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2013年05月04日
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カテゴリ:読書

緑の毒

桐野夏生さんの本を読みました。

う~ん、私はブログでは あまり本のこと悪く書いたことがないし、そういうことはしちゃいけないとブレーキかけてきたところがあるんです。
こりゃいかん、ダメダメと思う本は そもそもここで話題にすることはなかったのだった。(笑)

でも、今回桐野夏生さんのこの本を読んで気づいたことがあって、それは書いておきたいな、と思ったのです。

私 この1~2年でずいぶん内部の視野と世界観が変わりましてね、その確認のために以前興味を持って読んでいた作家の本を読んだりしているのです。
そうすると、以前見えてた風景と 今見えるものがどういう風に違うのかよくわかって 面白いってところがあるんですよね。

で、桐野夏生さんです。

彼女は、人間の闇を上手に描く実力派のミステリー作家として知られています。
構成はしっかりしているし、ストーリーテラーだし、表現力もある。
力のある作家です。

この方がデビューしてしばらくは面白がって追いかけて読んでいたのですがね。
しばらく経つうちに、作品展開がどんどん暗く重くなってゆき それにもまして出口の見えない迷路のような作品が増えてきたように感じて
後味よくな~~い、と なんとなく読まなくなってきていました。

何ヶ月か前、同じ作家の「女神記」って本を読んだのだけど、こちらは神話をベースにしていて ちょっといつもの桐野さんと雰囲気が違っていた。
人間ベースのどろどろが すこ~し希薄でその分 世界の雰囲気の濃度が濃かったというか。

そこで納得してなかったのでしょうね。
今回 図書館に行った折 目についた「緑の毒」という本を読んでみました。

この本は桐野さんのいつものベース、いつもの世界観がよくわかるなあ・・・という感じです。

内容を簡単に書くと 小さい医院の院長をしている40歳前のおしゃれでスタイリッシュな医者が 美人の妻の浮気に悩み その悩みを妻にぶつけられず
屈折して その自分の重圧の開放のために 若い女性を狙ったレイプ犯罪を繰り返す・・・といったところ。

それが、登場人物の心理のモノローグで 延々続いてゆくのです。

まあ、暗い。重い。
前なら、う~~ん、ひどく重いけれど、でも人間の暗闇をリアルに描いているなあ~なんて感想持ったでしょうね。
真実に迫っているなんて思ったかもしれない。

 

でも 今は

足りないな~って思う。

このお話に出てくる全員がね、どろどろうじうじ 人格の上側の名誉欲とか金銭欲とか落ちたくないあせりとか、そういうことに囚われている人ばっかりでね、自分がどこかを目指しているとかどんな人になりたいとか、そういった方向性を感じさせる人が全然いない。

桐野さん 本人も苦しい人なんだろうなあ。

自分の真ん中に繋がっていないと、どんなに頭がよくても知識があっても、名誉があっても苦しいと思う。

小説もね、どんなに暗くてもひどいことが描かれていても その基盤に人間の底の力の場所と繋がっていると そこに信頼があると 読後感が全然違うのです。

たぶん、桐野さんはこの世界も自分も信頼してないような気がする。

 

まあ、私も前はそこの見分けがつきませんでした。

でも、なんとなく…は、わかっていた気もしますが。

もう、たぶん桐野さんの小説はあまり読まなくていいなあ、というのがこの本を読んでの感想です。 

ところで、このタイトル「緑の毒」って どこから付いたのかな?
あまり内容とリンクしてないと思うんだけど。

 






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最終更新日  2013年05月04日 14時42分47秒
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