世紀初めに生まれた　著者の祖母から　母・著者の　女３代の歴史が書かれてあるのですがこの本を読むと　中国の内部で人々がどのように権力に翻弄され　弾圧され、抗争に追い込まれ、大変なところを生き抜いてきたのかがよくわかります。毛沢東の無茶ぶりも。１９５０年代の大躍進政策１９６０年代の文化大革命政策を　毛沢東は指揮しその二つの時代に　中国国民は推定　４０００万人～７０００万人が飢えや弾圧抗争の中で死に追い込まれたとの記述がありました。規模が違いすぎて、唖然とするしかなのですが、一般国民はその中でわけもわからずうろうろするしかなかったのでしょう。著者の両親は共産党の地方幹部であり、理想が高く非常に頭の明晰な人たちでした。そんな環境だからこそ、他の人たちが自分や家族の身を守ることにのみ没頭していた時期に　それを超えて　社会の状況を把握し記憶し、こうして作品にできたんだろうと思います。それにしても、このユン・チアンという人は　すご～く頭がいい！ものすごい記憶力です。ご両親もずば抜けて頭がよく能力の高い人たちですが、その子供たちもそれぞれ　抜群に頭がよくて困難な時代を乗り越えて成功しているみたい。この本に書かれている内容は　ある意味悲惨だし、社会の変化に翻弄されるしかない個人の苦難が　延々と書かれているのですが、それでも　読後暗い気持ちにはならない。むしろ　励まされるというか、自分の気力が奮い立つようなところがある。なぜかというと、この女性たちは　これでもかこれでもかというほど、ひどい目にあって、苦労し苦しめられるのですが、それでもけして負けていないのね。ある時期は　弾圧され押しつぶされていても、次の目が出ると　すかさず立ち上がって自分のやるべきことを目指してどんどん進んでゆく。本当にたくましく見事な女性たちです。私は特に　ユンさんのお母さんに感心しました。そうして　家族で悲惨な環境に追い込まれてもなお　家族の絆を失わずやりくりして　生き抜いてきた彼らのたくましさに感動します。これから私たちが中国とどのような関係を結んでゆくべきか。好き嫌いは別として、日本の未来は中国との関係を抜きにしては考えられないのは明白でしょう。中国とのこれからを考えるためにもまずは　中国人の中に何があるのか　知っておいて損はない。この本はすごくお勧めです。

2015年08月26日

コメント(2)
「ソロモンの偽証」　その後

いやはや、すみません。ソロモンの偽証　第３部まで読み終えてはいたのですが、映画を見てたり、編み物したり（腹巻を編んでみようと挑戦中です　笑）いろいろ気もそぞろに過ごしてしまっておりました。ぺこ <(＿＿)>さて、書かねばならぬ・・・と心に思っていた　ソロモンの偽証の結論ですが結局　萩尾望都さんのトーマの心臓とは違っていました。というか、真逆の終わり方でしたねえ。これから最終章を読む人もいるので、ネタばらしはしません。でも、まったくトーマの心臓とは無縁の小説だったのかというと、そうでもないとも思う。少なくとも柏木くんの自殺という事件が始まりとなるところや、神原くんとの精神的なつながりが事件へと結びついていったという展開や、まあモチーフとしてトーマの心臓が　宮部さんの頭の中にあったんだろうと私は推測しています。これくらいはよくあることで　それはそれでかまわないし、別な調理法を見せてくれて面白かったな、とも思います。ただね、コミックスはまだ手元にあるし、トーマの心臓　読み返すつもりなら読めるんだけどね。もう40年前近くになるのかなあ、週刊少女コミックでトーマの心臓が連載されていたのが。当時私は萩尾さんの熱心なファンで　疑問も批判もさしはさむことなく　彼女の描いたものはすべて良し！と思い込んだまま読んでいたのでしたが。今思うと　私　どうもトーマの心臓に納得できないところあったのでしたよね。当時から。だって、愛する相手のために　自殺するって、変じゃない？自分の人生を賭けて相手の意識を変えよう・・・って、当時はそんなこともあるのかなあ・・・ってところで止まっていたんだけれどね。今わかったのです。それはうそ。そんなことしちゃいけない。相手をコントロールするための道具に自分の命を使ったということですよ。だから、どんなに美しくストーリーが展開し　ユーリがトーマの気持ちに寄り添うようになったとしても。それは絵空事なんだろうなあ。それやこれや。ここまで来て、私にもようやくいろんなことが見えてきたかもしれない。映画についても　あれこれ書いてゆきたいです。おいおいね。（笑）

2014年12月03日

コメント(2)
宮部さんの「ソロモンの偽証」

宮部みゆきさんって　不思議な作家です。小説は読んでいるととても面白い。キャラクターもよくできていて、配置も上手いし、読後感もいいし、人気作家である理由もよくわかる。でもね、読んでしばらくすると、その作品が頭の中からきれいさっぱり消えてしまうのですよ。登場人物もストーリーも、ひどい時には読んだ本のことさえ忘れてしまう。前に読んだこと忘れて、また本借りてきたことも一度ならずあったぞ。(〃_ 〃)ゞポリポリまあ、そういうわけでしばらく彼女の本を手に取ることなかったのですが、（読んでも消えるなら　時間をかけて読む必要もないかな、ってね）友達がくれた宮部さんの時代小説がけっこうおもしろかった。「ぼんくら」と　それの続編ですが。で、ちょっとまた興味が回復していたわけです。先日　ひさしぶりに図書館に行ったら　書棚に宮部さんのソロモンの偽証　１～３が並んでいました。ちょうど錯乱坊さんが話題にしてたところだったし、宮部さんの本は人気で　続き物を全部借りられることは珍しいので　『どうりゃ、読んでみるかぁ』と　3巻まとめて借りてきました。で、期限までに返さなくちゃ、と　せっせと読み始めました。軽快なテンポでお話は進みます。中学校が舞台の話で、それぞれの人物も　正義の側もワルの何人かも　いそうな感じでよく書けている。最初は、ほいほいと舞台に入り込んで読んでいたのですが・・・・・・・。2巻目の半ばまで来て、はた！！と気づいた。ありゃ、これ、萩尾望都さんの「トーマの心臓」やんか。実は、気づいたところで　ストップしていて、本当にそうかどうかは、わかっていません。いろいろ用事が立て込んでしまって、読書どころじゃなくなっていたのです。でも、もしそうだとすると、柏木くんがトーマで　神原くんがユーリよね。神原くんの危機を救うために柏木くんが自殺したことが結末となるなら　本当に　トーマの心臓のプロットがそのまま再利用されてるということになるのですが。・・・はてさて？どうなるのでしょうね。結論は　最後にならないとわかりません。怖いような、楽しみなような・・・。(ノ*゜▽゜*)ニパパパ

2014年11月14日

コメント(4)
桐野夏生さんの本

桐野夏生さんの本を読みました。う～ん、私はブログでは　あまり本のこと悪く書いたことがないし、そういうことはしちゃいけないとブレーキかけてきたところがあるんです。こりゃいかん、ダメダメと思う本は　そもそもここで話題にすることはなかったのだった。（笑）でも、今回桐野夏生さんのこの本を読んで気づいたことがあって、それは書いておきたいな、と思ったのです。私　この１～２年でずいぶん内部の視野と世界観が変わりましてね、その確認のために以前興味を持って読んでいた作家の本を読んだりしているのです。そうすると、以前見えてた風景と　今見えるものがどういう風に違うのかよくわかって　面白いってところがあるんですよね。で、桐野夏生さんです。彼女は、人間の闇を上手に描く実力派のミステリー作家として知られています。構成はしっかりしているし、ストーリーテラーだし、表現力もある。力のある作家です。この方がデビューしてしばらくは面白がって追いかけて読んでいたのですがね。しばらく経つうちに、作品展開がどんどん暗く重くなってゆき　それにもまして出口の見えない迷路のような作品が増えてきたように感じて後味よくな～～い、と　なんとなく読まなくなってきていました。何ヶ月か前、同じ作家の「女神記」って本を読んだのだけど、こちらは神話をベースにしていて　ちょっといつもの桐野さんと雰囲気が違っていた。人間ベースのどろどろが　すこ～し希薄でその分　世界の雰囲気の濃度が濃かったというか。そこで納得してなかったのでしょうね。今回　図書館に行った折　目についた「緑の毒」という本を読んでみました。この本は桐野さんのいつものベース、いつもの世界観がよくわかるなあ・・・という感じです。内容を簡単に書くと　小さい医院の院長をしている４０歳前のおしゃれでスタイリッシュな医者が　美人の妻の浮気に悩み　その悩みを妻にぶつけられず屈折して　その自分の重圧の開放のために　若い女性を狙ったレイプ犯罪を繰り返す・・・といったところ。それが、登場人物の心理のモノローグで　延々続いてゆくのです。まあ、暗い。重い。前なら、う～～ん、ひどく重いけれど、でも人間の暗闇をリアルに描いているなあ～なんて感想持ったでしょうね。真実に迫っているなんて思ったかもしれない。でも　今は足りないな～って思う。このお話に出てくる全員がね、どろどろうじうじ　人格の上側の名誉欲とか金銭欲とか落ちたくないあせりとか、そういうことに囚われている人ばっかりでね、自分がどこかを目指しているとかどんな人になりたいとか、そういった方向性を感じさせる人が全然いない。桐野さん　本人も苦しい人なんだろうなあ。自分の真ん中に繋がっていないと、どんなに頭がよくても知識があっても、名誉があっても苦しいと思う。小説もね、どんなに暗くてもひどいことが描かれていても　その基盤に人間の底の力の場所と繋がっていると　そこに信頼があると　読後感が全然違うのです。たぶん、桐野さんはこの世界も自分も信頼してないような気がする。まあ、私も前はそこの見分けがつきませんでした。でも、なんとなく…は、わかっていた気もしますが。もう、たぶん桐野さんの小説はあまり読まなくていいなあ、というのがこの本を読んでの感想です。ところで、このタイトル「緑の毒」って　どこから付いたのかな？あまり内容とリンクしてないと思うんだけど。

