カテゴリ:ビジネス
≪あらすじ≫ 「おれは金はもってないけれど、金はつくるよ」 著者・藤沢武夫はこう言って本田宗一郎とコンビを組んだ。 単に一企業の儲けを考えるのではなく、社会的責任を全うするという愚直な道を選び、 なおかつ本田技研を二人三脚で世界的企業に育て上げた名経営者が、 初めて明かす、自らの半生と経営理念。 『指導者の精神構造』を読み文中に登場した藤沢武夫について興味を持ち読んでみました。 ページ数はそれほど多くない本書ですが内容はかなり濃い。 なんといってもタイトルがいい! 随所に経営者として学ぶべき点がちりばめられていました。 中でも印象的だったのは、著者自身の根本の思想となっている “たいまつは自分で持て” という言葉。 人のふんどしをあてにして商売をせず、自分たちの力で利益を出していく。 自分たちで新たなものを作っていくということは、多くの労力と時間を必要とするが、 そこで出来上がったものが本物の力となるということだろう。 「どんなに儲かる話があっても、その話には乗らない。 儲けるならみんなの働きで儲けるんだということを、ホンダの金科玉条にした。 その代わり、苦しませるかもしれない。 (中略) けれども、苦しんでも、自分たちが誇りを得られればいいのではないか、ということです。」 経営者として、この言葉に出会えただけでも『藤沢さん、ありがとうございます』って感じです。 最後に、藤沢が引退を決意したとき、本田宗一郎も一緒にやめると即答した時の二人の会話から。 本田「まあまあだな」 藤沢「そう、まあまあさ」 本田「幸せだったな」 藤沢「ほんとうに幸福でした。心からお礼をいいます」 本田「おれも礼をいうよ、よい人生だったな」 世界のホンダを作り上げた二人の最後に交わした言葉が『まあまあ』とは・・・ 久々に多くの事を考えさせられ、勉強になった一冊でした。 この本、何度か読み返すことになりそうだな。 この本のオススメ度 ★★★★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.10.28 11:18:24
[ビジネス] カテゴリの最新記事
|
|