ガイジンの好きな日本食
だんなの家族と化している義兄(旦那の姉の恋人)はイタリア系、ポルトガル系の血を引く純ブラジル人。婿養子というわけでもないけど、姑宅に住んでいる。姑宅の用心棒的存在といったらいいだろうか?控えめな日系人にはない雄弁さ、粘り強い交渉の話術、コネの作り方などを会得していて、役に立つことがある。(いい加減で勝手なとこもあるが。。。)&料理がうまい。 デザートも作ってくれる。ブラジルでは私達日本人が外人であるはずだけど、姑は義兄をガイジンと呼んでいる。そんなガイジンな義兄の食生活は、几帳面に時間どうり、バランスよく野菜や肉、いろんなもの、さっぱり系を食べなくては生きていけない姑たちとはかけ離れ、時間はバラバラ。 何時間も食べず、昼食を一緒に勧めても同席しないで部屋にこもりっきり。かと思うと、夜中にいきなりグィーンとミキサーの轟音を石造りの家屋にとどろかし、マラクジャ(パッションフルーツ)ジュースを作ってがぶ飲み、ミニフランスパンをがんがん口に押し込んで一気に5個くらい食べる、目玉焼き大好きで、油たっぷりに焼き上げ、しょうゆをかけて食べる、客が来るとピンガをたしなむ、といった感じだ。いったいこの人は何でできてるんだろうか?お腹はポッコリ、サンタさんのようなデブちゃんで、夏場でなくても、汗だくだくになりながら、ベルムーダ(半パン)一丁でビール腹丸出し。この格好で台所を行き来し、久しぶりに見ると「Oi ,○○子、Tudo Bem?」と、ABRACO(ハグ)してくる。お客が来てもこんな格好のこともあって、日本からのお客さんだったら卒倒してしまうかもしれない(笑)ケーキやラザニアなどおいしいものを料理し、クリスマスには七面鳥を焼いたり、大活躍するのだが、作るばかりで、自分はきちんと食べない。食事らしいものといえば、たまに、台所にやってきて、ご飯にフェイジョン(豆の煮込み)をかけ、目玉焼きやビーフを乗せてかき混ぜ、詰め込んでいるようだ。そんな義兄が、ガツガツ食べる姑の料理がある。それは、唐辛子、油たっぷりに作ったきんぴらごぼう、衣に塩味をつけたてんぷら、(これはつゆなしでなしで、スナック感覚でパクパク食べる。)そして、ふりかけご飯。この間日本から送ってもらったふりかけをおすそ分けしたのだが、どうやら義兄がすごい勢いで使っているらしい(笑)人にはバランスよく何でも食べるように、なんてもっともらしい顔ですすめるのに、彼の食べるものといえば、パン、揚げ物、マラクジャジュース、ご飯にフェイジョン、肉、で超偏食気味。タイヤが乗っかったような腰にビール腹。サービス精神旺盛?に、フェイジョアーダだの豚の丸焼きだの、七面鳥だの、こってり系ブラジル料理がいかにおいしいか、ほぼ強制的に薦めてくれるんだけど、彼は決して、納豆、豆腐、煮物系、焼き魚、煮魚等の日本食に手をつけることはなく、日本食でもてんぷらなど、あぶらっけの多いものが好みのようだ。彼の説では、ブラジルの食事、フェイジョン、肉などは栄養価が高く、強くなれる。 日本の豆腐だの焼き魚だのさっぱりしたものは、カロリーも少なく、強くなれない、と思っている節があり、(体力がつかないということか。。)大好物のフェイジョン(豆の煮込み料理)とビーフを食べながら、娘に、「これを食べなきゃ大きく、強くならない、日本のものばかり食べてもFRACO(弱い)なままだ」と教え込んでいるようなのんだけど、豆腐や納豆こそ大豆からできている上に、コレステロールも少ないはず。もちろん、フェイジョンも栄養あるし、肉のたんぱく質も適度にとるべきだろうけどサ。。。。単にカロリーの高いものや肉を食べてれば強くなれる、と娘に言っているようなので、私は娘に言う。納豆や豆腐こそ大豆でできていて強くなれるし、デブちゃんになる危険性も低いのだ、と。まあ、娘は、いくら義兄が洗脳しようと、ピーマンとかほうれん草とかもやし、納豆などを好んで食べる子なので、カロリーオーバーするような食生活にはならないと思うのだが。。。義兄を見ていると、どうしてブラジル人が太りやすいのか、よく分る気がする。てんぷらをおかずでなく、ポテトチップス感覚で3人前はつまんでますからね。やっぱバランスよく食べるのが大事。でも、ふりかけご飯が大好きで、がんがんお代わりしちゃう、という点は、娘や私とおんなじ。ふりかけって、ガイジンである義兄にもうけるようです。おいしいからねえ♪