2013年05月04日

コメント(0)
みんな絶賛生存中

ひさしぶりに　面白い本を読みました！と言える本でした。大野更紗著「困っているひと」です。面白い本――というのは、ちょっと語弊があるかもしれない。ご本人の難病発症とその病と闘う中での困難を書きつづられたノンフィクションだからです。しかし、深刻で重い内容なのに、常に客観性が立っていて笑いがまぶされて　シビアでヘビーにかかわらず　なにか毅然とした精神に触れたすがすがしさが残る読後感です。この大野さんは福島県ののどかな田舎町で育ち、東京の上智大学フランス語学科に入学。ここから先はちょっと本の著者紹介を写しますね。学部在学中にビルマ（ミャンマー）難民に出会い民主化運動や人権問題に関心を抱き研究NGOでの活動に没頭大学院に進学した2008年自己免疫疾患系の難病を発症する1年間の検査期間、9ヶ月間の入院治療を経て現在も都内某所で生存中私も親や家族の発病と入院闘病　それに伴う看病の時期がけっこうありました。いえね、親は年を取るしそれに伴い、老いた親の世話や看病なんかは　大抵人生にもれなくくっついてきます。中には　そういうものと関係ない人生もあるかもしれませんが、ま、これは生まれた場所の運しだいですね。でね、普通に生活している時間から　看病で病院に通う生活になると、そのとたんに世界がガラッと一瞬にして変化する。まるでA世界からB世界へ、パラレル移行したような奇妙な感覚がありました。看病してる側の元気な子どもでもそうなのだから、入院して自分の身体が自分でどうにもならない　人に頼って任せるしかない、患者本人にしてみれば、まさに異世界突入体験に違いない。この大野さんの難病は本当に珍しく難しい病気で　病名が診断されるまで、あちこちの病院を渡り歩き　その期間1年間！やっと病気が診断され、治療してくれる病院にたどり着くも　その先に待っていたあれこれの苦難。日本の医療制度、公共のケアを受けることの困難などなど。自分の経験した困難を　きわめて冷静に分析的に　しかもユーモアをもって表現しておられます。　この世の地獄とは、見ると体感するとでは、大違いであった。　わたしは、これだけ見て歩いても、なにひとつとしてわかっていなかったのである。ただ頭でわかったようなつもりになっていただけだった。「難」は、タイやビルマに確かにあったが、それは所詮、他人事であった。　すぐそこ、わたし自身に、ほんとうの「難」がおとづれる。この本は　おととし2011年に出て　話題にもなったし、たくさん読まれた本のようです。彼女は幾多の困難の中で　何度も挫折するし　人との難儀も経験するし、自殺願望におちいるし、でもきれいな恋愛にも出会うし、最後には生きることへの大肯定へと突き進む。まあ、すばらしいです。ぜひ一度お読みください。　ひとりの人間が、たった一日を生きることが、これほど大変なことか！　それでも、いま、「絶望はしない」と決めたわたしがいる。こんな惨憺たる世の中でも、光が、希望があると、そのへんを通行するぐったりと疲れきった顔のオジサンに飛びついて、ケータイをピコピコしながら横列歩行してくる女学生を抱きしめて、「だいじょうぶだから！」と叫びたい気持ちにあふれている。そんな傍迷惑な気持ちなどいらないという意見はとりあえず置いておく。何があったかって？もーいろいろ、すごいことがありました。人生は、アメイジングなんです。

2013年04月28日

コメント(0)
宮部みゆき　を読む

宮部みゆきさんの「名もなき毒」を読みました。宮部さんというのは、よく読まれている人気のある作家で　図書館にもたくさん置いてあります。私も買って読むほどではないけれど、そこにあれば借り出して読む・・・って風につきあってきました。で、けっこう彼女の本は読んでいるのだけど、不思議なことに読んでいる間はそこそこ楽しめるんだけど、読んだ後にきれいさっぱり無くなってしまうというか、全然記憶に残らないのですよね。ひどい時には読んだということさえ忘れはて、もう一度読み出してから　『あれ？これ　前にも読んだぞ？』なんて思い出したりして。これは　私に限らず　他の人もそういう傾向にあるらしい。そういうわけで、ここしばらく　彼女のは読まなくていいかな？って　思っていたのですが、今回借り出したのは、なぜそうなのか、なぜ彼女の本は私の中に残らないのか　検証したいという部分があったらしいのです。そういう風に自分の思考を観察しつつ今回「名もなき毒」を読んでみました。見えたことは――どうも、宮部さんの場合　ストーリーはよく構成されていて、題材も面白い。でも、キャラクターに難があるなあ・・・ってことでした。どうもね。それぞれの人物　一応こういうふうに作ってみました・・・って感じで、お話の中で生きていないっていうか、ちぐはぐな感じがあるのです。今回の「名もなき毒」の中の主人公なのですが、とてもお人よしで好人物で、自分で望まないけれど事件に巻き込まれてあたふたする・・・って役柄です。彼はとある大会社のオーナー会長の娘婿に納まっているのですが、大金持ちの娘と結婚したということで　自分の親に勘当されてしまっている。そういう設定で、主人公の親御さんは地道にまっとうに生きてきた立派な庶民である・・・と言いたいのでしょうが。それってありえないよね？って　私は思う。金持ちの婿に納まるようには　息子を育てたなかったと考える立派な親って。それは、金持ちへの偏見なんじゃないかなあ・・・って。どういう娘さんに出会ったのか、なぜそういう育ちの娘さんと息子が結婚しようと思ったのか。今どんな家庭を築いているのか。そういうことを知ろうとせずに、息子との関係を絶つってあるんだろうか。まあ、ここは一つの例ですが、なんかそんな風に　あれ？あれれ？って思う場面があちこちにあったりして。そんな風に人物がきちんと私の中に納まらないから、たぶんお話そのものが定着しなかったんだろうなあ。――というのが、結論でありました。

