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カテゴリ:能・狂言
昨日、国立能楽堂に「狂言ござる乃座 69th」を観に参りました。 曲は、狂言「八幡前」・「呂蓮」・「三人片輪」。 狂言「八幡前」。 石清水八幡宮の下に住む長者(石田幸雄)が、一芸に秀でた者を娘の聟にしたいと高札を立てます。 それを見た若者(野村太一郎)は、我こそはと思い立つのですが、肝心の芸が何もないんです。 付け焼刃でもなんとかしようと、知り合い(内藤連)のところに相談に行くのですが、若者は、本当に何もできない。 とりあえず、弓の名人という触れ込みで、長者の家に乗り込み、わざと弓を射損じ、そこで歌を詠み、さらに歌の達人にしようということにするのですが…、困ったことに、若者は和歌を覚えられないのです。 それで、知り合いがカンニングできるようにと、ついて行くことにしたのですが…。 狂言「呂蓮」。 旅の僧(野村萬斎)がある家に一夜の宿を求めます。 宋が後生(死後の世界の安楽)を説くうちに、宿の主人(高野和憲)は、自分も出家したいと言い出すのです。 僧は、考え直すようにというのですが、主人は妻や親類にも了承を得ているというので、希望を叶えてやることにします。 僧が主人の髪を剃り僧形に整えると、次には法名を付けて欲しいと頼まれ、なんとかつけるのですが…。 が、そこにやってきた妻は、勝手に僧形になった夫を見て、かんかんに。 夫は、僧に言われて仕方なく出家したと言い訳するのです。 久しぶりの生萬斎さん!! 狂言「三人片輪」。 体の不自由な人を召し抱えようとする有徳人(深田博治)の元へ、三人の博打打(野村万作、野村萬斎、野村裕基)がやってきます。 無一文の三人は、それぞれ、座頭、いざり、唖と巧みに装い、雇われることになります。 有徳人がそれぞれの蔵の番を言いつけて外出すると、三人は互いに正体を現し、なんと酒盛りを始めてしまうのです。 三人が謡えや舞えやと騒いでいるところに、有徳人が戻ってくるですが。 三人片輪を演じたのは、親子三代、万作さん、萬斎さん、裕基君。 ここ何年かは、親子三代でいろいろと演じることが多いですが、万作さんは、すでに齢90歳を超えていらっしゃいます。 それにしては、見事な舞いでしたが。 それと思うと、この曲をこういう形で演じるのは、とても貴重だったかも。 今まで見た中でも、一番面白い「三人片輪」でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年04月02日 01時10分59秒
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