2010年06月08日

コメント(6)
認めてほしい　愛してほしい

去年の秋あたりから　私の視点と視野が激変したのだと思います。そのせいでしょうが、昔読んだ本でも今読み返すと　全然意味が違って見えてすごく面白かったりするし、今までは手を出す気になれなかったものにも、ちょっと興味が出たりして読んでみるぞ！と。工藤美代子さんという名前は、多分書評や広告なんかで、よく目にしていたとは思うのですが、今まで一度も読んだことがありませんでした。でも、少し気にかかる人であったのだと思います。ノンフィクションライターであることは知っていました。でも、図書館で、見かけて借り出す気になったのは、このタイトルの上手さが大きい。「それにつけても今朝の骨肉」？？？　なにがあるんだ？わくわく――って気持ちが起きるじゃないですか。(-^〇^-) ハハハハ読み始めたら、ご本人の自伝で・・・最初　ん～失敗したかな？と思ったのですが、読み進めたらすごく面白かった。小さいときに親御さんが離婚して、お母さんに育てられたのですが、父母ともにエネルギッシュで自我が強くて、強烈な個性の持ち主。お父さんはスポーツ雑誌を出版して成功した会社の社長さんで、離婚してからも生活の負担はしてくれてかなり贅沢な生育環境であったらしいとか。父は女癖がすごく悪く、何度もパートナーを取り替えて、それぞれに子どもがあって・・・と複雑な家庭環境。工藤さんは、美男美女で学業も優秀で　父に認められかわいがられた兄や姉に比べ、自分はバカで容姿も劣り、父にはまったく興味のない子どもであった。と書いていました。確かに父親の後添いの奥さんに対する悪意ある言動のエピソードなんかを見ると、すごくかわいげのない、バカな子どもであったようですが。そういう自分をきちんと覚えていて、文章にできるのが　ノンフィクションライターとしての資質の所以かもしれない・・・とも感じられました。ぼんやりして、バカで成績も良くない子ども・・・って書かれているけれど、きちんとフォローしてもらっていたら　違う才能がどんどん伸びた人かもしれないな。。。。この本を読み終えたときに感じたのは、お父さんに認められたい、ちゃんと能力のある立派な子どもだと褒めてほしい、という気持ちが彼女の行動の原点にあって、この本を含めたほかの作品の底流にある動機・・・じゃないのかと。人の行動の底にある気持ちってのを見ると。なんか、人に認めてほしい――ということがすごく大きいような気がします。威張りたいのも、人を支配したいのも、有名になりたいのも。子どものころ　充分に認められなかった痛みや悲しさを抱えてしまっているからなのかもしれないです。難しいですが、そういう自分を発見して、自分の傷を認め癒すことのできる人間にならない限り・・・今を生きるつらさや苦しさをも放棄できないように思います。みんなね、それぞれ大変で自分を支えるのに見栄を張りつつ　必死に頑張っているんだから、人から支えてもらおうなんて、無理よ無理。支えてもらったつもりになっても　幻想よ～。よろよろでいいから、自分で立ち上がって進むしかないのよ～～～。（っていうのが、私の本音）

2010年05月08日

コメント(4)
未だ道なかばで　その２

今月初めに　予告したとおり　五木さんの本２冊借りてきて読んでみました。結論から言うと　その時に漠然と感じたそのとおりでした。「元気」と「他力」という本を借り出し　最初に読んだのが「元気」の方でしたが、読んでん～と　え～と、あれ？？？？？？？？？？？？？？？　という感想でもしも　これと同じなら、「他力」も読まなくていいや～と、思ったのですが。でも、まずは読んでからにしようと思い、読み終えたら、こちらの方がずっとコンパクトに五木さんの思考が展開して読み応えありました。ちょっと人生に疑問を持ったり　つまずきを感じたりしている人が読んで色々参考になる本かもしれません。出版年を見ると、「他力」が１９９８年で「元気」が２００４年。多分「他力」が売れたので、その路線で何冊も書き続け、自分の中の分析や思考はさほど進んでいないので　２番煎じで内容の薄くなった本が「元気」であろうか・・・というのが、私の正直な感想でありました。それに。辛口を言わせてもらえば、五木さんは知よりも感情を大切に、ということを力説しておられるが。自分に淀んだ感情を整理し　精神の奥深くまでゆくためには、知の力を使う以外にはないのです。感情で感情は分析できない。感情にも色々なレベルがあり、表面の壁や衣にくっついた感情を振り回している限り、その人は　どこにも行けないというか。今回　この２冊を読んで　納得したところがあるので、たぶんもう五木さんの本は読まないでいいかもしれないな。もしも、ここから思考が進まないなら――ですけれど。　（　偉そう～(〃∇〃) 　）

2010年04月25日

コメント(0)
未だ道なかばで

昨日、本を返しに図書館に行ってきたのです。また、新しい本を借りようと書架の間をうろうろ。貸し出し期間は２週間なので、そんなにたくさんは借り出しません。家にも読まねばならない本やら雑誌やらがまだあるし、昔に比べて読書スピードも格段に落ちているし・・・なので。まぁ、でも精神の食欲が高まりつつあるように感じるので、読書ももう少し増やしてゆくつもりです。で、誰を読もうかな～～と本のタイトルを見ながらうろうろ。本が好きなので、本の間にいると時間を忘れます。そうしてると、五木寛之さんの棚に行き当たった。本当にたくさんの本が置いてあるのです。で、彼の本、人生がど～の　精神がこ～のと　悩める人向けへの本がかなり多い。そういえば、若かりし頃一時期彼のエッセー本は読んだけど、それ以降全然読んでいませんでした。ベストセラーになった本のタイトルは覚えているけれど、それも読んでいません。この機会に一冊試しに読んでみようかな・・・とちらっと思ったけど、ま、今日はいいや・・・と借りませんでした。あとで数冊くらい　お試しで読んでみるつもりですが。で、その五木さんの本のタイトルを見ながら思ったのですが。この方は、色々人生を掘り下げて思考している人ではあろうけれど、たぶんそんなに深くまでは行き着いていなくて、同じあたりをぐるぐるしているんじゃないかなぁ・・・と。そうじゃなければ、こんなにも　たくさんたくさん　同系列の本を書き続けることできないんじゃない？と　思ってしまったのです。もし、自分なりに答えや結論やらを見つけてしまったらその自分の粋を書いて、そういう本２～３冊書けば充分になってしまうんじゃないかなあ。ま、これは私が漠然と感じたことですので。本を読みもしないで　こんなことを書くのは失礼であると承知しております。おいおい　何冊かは読んできちんと再思考いたします。f(^_^;　スンマセン　　　　夢の途中

2010年04月01日

コメント(5)
集団的無意識の証拠？

今日は真冬に逆戻りしたように寒くて（最高気温１度！）午後買い物に出た以外は、家にこもって本を読んでいました。米原万里さんがマイブームで、今日読んだのは「真昼の星空」です。で、この中にすごく面白いエピソードが書かれていた。米原さんは、９歳から１４歳までの５年間　プラハのソビエト学校に通っていたということであるが、帰国したときに　美男美女基準がすっかり一般日本人とかけ離れてしまっていたということなのだ。当時、吉永小百合さんが絶頂期で文句なしの国民的大スターで。美女として誰一人異論あるはずがない・・・が・・・・米原さんにとっては美女でないどころか・・・むしろ「なんて醜い顔なんだろう」と感じられたのだとか。つまりね、それは米原さんが悪いわけではない。５年間暮らしたチェコスロバキアの人々の美意識が、吉永小百合は美女じゃない　というものだったらしい。チェコ人の目で見るとそうなるということ。そういう米原さんも帰国して５年もすると、すっかり日本人感覚がもどり「なんて綺麗な人なのだろう」とため息をもらすようになったのだとか。面白いねぇ。誰が美人かなんて　人それぞれの感覚で好みが違うのは知っていたんだけど、吉永小百合さんほどの誰が見ても美人！って言われる人は　さほど揺らぐものじゃないと思っていた。民族的な美意識のフィルターをかけるとそれも揺らいでしまうのか～。しかも、その社会に住んでいると　いつの間にかその美意識がじわじわ自分にしみこんでくるものらしい？それはテレビや映画や　雑誌の写真や人の言葉などなど・・・・そういったもので、頭の中の基準が変わってゆくのだろうけれど、それって　どこかに意思があって変わるものじゃなくて、そこにいる人々全体としての無意識領域が決めることなんだよね。多分。いやさ、私若い頃　かなり映画マニアで　映画館に通いつめてたんだけど。主に観てたのはアメリカ映画だったのだけどね。アメリカ人のハンサムの基準ってわからんな～なんて思っていたりしたのだった。私にとって全然ハンサムに見えない人が絶世のハンサム設定だったりしてね。国が違うと美男美女の基準が違うってことは　そのあたりからわかっていたと思うけれど。そこから　また思考が発展する。このごろの　アイドルの男の子たちって本当に綺麗な子が多いけれど。あれって一昔前の少女マンガのあこがれの王子様タイプであるような。。。。。む～ん、もしかしたら　４０年前から延々続く、少女マンガの群れも現代日本の美少年存在を支える無意識領域を作ってきたのかもしれない。・・・・・妄想果てなし。

2010年03月17日

コメント(2)
打ちのめされるようなすごい本

米原万里さんの「打ちのめされるようなすごい本」を読みました。ネットで検索したら　地元の図書館にもあるのを発見。これは前に書評を読んで、ぜひ読みたいと記憶していた本でさっそく借りに行ったわけです。米原万里さんは、あまり一般的に知られた人ではないと思うけど、元気だった頃ニュースショーのコメンテーターなんかもやっていたから、写真を見れば　ああこの人・・・と知っている人、多いのじゃないかと思う。私も最初彼女の「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」を読むまでは、タレントのような仕事もする通訳者・・・という風に捉えていたのだけれど、本を読んでその先入観が大間違いとわかった。鋭く公平な視線と　深い思索と、豊かな表現力を持つ文筆家であるということ。で、この本「打ちのめされるようなすごい本」ですが、米原さんの書評を集めた本です。彼女は、仕事をしながら一日７冊の本を読んでいたと言い、その内容もまたかなり硬派。ロシア語の通訳をしてた方なので、ロシアや東欧　中東の問題を取り上げた本なんかを多く紹介されていました。私はこのごろ　ずーっと内向きの思考しかしてなかったので、おいおい落ち着いたら　また社会の問題にも興味向けたほうがいいな・・・と　考えさせられたところがあります。まあ　かなり硬派で心が重くなったり痛くなったりするエピソードも大いにあるのですが、反面　吹き出さずにはいられないようなジョークの本を紹介もしています。私が笑った文章。ソ連共産党が７０年かかって出来なかったことをエリツィンはわずか３年でやり遂げた。それはなんだろう？答え：国民に社会主義の良さを分からせた。米原万里さんは、２００６年にまだ５０代半ばの若さで亡くなられました。私は　人はどんな人でもそれなりにやるべきことをやって　完成された人生をもっている・・・と　考えています。・・・・が、米原さんに関しては　本当に残念、惜しい。もっと長く長く生きて、色々な文章を書き続けてほしかったと思わないではいられません。

2010年03月15日

コメント(6)
そこに答えはないと思うのだけど

昨日、あれこれの振込みに某銀行へ行ってきた。ここへ行く楽しみは　ロビーにおいてある週刊文春を読むこと。まあ、待ち時間はたいてい短いので　記事のひとつふたつ読むことがせいぜいなのですけれどね。週刊文春には中村うさぎさんのコラムがある。彼女がお買い物依存症のエッセー書いていたころから読んでいたのだ。お買い物エッセーからホストエッセー整形エッセーと変遷を経ているのだけれど。昨日読んだエッセーでは　もう依存症に居直ってしまったらしく、今までやってきたことは全て幸せを装うためのコスプレであったと。もう本当の自分なんてどこにもあるわけないのだから、そのコスプレで私は楽しくやってゆくのだ！なんて内容だったような。どうも。居直ったな！実は先週も図書館へ行き「幸福論」小倉千加子　中村うさぎの対談集　　　　　　ってのを借り出して読んだところだったのだ。で、中身を読んで　中村うさぎさんについてはそんなもんかも・・・と思いつつ、小倉さんもこれ？ってちょっと意外だったところがあった。著名なフェミニストであってもここまでだったのか。小倉さんの言葉でこんなところがあった。中村さんの母親が娘の本は絶対読まず、彼女のやってることをできれば隠しておきたいと思う態度であることに対して。　　小倉：親に理解されないということは、私は、一つの大きな不幸だと思うんですよ。当たり前だ！しかし、その不幸を持っていない人間が、この日本でどれだけいるというのか？そもそも、自分を理解できないで他人～子どもを理解できるはずないのだが、自分の理解と肯定に至っている人間がどこにどれだけいるというのか？皆無ではないにしろ、ほんと～～に稀だぞ。そういった会話のあげくに本の最後で、中村氏は、人間は共依存を前提にして幸福を考えるべきと語り、小倉氏は日本人はもともと甘えが上手い。と、共依存を認めた結婚制度を考えるべき時期かもしれない――などと語る。ありえない。(。_゜)〃ドテ！ここで、私の頭の中に。自分の人生くらい　自分で引き受けろ！やる気になれば、誰だってできることだろ！って　浮かんできたのだった。んん？これってどこかで前に読んだフレーズだなあ・・・と思ったら。茨木のり子さんの詩でした。　　　　自分の感受性くらい　　　　自分の感受性くらい　　　　自分で守れ　ばかものよ

2010年03月02日

コメント(4)
人間のすごさ

読みたいが、しかし買うにはちょっと高価である・・・って本があって、とりあえず図書館で借りて読んでみることにした。なにせ私は無職の貧乏人なのである。（￣＾￣）地元の図書館には置いてないが隣町の図書館には蔵書として登録されている。聞いたら予約すれば取り寄せてもらえるらしい。で、予約しに地元の図書館に行ってきた。その折についで・・・と　何冊か本を借り出したのだが。暇つぶしのつもりで借りた河合さん、立花さん、谷川さんの本が存外に面白かった。この3人の名前を並べれば一定数は売れるに違いない！とふんだ編集者が安易に企画した本、って感じで　講演と対談を編集して組み立てただけの内容なのだが、さすがにこのメンバーである。対談の中で河合隼雄さんが言っていたのだが。彼がタクシーに乗ると、よく運転手さんが身の上話を始めるのだという。おまけに話すことに夢中になったあげく「すみません。曲がり忘れてました。」なんてことになるのだとか。それを何回もやられたのだと。（≧∇≦）ぶぁっはっはっ！！タクシーの運転手さんが、河合さんが何者か・・・なんて　知ってはいないだろう。しかし、彼は自分の話を理解できる人間であることを本能で察知するのだ　ってことなんだよねえ。人間の無意識のものすごさ。意識にはのぼらなくても、人間は他者を環境を常に測り読み取り、次の行動を決めているということ。その無意識の領域にどれだけ意識のアンテナを差し込むことができるかが。今の私のとりあえずの課題かなって思っています。

2010年02月04日

コメント(4)
コニー・ウィリスの『犬は勘定に入れません』

これでいて、毎日なんやかやとばたばたしていて。ようやく読み終えました。コニー・ウィリスの「犬は勘定に入れません」。いやあ楽しかったですよお。コニー・ウィリスってのはとにかく達者な書き手なんだけど。今まで読んだ「航路」にしても「ドゥームズディ・ブック」にしても　緻密な構成／重厚な内容／毅然とした世界観・・・でもって、なんか　２０キロくらいのしかも鋭い切れ味の斧でもってこっちの精神に切り込んでくるような内容だったのね。で、そんな小説家ってイメージを持っていた。ところが、今回の犬勘定は、どうやらコメディらしいぞ・・・と、一巻の半ばあたりでようよう気づいた。（トロい！）おまけにコメディを越えてドタバタかも。ついには、ビクトリア朝のイギリスを舞台に貴族やら学者やら執事やらタイムトラベラーやらが右往左往して、頭のなかは坂田靖子さんのキャラが行ったり来たり。うへへへ♪と笑いながら楽しい気分で読み終えたのでしたさ。え～と楽しい本ですが、なかなか構成が複雑気味なので、SF本を読み慣れた人にお勧め・・・・かな？

2009年11月09日

コメント(0)
中村うさぎ　を読む

今年も某ボランティアグループの紙芝居作りの手伝いを依頼されました。昨日が、その第一回目の集まり。これからどう作業進めてゆくかの打ち合わせだったのです。会合が終わったあと、お隣の市立図書館に寄って、本を４冊借り出してきました。（いや、まだうちにも読まなきゃならない本あるんですが～～）今の興味に従って、選んだらこの４冊。一応まとまりのある選択かな？最初に読んだのが　中村うさぎの「私という病」。いやぁ、なかなかセンセーショナルな展開のノンフィクションでした。中村うさぎさんは、買い物依存症のお笑いエッセーを書いていてブレイクした人なんですが、その後、ホストにはまり、それから美容整形にはまり。その発展形で整形で美しく造形された自分の価値の確認をしたいと　デリヘル嬢を体験して、その体験話と分析が　↑　の本。東電OLについても書かれています。彼女のしていたことと自分が近いと感じておられるらしい。私、割と彼女の文章が好きで　今までも目に付いていたり買いやすい値段だったりした時には読んできてたんだけど。今回この本を読んで、腑におちたのですわ。彼女は、頭は人並み外れて鋭い人だし、パワーは尋常じゃないしで、突出して目立つし、本になってるから特に衆目を集めるけど。内容としては、多分　普通に私たちの近くにいる過食症や拒食症やリストカット・アルコール依存症の人たちとあまり変わりないかも。。。。自分を自分で認められないし、他者を他者として分離して、その価値観に振り回されないってことが出来ない人なのだ。いや　頭のいい人だから　それは充分わかっているんだろうねぇ。でも、それを自分の実感に持ってないの。自分を満たすために　ブランドの服やホストや美容整形に走りでも、根本的に自分を満たすために何をするべきかは　考えない。そこを拒否している。そういう風に私には見えるんだけどね。人は今を生きている時に、自分にとって一番必要なことをしているそうなのですよ。だからねぇ、どんな人も、どんなしょうもないことをしているように見える人も　必死に生きているんだと思う。その人の人生は、その人のものなのだから、うかつにあれこれ口出しするのはやめるべき・・・と　最近の私は思っているのだった。（いや、相談受けた時には　遠慮なく私の感じること言わせてもらうけど）だからね、どっちの方向に向かおうと　中村うさぎさん、これからも一生懸命走り続けてください。あなたの納得できるゴールに、到達できればいいなぁ・・・と思います。

2009年07月17日

コメント(2)
悪役はなんで世界が欲しいのか？

先日具合が良くなくて、ずーっと家の中にこもっておりました。で、友人がまとめて送ってくれた「ハリー･ポッター」のシリーズを読んでおったわけです。第一の感想は･･･長い！長すぎる！！　　　　だったりして。* ・・・・(o_ _)o 　コケまぁ、ベストセラーで売れた本だし、あの世界が好きな人にとっては、ひたる時間が長いほど幸せなんだろうけど。でも、今まで色々なファンタジーを読んできた人間にとっては、あそこまで長くなくてもええっす、という感じでした。まぁ、無事に悪役が倒れ、ハリーが勝ってお話は大団円で終了したわけですが、読み終えてお話を振りかえりつらつら考えておると、ひとつ疑問が立ち上ってきました。なぜに悪役（ヴォルデモート）は世界征服をしたいのか！？支配欲の権化が悪役としての役割なのかなぁ。場を支配するって、他の人に目を配ってなきゃならんので、私なんかめんどくさくてイヤなんだけど。でも、確かに一番でなきゃいやとか、とにかく上に立ちたいって人いるもんねぇ。例えば世界征服ならずとも、現実に、国を完全に手中にしているような支配者もいるけれど、その彼らあまり気楽そうじゃないし、いつ寝首を掻かれるかおびえがいつも潜んでいるように見える。実際そういう場所に居る人ほど、安全に隠居なんてできないっぽいよね。亡命すれば別かもしれないけど。彼らも今を生き延びるために、必死で権力を維持し、あれこれ獲得しようと奮闘努力しているけど、もしまっさらの状態で今の位置か、安全で気楽で自由な日本の下町のおっさんどっちかを選べ、と言われたら。な～～んか、オタク状態でビデオ見放題の下町のおっさん希望しそうな気もする。闘争して相手をやっつけるのが、とにかく楽しいってのは理解できるかな。でも、それが終わって、世界が自分の支配する暗黒世界になってしまうと、あんまり楽しくなさそう。社会の動きも人間の動きも全然なくなってしまいそうじゃない？大金が欲しいとか、地位が欲しいとか、名誉が欲しいとか。そういったものの根本にあるのは、幸福な自分でいたい！って欲求なんだろうけど。実は、そんなもので本当の幸福は来なかったりしてね～～。まぁ、悪で世界征服をねらうのは、自己の幸福追求の手段としては、非常に効率悪いのでやめたほうがよろしい――というのが、私の結論であります。（なんなんじゃ！爆）ところで、このハリー･ポッターシリーズも　アーシュラ・ル＝グィンのゲド戦記シリーズと同様、（もしくは指輪物語と同様）光と影の戦いが　主なるテーマなんだと思うのですが。このシリーズでは、影であるヴォルデモートが完全に敗退し、消去してしまうのだが･･･影を完全に消してしまってはいけないんじゃないかい？陰影のない浅い世界になってしまうよ・・・と思ったのでした。ま、蛇足ではありますね。

2009年06月20日

コメント(10)
1Q84 ですと？

村上春樹氏の新作「１Ｑ８４］なのだそうですが。こりゃ、あれですね。ジョージ・オーウェルの「１９８４」　のお題拝借　っすね～。でも、それをわかるの　国内３万人くらい　おるか？おらんか？と、友達と話したところであります。いやいや、どうせ私たちはＳＦファン歴　３５年選手…絶滅危惧種ですよ～～～だい。<(￣＾￣)> これは、葉隠れならぬ、草隠れタビです。↓タビは野生が強い。この体勢で、スズメなんかをねらっています。やる気満々猫なのです。

2009年05月27日

コメント(6)
人のからだとことば

相変わらず、からだとことばと存在についてのあれこれの思いにふけっておるのです。まぁ、こればっかりやっていると、日常生活が…いや日常は普通にしているか。社会的生活がどこどこ放り投げ状態になってしまうので、いいかげんに切り上げた方がいいとは思い始めているんですけどね。先日読んだ、竹内敏晴さんの「声が生まれる｣がとっても面白かったので、書棚から彼の「子どものからだとことば」を引っ張り出してきて再読しました。内容はほとんど覚えていたんだけど、２０代に読んだころよりもっと深く理解できる感じがあるのです。どうしてなんだろう･･･と考えたのですが、年齢的にいろいろ経験を積んだこととか、あと太極拳を習っていることも大きいかもしれない。太極拳は最初は手足の動き　動作をまねるだけですが、上級に進むにつれて内部の筋肉の動きと、虚実　力を入れる抜くの部分がとても重要になってきます。でね、普通の人は身体の力を抜くということが、とっても難しい。力を抜いて、身体の重さを実感する、リラックスできないと精神の深い集中もできないのだそうな。竹内先生の言ってることと、重なる部分がとてもある。今の人間は身体性の部分がすごく弱くなっています。そういう意味で、身体性を取り戻すには武道やヨガやフラなんかすごくいいような気がするんだけど。閑話休題で、私自身もちょっと深い部分が耕されて今かなり敏感になっています。そういう目で見ると、千葉で知事に当選したあの方・・・当選してはしゃいでいる顔をテレビで見て、うわ、張りぼてみたい。。。。と思ったのですが。その後の報道を見たらまんざら間違ってもなかったみたいですね。その人の表情は動作は、その人の存在を如実に表わします。表わしています。それを意識できる人も　意識しない人もいるでしょうが、みんな潜在意識レベルでは判断できているはず。それから、話す言葉、書く言葉も同じ。たった一行二行で、その人の理解力、世界観、人間的深さ　そういったものを読み取ることができることさえあります。ブログは、自分の内部世界を世間に向けて公開していること…なのだ、と、いうことですよ。これはかなり勇気のいる、たいしたことなのですが…そこまで覚悟できている人そんなにいないかな。（笑）

2009年04月15日

コメント(2)
SF魂＝ティプトリーjr の「輝くもの天より墜ち」

前にも書いたが、私はＳＦが好きなのだ。高校時代からどっぷりとＳＦに浸かって生きてきた。しかし、ここ数年ＳＦどころか読書からも遠ざかった生活で…、頭の中は退化する一方である。それでも、昔のなごりでＳＦはいまだに好きだし、自分の中身を全部どこかへ運び去ってくれるようなそんな作品を読みたいと思っている。そんなところへチャット友だちの水晶さんから、ティプトリーjrの新刊が出たよ！という情報がもたらされた。ティプトリーjrは、もう20年前に亡くなった作家さんだが、ＳＦ好きとしては見過ごすことはできない伝説の人なのだ。　　　　　ジェームズ・ティプトリー・ジュニア水晶さんに頼んで、新しく出たというティプトリーのハヤカワＳＦ文庫2冊を送ってもらった。でも、入手してもすぐに読む気になれなかった。自分に自信がなかったのですな。相手はあのティプトリーであるのだ。この衰えた頭で理解できるだろうか、ちゃんと読めるだろうか。。。。と。読んでみました「輝くもの天より墜ち」いやぁ、まったく思い過ごしでしたね。読みやすい！面白い！！感動傑作！！！読み終えて5日ほどになるのだけど、いまだに余韻にひたっている。再読しても、色々な発見があるだろうし、感動もするだろう。ティプトリーの別の本も引っ張り出して読もうかと思い始めている。でも、その前に…と、水晶さんが貸してくれたグレッグ・イーガンの「ディアスポラ」を読み始めたら…こ、これがてんきり難しい。。。。。じぇんじぇんわかりまへ～～～ん！（T_T)

2008年02月08日

コメント(10)
クーンツの「ストレンジャーズ」を読了

クーンツのストレンジャーズを読了しました。クーンツはスティーブン・キングのスケールを一回り小さくした小説を書く…ってイメージがあるのですが、この作品もそのとおり。ただ、キングは悪人を描くのが本当に上手い。こんな嫌なやついるよな～程度から、狂気に近い悪意まで見事に表現する。それにくらべるとクーンツの悪人はやっぱ底が浅いかも。ただ、クーンツは本人も善人じゃないかなぁと思える。主人公が最後には幸せになることがわかっているので、どんな目にあっても安心して読めるのだ。まぁ、頭のスナック菓子...のようなもので、読んでも栄養になるものではない...とわかりつつ、読んでいる間は楽しかったです。こんな時間も必要でありますのだ。

2007年10月04日

コメント(3)
大いなる助走中

２０代～３０代と私は出版関係の仕事に就いていた。それを口実に…ってところは確かにあるのだが、とにかく暇があれば、本をあさって読むという習慣を持っていた。お金があれば本を買ったし、余裕がないときにはせっせと図書館に通った。自分の趣味得意ジャンルは一応ＳＦからミステリー周辺であったが、ジャンル以外のものも面白く興味があれば、果敢に挑戦し、とにかく読みまくっていたのであった。しかし、田舎にひっこんでその趣味もなかなか難しく（なにせ本屋に本が少ないし、図書館の本も少ないし、注文で買うにも余裕がないわい…という状態）正直、本を読むという習慣をほぼ失くしてしまっていた。でもね、先日東京水晶さんに頼んでジェームズ･ティプトリーJrの新刊文庫２冊を送ってもらったのだ。ＳＦ好きの底辺にいる私であるが、その私でもティプトリーJrとコードウェイナー・スミスのお２人は、軽々しく向かっていい相手ではないということは承知している。で、２冊の文庫本を前にして考えるところがあった。このボンヤリとして、働きの衰えきった頭でティプトリーを読むのは失礼だ。リハビリが必要だ。で、急きょ花巻のブック○フまで出かけて、とりあえず、頭リハビリ用の文庫本を何冊か買ってきました。今読んでます。下田治美を読み終えて、ただ今クーンツの後編２／３あたり。本から離れていると、本読みに努力がいるようになります。いかんいかん。ティプトリーにたどり着くまで　あと何マイル？（20センチに10センチロウソク灯していけますか～♪）

2007年10月03日

コメント(12)
カート・ヴォネガットさんのこと

先週のことだったが、新聞の読書欄を読んでいたら、カート・ヴォネガットの遺稿集の紹介が載っていた。遺稿集！？ヴォネガット亡くなったのか？聞いてないぞ～～～！とたまげて調べたら、今年の４月逝去されていたとのこと。・・・・・・・・・・・・・・まぁ…と思いなおす。お年だったし、亡くなってもさほど驚くべきことじゃないけど…。先日は河合隼雄さんの逝去の報に接したばかりだったし…。本を通じてだったけど、自分の師のように感じていた方々が次々とこちらの世界からいなくなってゆく。寂しいってこともあるけど、私もそれだけの距離を生きてきたんだなぁ――とある種の感慨も持ったりする。ヴォネガットは、７０年代アメリカのカルチャーヒーローだった小説家である。その小説は軽妙洒脱…とっても軽く見えてその実深い意味があるようにも見える。私は「スローターハウス５」を読んでショックを受けたんだよねぇ。「猫のゆりかご」も｢ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みも」も好きだったけど。８５年くらいだったかなぁ。核廃絶運動のなんかで来日して、講演会も開かれ、私もそれを聞きに行ったんだっけ。思い出してきた。ヴォネガットは何回も読み返しているけど、また近いうちに読み直そう。実は私ここ最近、ボルテージが落ちに落ちていて、身体の活動的にも精神的にも半分停止状態だったように感じている。そろそろ生き返って活動しなくちゃ。ティプトリーJrの本を水晶さんが送ってくれるとのことでもあるし、私はやるぞ～～！今さらながら、ヴォネガットさんのご冥福をお祈りいたします。　　　　ビージーズ：Massachusetts

2007年09月22日

コメント(8)
団塊の世代の本だなぁ

矢作俊彦：『ららら科学の子』この本を２日ほど前から読み進めていた。ネット友達で元カメラ店長さんのW氏が「読んでみろ」と言って送ってきたのだ。どれどれと手に取り、ちょっと愕然。ヽ(。_゜)ノへっ？なんだ、これ、前に１回読んでるさ！と読み始めて初めて気付く。しかも、読んだことも内容も一切合財忘れてしまっていた。まぁ、忘れたおかげで新鮮な気持ちで再読できた･･･ってところもあるんだけど。でも、ちょっと自分にがっかりするなぁ。いや、私はもともと記憶が良いほうではないので、読んだ本を忘れるってことは良くあるのだが、読んだ本のタイトルまで忘れてしまうのはめったにないはず･･･だったんだけど。δ（⌒～⌒ι）とほほ．．．「ららら科学の子」という能天気なタイトルに反して、内容はどよ～～んと暗いが、小説として面白くないわけじゃない。４０代５０代あたりの人が読んだら、あの時代の雰囲気が頭に呼びもどってくることまちがいなしの内容だし。おまけにヴォネガット「猫のゆりかご」　　キューブリック「博士の異常な愛情」など、私にとっても重要な意味を持つ作品がエピソードアイテムとして使われたりしているし。なんで忘れちゃってたのかなぁ。どうも、主人公の心のあり方が茫洋としていてきちんと輪郭が見えてこない･･･ってあたりに印象の薄さの理由があるんだろうか。ま、２回読んでまた忘れたってことはないだろう――ことを願いたい･･･。

2007年02月08日

コメント(14)
東城百合子さんの本

町の真ん中にあるショッピングセンターには、常設のフリーマーケットがある。会員登録して、自分の売りたいものをブースに入れておけば、あとはお店で売ってくれる…というシステム。私もいずれ、ここの会員になろうかな…？と、ちょっと心惹かれたりしているのだが。そこで、100円で売られていた東城百合子さんの本：「かならず春は来るから」おお、100円、100円。と喜んで買ってきた。東城さんはいわゆる自然食で健康を保つ運動を長くしてきた人だ。ご自身、前の大戦後、結核で命が危ぶまれる状態だったのを、食生活を変えることによって見事に回復した経験をお持ちらしい。食物と生き方を変えることで、どんな重篤な病気も治るのだ…とちょっと宗教がかったところもあるし、本には治った例しか書いてないので、ホントはちゃうだろ…？と、眉つばしちゃうところもあるのだが。でも、私はこの人の本で枇杷葉の効能や自然のものを大切に食べることの重要性を教えてもらった。で、このごろテレビの美食番組を見て感じていた違和感の原因ってのにちょっと思い当たってしまったのだ。テレビの食べ物番組って、食べ物を娯楽にしちゃっているのだよね～。おいしい、稀少、豪華、高価、ダイエット。違うだろ？っていつも思っていた。食べ物は自分の命の源だ。食べ物を通して人間は、地球と自然とつながっている。生産の現場を知らず、自分で調理をすることもなく、美味しいものだけ追求してゆく行為は、なんかどんどん心のバランスを崩してゆく原因になるような気がするんだよね。ごちそうはいいよ、人生の楽しみだし。でも、そんなの2～3ヶ月に1回。せめて1ヶ月に1回くらいでいいんじゃないのかなぁ。テレビの番組に出てくる豪華なレストランのステーキなんて、何年かに1回くらいで充分だ！あれこれ、田舎の偏屈おんなの思考展開。

2007年01月17日

コメント(10)
思わず山本昌代さんを思い出してしまった

昨年の2月にユニ○ロのエアテックパンツを買って、これがすごく暖かいもので、普段着としてすごく重宝していた。洗濯しても半日で乾くので、ほとんど毎日こればっか穿いていたのだった。でも・・・洗濯する日には他のものを穿く。綿のスパッツの上にイージーパンツの重ね穿きをしたりしているのだが、それでもエアテックパンツに比べると、やっぱり寒い。・・・で、別のあったかパンツが欲しくなってきてしまったのだった。何日か悩んでいたのだが、今日、駅前のショッピングセンターの洋品店で、あったかパンツを買ってきてしまった。エアテックではないが、ポリエステルの防水生地が表で裏地にフリースが入っている。これも、エアテックと同じくらいあったかい。買うか買うまいか悩んでいたのにはわけがある。頭に山本昌代さんのエッセーが浮かんでいたからなのだった。山本昌代さんは、地味な存在だけど、すごく印象的な小説を書く人だ。で、ご本人もかなり個性的な人らしい。ものを所有しない･･･を徹底して実行しているらしいのだ。洋服も極力持たない買わないで、最低限ですごすと昔のエッセーに書いていた。まず、秋口に中綿入りのジャケットを買う。冬はそれを着て過ごす。洗濯するときには、着替えを持たないので乾くまで震えながら寒さを我慢している。春に向けてあったかくなるにつれて、袖口から中綿を取ってゆき、しまいには全部の中綿をとって、上側だけのぺらぺらのジャケットにして使用する。それを次の秋まで着て、寒さに向かう時期にまた新しい中綿ジャケットを購入し、一年着続けたジャケットは用済みになって捨てる・・・その繰り返し。確かこんな内容で書いていたと思う。私は今自分の経済状況とエコロジー的思考とあいまって、なるべく無駄をしない暮らしをしたいと考えている。で、でも　山本昌代さんほどハードにはなりきれないよなぁ･･･。で、中途半端になやんだあげく、新しいあったかパンツを買っちゃったわけですが･･･。せめて大切に穿かせてもらいましょう。（￣＾￣；）

2007年01月14日

コメント(11)
１日雨で家にこもって本を読む

冷たい雨の一日で外出する気になれず、家の中で本を読んで過ごす。砂漠の船　：　篠田節子さんこの人は昔読んだインタビューで、小説の職人を目指している･･･みたいなことを言っていたと思うのだけど、確かに彼女の本は何を読んでも上手い小説なのだ。この本も良くできていると思う。でも、なんか･･･いまいち心を抜けるものがなかったような・・・。家族の崩壊の話でカタルシスを求めるのが無理かもしれないけどね。ま、感想としては、人間は一筋縄ではいかない。家族の幸福も一筋縄じゃない。

2007年01月06日

コメント(8)
中村うさぎ　と　田口ランディ

　　中村うさぎ　　：　さすらいの女王　　田口ランディ　：　富士山　　　　　　　　　　　を、読了。中村うさぎ　は、ごぞんじブランドの洋服バッグを買い漁ってのショッピングの女王として名を馳せた人だが（ご存じない？あ、そう）その後、ホスト～美容整形と　マイブームの変遷をエッセーネタにして、世の話題提供に寄与してる人である。週刊誌の見出しだけ読んだのだが、このごろはSMにも活動の場をお持ちになってるらしい…。だ、大丈夫かよ、中村さん。って、お知り合いでもなんでもないのですが。でも、ばかばかしいお買い物エッセー読んでいるあたりには、大笑いしてそれですっきりお終いにすることができたのだが、この頃の整形話題になると、なんか重いなぁ。やっぱお買い物と違って、整形という自己存在変形そのものが話題として重いのかも。整形と精神の変容はどうも分かちがたいようだ。重いのも当たり前か。お金も精神も綱渡りを演じていて、それをみなの娯楽として提供することで、この人は自己顕示を続け原稿料を得ている。読者としては、あれこれの思いをさしはさまず、ただの娯楽として消費してあげるのが正しい態度なのだろう。多分。田口ランディ　は、評価は色々あるようだが、とりあえず私としては、この本「富士山」は面白かった。彼女は今の人間の抱えている空白や、欠落や、渇望を描くのがとてもうまい。時代の空気を読むのが上手な人だと思う。特に最後の「ひかりの子」は、泣ける話。私も素直に泣きました。

2006年12月22日

コメント(4)
京極夏彦と五味太郎

京極夏彦：邪魅の雫五味太郎：おしゃべりしていればだいじょうぶ　　　　を読了。京極さんは、相変わらず面白い…が、どうもこのごろ本への集中力が落ちていてスムーズに読みこなすことができなかった。私は、榎木津探偵が好きなのだが中心人物の割りに出番が少なくて残念。こんな展開はいくらなんでも無理だよなぁ…って展開の連続殺人事件だが。でも、もし原因が絶対検出されずスムーズに相手を殺す毒物があったとしたら…、ちょっと考えると恐ろしかったりするね。（あ、物語の毒物は架空のものではあってもちゃんと検出できる青酸系化合物…って設定です）五味さんのは、京極さんと対極にあるような本。イラストと文章があいまってすごく楽しいのだ。彼の力の抜けた考え方はこちらの頭のコリをほぐしてくれる。クスッと笑いつつ、納得できるんだよね～。１０歳の子どもでも大人でも読んで楽しめる本だと思うけど…、子どもたちに読んでもらって感想を聞いてみたいな。。。。

2006年12月17日

コメント(4)
米原万里さんは面白い

今、米原万里さんのエッセー「真昼の星空」を読んでいるのだが、とても面白い。米原万里さんは、５年ほど前に「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」というこれもエッセー集を読んでその面白さにびっくりしたことを覚えている。彼女はもともとロシア語の通訳をしていて、よくテレビのニュースワイドショーあたりで、ロシア通としてコメントを語ったりしていた。私の中では知性派タレントのジャンルに分類されていた人だったのに、こんなに鋭利な分析力を持った面白い文章を書く人だったのか！――といったような驚きだったんだろうなぁ。的確な人間描写と怜悧な分析力…これは小学校時代にプラハのロシア語学校という異世界で生活していた原体験が影響していたことは間違いないだろう。社会とか時代の分析も見事で、時々目からウロコがおちる…って感じがするときもある。今年の５月、彼女の訃報をニュースで聞いた時にも仰天した。私よりちょっと年上なだけの人なのに…、これからもっともっと面白い本をたくさん書けるはずの人だったのに…。残念でならない。彼女の最後の本：書評集「打ちのめされるようなすごい本」は、なんとか手に入れて読まなければ…と思っている。

2006年12月10日

コメント(4)
本読み生活に突入じゃぁ♪

実は、寒くなって外の作業ができなくなったら、そろそろパート仕事でも始めるつもりだった。その仕事のめぼしもつけていた。･･･ところが！昨日図書館に行ったついでにハローワークに寄って、募集カードを見てみるとそのあてにしていた仕事の募集がなくなってしまっているではないか！ちょっと困る。(-_-)ゞ゛ウームま、でもなくなったもんは仕方ない。（←すっごく諦めがいい）どうせ、また１～２ヶ月待てば再募集かかるだろう・・・とふんで（←オプティミストでもある）ここは家でがっちり本を読んで過ごすことに決める。なにせ、東京の水晶さんから３０冊ほどの本を借りているしね～。水晶さんはハードな海外SF専門家なのである。私は彼女よりはだいぶ軟弱で、どうでもいい日本のエッセーなんかも読みたいのだ。で、図書館にいってめぼしい本をあさって借りてもきた。さ、読むぞ読むぞ～～～～！！現在　読んでいる水晶さん本　　「地球航路」　　メリッサ・スコット　　「グリュフォンの卵」　マイクル・スワンウィック昨日図書館から借りてきた本（これから読むのだす）　　「邪魅の雫」　京極夏彦　　「おしゃべりしていればだいじょうぶ」　五味太郎　　「真昼の星空」　米原万里　　「ぢぞうはみんな知っている」　群ようこ読書感想はまたいずれ･･･。

2006年12月07日

コメント(18)
晴耕雨読生活

朝から雨で寒い。今日は外に出られないので、これ幸いとまた食パンを焼いてみる。確か４回目のパン焼き。うう～～む、なかなか良い出来♪近所の友達たちよ、美味しいパンが出来るのを待ってておくれ。たぶん、もうすぐだ～～♪午後は、パソコンの中身の整理と読書をして過ごす。東京の水晶さんが箱に詰めて貸してくれた本がたくさんある。今までは、ずーっと天気が良くて、じっくり腰をすえて本を読む時間がなかった。こんなに寒い雨の日に、部屋でストーブつけてぬくぬくしながら本を読むのは最高のシチュエーションである。今日読み始めたのは、コニー・ウィリスの「ドゥームズディ・ブック」。まだ頭が本読みバージョンに切り替わってなくて、なかなかスムーズに読み進めない。コニー・ウィリスは、最初の短編集「わが愛しき娘たちよ」を読んだ時、そのどっしりした設定と安定した展開に、えらく骨太の新人が出てきたもんだ・・・と思った覚えがある。（内容はすっかり忘れちゃったけど・・・(。_゜)〃ドテ！）この人のお話ならつまらないわけがないので、じっくり楽しみながら読もう。

2006年10月23日

コメント(12)
「魔法使いハウルと火の悪魔」読了

友だちの水晶さんは、SFとファンタジーをそれはたくさん読み込んでいる。その水晶さんが私に「読んでみ！」と本をまとめて貸してくれた。私も、活字中毒者のケはあるのだが、このごろ諸事情により読書から遠ざかった生活をしていた。でも、もともとSF・ファンタジーは得意分野なのよ～。貸してもらった中で、ダイアナ･ウイン･ジョーンズの本から読み始める。魔法使いハウルと火の悪魔：いわずと知れたジブリの「ハウルの動く城」の原作なるほどね～、水晶さん　前にジブリアニメを見て、原作をめちゃめちゃにした！と怒っていたけどかなり展開もキャラクターも変えてしまっていたりして。ただ、ジョーンズさんのお話は、ファンタジーマニアが喜ぶ仕掛けはあちこちにあるけれどわりと淡々とお話しが進んで行くので、ジブリでは自分好みの盛り上げ方入れてしまったんだろうなぁ。でも、アニメを見てどうしてもわからなかったところ、ハウルとカルシファーの関係が本を読んで納得できた。あれってお話しの出発エピソードなんだから、もうちょっとアニメでもきちんと説明しておくべきだったんじゃないのかな？お昼前から読み始めて、ゆうがたまでに「ハウル」と続編の「アブダラと空飛ぶ絨毯」を読了。これからジョーンズさんの別のお話「わたしが幽霊だった時」を読む予定。ちなみに、自己紹介でも書いているとおり、「ゲド戦記」のアーシュラ・ル＝グィンはわたしのもっとも好きな作家の１人。ゲド戦記は好きで好きで、英語のペーパーバック買い込んで何回も読んだほどのお話しだが、うわさを聞くとジブリアニメの出来は悪いという･･･。見ないぞ！見ないぞ！！絶対見ないぞ～～～～っ！！(;＞_＜;) エーン

2006年10月08日

コメント(14)
昔のまんがを思い出す　（２）

昨日に引き続き、このごろテレビを見ていて昔好きだったまんがの１シーンを思い出したので、この話題である。昨日見たらバージョン変わっていたけれど、○イハツの車でモデルが長い髪を自分で切ってショートヘアーになるＣＭあったでしょ。あれねぇ、吉野朔美さんの『ジュリエットの卵』の中のシーンとそっくりだったのだ。ヒロインの蛍がお金に困っているところに、親友の恋人のテレビプロデューサーにスカウトされてＣＭ出演･･･って展開だったのだが。最初に見たとき「ぱくったな！！」って思ったのだよ。ま、吉野さんは美内さんよりはマイナーな感じだし、気がついた人あまりいないだろうけどねぇ。しかし、マニアは存在する。気がつく人間はおるのだよ～～～。広告代理店の方、ちゃんと吉野さんの了解得てるのだろうかねぇ･･･。

2006年05月22日

コメント(8)
佐野洋子は面白い

先日図書館から借りてきた「神も仏もありませぬ」佐野洋子著を読了。佐野洋子の書く文章は、抜群に面白い。なんでこんなに面白い人間がまわりにいるんだろう･･･と、思うが人の面白さを引き出すのは、結局その本人なんだよね～。その人がどんなフェロモンを出しているかによって、面白い人が集まるか集まらないかが分かれるってことあるんだと思う。類は友を呼ぶ･･･って本当だよね。どこか似た匂いのする人たちの中に居るほうが落ち着くもん。7～8年前だったろうか、私の取っている新聞に、毎日曜日作家のエッセーが掲載されていた。3ヶ月くらいで作家が変わるのだが、その中に道路公団民営化委員で活躍してる猪○氏が担当していた時期があって、すんご～～～くつまらなかったのだ。これだけこちらの面白センサーに何もひっかからない文章をよく書けるもんだ･･･と、感心したほどだった。つまらなすぎて、すごく印象に残っている。で、その後、書いていた佐野洋子さんが、毎週毎週面白くてね～、こっちはその面白さで印象に残っているわけ。ま、面白い面白くないは個人差があるわけだから、もちろん猪○氏の文章がとてもいいと感じるひとがいるだろうことは否定しない。私がそう感じただけのこと。佐野さんだって、私が似たところ持っているから、こんだけ面白く感じるんだろうね、たぶん。自分をがさつと思う人にはお勧めかもです。

2006年01月30日

コメント(1)
そろそろ疲れが‥‥‥

今日も８時まで残業で、さすがに疲れが出てき始めましたなぁ。おまけに朝起きたら、でっかいぼた雪が降っている。。。すぐに雨に変わって雪は積もらなかったけど、今日はかなり寒い１日でした。へろへろだし、寒いし‥‥なので、今日は早めに寝ます‥‥‥。へろへろへろ～　(;@_@)ノ

2005年11月09日

コメント(3)
気持悪い言葉

職場では関係機関が出している雑誌が、時々回覧ボードにのっかってやってくる。忙しい時には『ほいよ！』と、あっさり隣に回して終わりにするのだけれど、暇がある時には割とじっくり読ませてもらう。今日もそんな冊子がやってきた。その中の一文を読んでいて、なんかひっかかる。おまけに読んだ後も、気持悪さがしばらく残ってすごく後味が悪い。その一文は「ちょい悪の勧め」みたいなタイトルがついていた。主な内容はというと、今までのような『遅れず、休まず、働かず。』みたいな仕事をしている人間に未来はない。これからは『ちょい悪』になって、周りに流されず自分の得意分野を見つけて、オリジナルスキルを高めよ！みたいなもんだった。別におかしい内容じゃないでしょ？でも、私はこんな文章が大嫌いなのだ。その人それぞれを無視して、いっぱひとからげで、ひとつの価値観を押し付ける態度が嫌い。個人を良く知る人が、その人に対してこういうことを言うのなら、あまり拒否感はないのかもしれないけど。ひとつのうわっつらの評価軸のみで、すべてを判断する態度が私はイヤなのだ。だから、「勝ち組」「負け犬」の分け方も、私自身は『あほかいな』と思っている。よく本屋さんの実践本コーナーにあったりする、「できる３０代は～～を持つ」とか「頭のいい人悪い人の～～～～」とか、「大人の○○人、大人になれない日本人」とかいうレッテル本も嫌いだなぁ。こういう本を書く人は下品だぞ、と思う。例えば、志村ふくみさんとか、石牟礼道子さんの文章は、読む者の背筋をも伸ばすような毅然とした厳しさと美しさをもっている。その文の深みと美しさと比べると‥‥‥‥‥。ま、言ってもしょうがないことか。気分直しに、まっとうな内容の本を読み返したい昨今であります。

2005年08月09日

コメント(6)
山田正紀さんの本を読む

４月も後半と言うのに、なぜか寒くて、雨は降るし風は強いし。今日は、家の掃除をしただけで、ストーブつけてずーっと家にこもって本を読んでおりましたのさ。山田正紀の『妖虫戦線』１.　これは２週間前に北上の古本チェーン店で買った本。何日か前に『黄泉がえり』梶尾真治著　『クリムゾンの迷宮』貴志祐介著　を読んで、面白いけどなんかひと味足りない気がするな～なんて、ぜいたくなことを思っていたばかりだった。しかし、さすが山田正紀さん。荒唐無稽ジュブナイルの体裁でありながら、面白いのよ～～～。けっこう興奮しながら読み進む。しかし、１巻しか買っていなかったので、何巻まで出ているのか？とちょっとググって調べてみると‥‥残念！４巻で未完のままなのだそうだ。（￣～￣;）ウーン・・・それじゃ、先を買ってもしょうがない・・・。でも、こういう時は本当にネットって便利。自宅にネットのあるのとないのとでは、情報収集力に格段の差が出てくるってのは本当と思う。

2005年04月23日

コメント(2)
明らかにパワーが・・・

先週の金曜日に、図書館に私の担当する情報誌を持って行ったら図書館員の人に『大吉さん、本を返していませんね？』と注意されてしまった。ヽ(　￣д￣;)ノハラホレヒレハレーはいごめんなさい。期限２ヶ月過ぎてます。返します。というわけで、日曜日に図書館に本を返しに行って、懲りもせず田口ランディ他４冊借り出してくる。その中に佐藤愛子の『それからどうなる』というエッセー本があった。彼女の「我が老後」シリーズは割と面白くて、出る度に読んでいた。『それからどうなる』は最新刊で、去年の８月に発行されたものだな。で、読んでびっくり！佐藤愛子さん、あきらかにパワーポテンシャルが前と違う！あれほど怒りにまかせて、文面から溢れるパワーを感じさせていたのに、今回の本の文の落着いていることったら。文章って、思ったよりその書いてる本人の位相を写しているものかもしれないなぁ。４～５年前に、中島らもさんの書いた小説を読んで、その平静な（といえば聞こえがいいけどエネルギーのすっかり抜けたような）文章にちょっとくらくらしたのだったが。佐藤さんも老いたのだな。年を聞けば８０歳になられるようだが‥‥‥。いや、このお年でパワーが落ちるのはあたりまえか‥‥‥。

2005年03月23日

コメント(0)

全38件 (38件中 1-38件目)

1

ジャンル別一覧

人気のクチコミテーマ

やっぱり果樹栽培！

柿の木に残った最後の柿を収穫する＋…

(2024-11-06 21:13:42)
花のある暮らし、宿根草

万両、10両(ヤブコウジ)の実。いつも…

(2024-11-14 17:17:37)
花や風景の写真をアップしましょ

東京の今朝の天気、神代植物公園のダ…

(2024-11-15 07:32:56)

© Rakuten Group, Inc.